テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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あの日見た、君は。

第5話 - あの日見た、君は。

2022年08月02日

#🍓👑

#青桃

#異世界パロ

#勇者

#ファンタジー

#攻略

レオ

辻霊音

はい、どうもみなさんこんにちは！レオです！

辻霊音

あの日見た、君は。

辻霊音

第5話さっそくやっていきましょう！

パタン、

桃

…で、青。

青

ん？

桃

さっきのおじさん誰？

青

ここのマスターのアルフィーさん。

桃

なんでそんな人のとこに俺たちがいんの？

青

あ、そっか。桃くんは眠ってたんだもんね、

青

桃くんが眠ってる間紫くんが説明してくれてたんだけどね、僕たちは今日からここで寝泊まりするみたい。

青

あと食事も出してくれるみたいだよ。

桃

マジ？毒とかそういうの大丈夫なの？

青

紫くんが信用できるマスターって言ってたから大丈夫、なはず…

桃

そ、そうか…、？

青

…ねぇ桃くん。これからどうしよっか…。

桃

何が？

青

だって僕たちさ、学校に行く時間だったんだよ？僕は遅刻寸前だったけど。

青

そんなときにここに連れられてさ。今頃大騒ぎになってるはずだよ。

桃

うん…まぁそうだけどさ、俺はけっこう楽しいと思ってる。

青

桃くん攻撃で眠らされてたのに、？

桃

うん。そもそも俺はさ、向こうの世界で俺のこと心配してくれる奴なんていないし。

青

なんで？桃くんいい塾行かせてもらってるから、すごく成績いいって聞いたよ？

桃

どこ情報だよそれ…

桃

いやまぁたしかに親には高い金払っていかせてもらってるけど。

桃

でも俺、聞いちゃったんだ。俺が寝る前トイレに行こうとしたときの両親の会話。

青

え…な、なんて言ってたの…？

桃

「桃にはわざわざ金を払ってまで行かせている塾があるんだから、将来成功してもらわないと困る」
「桃を育てているのは自分たちだから桃が成功して手に入れた金も自分たちのもの」

桃

…って。確かそんな内容だった、かなっ、ｗ

青

な、なにそれ…！

桃

ほんとにバカげた話だけどさ、俺が親の期待通りにならないと。

桃

俺がそうしないと、親は離婚するって。

桃

俺は離婚するくらいだったら今のままがいいし、家族が好きだから。

青

それ、ほんとに本心？

桃

え？

青

だから、自分は今のままでいい、家族が好きってのは、ほんとにそう思ってる？

桃

お前何言ってるんだよ、青に嘘なんてつかねぇよｗ

青

…桃くんが嘘をついてるのは僕じゃなくって、自分なんじゃないの？

桃

…は、…？んなわけ…

青

じゃあ、桃くんは勉強してる？

桃

当たり前じゃんｗ親の期待通りにならないｔ…

青

なら、ここにいる間は勉強なし！

桃

はっ、はぁ!?

青

えへへ、これ僕との約束！

桃

いや、だって勉強は毎日の予習復習が大事なんだぞ！

青

そうだけど、桃くんはもっと自分の意見を尊重するの！

桃

だから俺の意見は親の期待に応えることで…！

青

それは桃くんの親御さんの意見でしょ!?

桃

…っ、！

青

ねぇ、桃くん。

青

桃くんがほんっとうになりたいものって、なに？

桃

俺が…なりたいもの…？

青

そう。

青

親御さんの意見じゃなくて、桃くんの意見。

桃

……わからない…。

青

そっか。

青

なら、僕と一緒に探そうよ。

桃

…。

青

僕だけじゃない。ここには紫くんもいるし、アルフィーさんだってきっと協力してくれる。

青

だから、…

青

一緒に頑張ろ？ねっ！

桃

う、うん…ありがと…

青

ふふ、よかった。

きゅるきゅる…

桃

…。

青

…。

桃

………ごめん。

青

あははｗ

青

桃くんお腹空いてたの？ｗ言ってくれればよかったのに！

桃

いや、だって…

青

僕はまだお腹空いてないから、一階に降りてくれば？

桃

う、ん。そうする…

青

…………ね。

桃

…？なんか言ったか？

青

あっ、ううん。なんでもない！

コンコン、

青

？どうぞー

紫

青ちゃーん？

青

紫くん！

紫

今桃くんにすれ違ったんだけど、桃くん起きてたの？

青

うん。痛いとことか疲れてる感じとかないって言ってたから大丈夫かなって。

紫

へぇ。やっぱり…。

青

どういうこと？

紫

人間界から召喚した人間の多くは慣れない状態で魔法にかけられると、数日間は魔法が解けないはずなんだけど。

青

数日間も!?

紫

そう。

紫

だけど稀に、桃くんみたいに急速に回復していく人間もいるんだ。

青

あ、そういえば桃くんは回復魔法が使えるって言ってたし、パフェちゃんの傷も治してた…！

紫

…うん。そこで青ちゃん。

青

ん？

紫

これ桃くんには内緒なんだけど、桃くんはいずれ、この異世界を救う。

青

…え！？

紫

俺も最初はびっくりしたんだけど。

紫

回復魔法が使えるってことは、攻撃はできないの。

青

確かに…。

紫

つまり桃くんは戦うことじゃなくって戦いから守る、そして戦いをやめさせる力があるってこと。

青

え、なら攻撃できる人だちはどうして戦い続けるの？

紫

桃くんみたいな人を守るため。

青

…？それだと、本末転倒じゃん。

紫

昔は各国に神様がいたんだ。

青

？

紫

その神様を守るために、護衛隊の血筋を持って生まれた者が神様を守ってたの。

紫

だけど数百年前、光の国の護衛隊がそろって消息を絶ったの。

青

光の国って…？

紫

ここが光の国だよ。

紫

国にはそれぞれ得意な魔法があって、…

紫

例えば炎の国ってのがあるんだけど、その国はいつも暑くて、炎属性の魔法が得意なんだ。

紫

じゃあ、ここで問題。

紫

それぞれその国でしか採れない食材があるんだけど、ここでもいわゆる南国でしか採れない食材とかもいっぱいあるよね。どうしてだと思う？

青

…やっぱり魔法？

紫

うーんまぁそれもあるけど、だいたいは他の国から輸入してるんだ。

青

なら、寒い国でしか採れない食材も寒いとこから輸入してるの？

紫

そういうこと！

紫

さっきの話に戻るけど、光の国の護衛隊がいなくなって、闇の国が光の国を攻撃したの。

青

えっ、光の国はどうなったの？

紫

光の国は何かと最先端な技術をたくさん持ってるから、他のいろんな国が守ったんだけど。

青

よかった…。

紫

でも闇の国も光の国に負けないくらいの技術力を持ってるから、闇の国側につく国もあって。

青

や、やばいじゃん！

紫

うん。それで異世界は戦いが絶え間なく起こってしまうようになったんだ。

青

そんな…。

紫

ここでさっきの話に繋がるけど、そうなると敵方の国から輸入ができなくなるの。

青

確かに…

紫

でも青ちゃん。光の国の護衛隊はどうなったと思う？

青

…！そういえば…

紫

人間界にいるんだ。

青

え…!?

紫

その血筋を引き継いだ者は、回復魔法だったりとか攻撃に耐性がついていたりするんだ。

青

え、ということは桃くんは…！

紫

…そう。桃くんは、光の国の護衛隊の子孫ってこと。

紫

他にも子孫はいっぱいいるんだけど。

紫

みんな人間界からやってきたばっかりだからわからないことも多いし、まだ魔法が不完全なの。

青

へ、ぇ…。

紫

護衛隊がいたときは、光の国は当時最強だったんだよね。

紫

光の国側は責任を感じて戦いをやめようと、人間界から最強の護衛隊のDNAを引き継いだ者を召喚しているってわけ。

青

…つまり、護衛隊の子孫を探してるのは争いによって亡くなる人々を少なくするためと、いろんな国と輸出輸入を可能にするためっていう経済的な理由もあるってこと？

紫

そういうこと！青ちゃんは頭が良くて助かるよ。

青

えへ、そんなことないよ～

紫

桃くんは貴重な人材だからもちろん俺も命を懸けて守るよ。けど一人じゃ守りきれないこともあるかもしれないから…、

青

僕に手伝ってほしい？

紫

そう。

紫

………異世界を救うその日まで、俺たちと協力してくれるかな？

青

……もちろん！僕にできることなら！

辻霊音

はい、どうだったでしょうか！

辻霊音

あの日見た、君は。

辻霊音

第6話もぜひ見て下さい！

辻霊音

それじゃあみなさん、ばいばい！

あの日見た、君は。

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