テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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ピパロン王国警備隊

第63話 - 王冠を守れ！

2024年08月12日

#コメディ

#ゆるい

#一次創作

#読み切り

#小説

#第3回テノコン

pyuzou

隊長、本当に大変です！

ルミ隊員

トーマ隊長、大変です！

トーマ隊長

なんだよ～、また、どうせ、ワニが逃げたとか、食い逃げとか、しょぼい話だろう。これからロッツと新しいラーメン屋の調査に出掛けるんだよ。後にしてくれ。

ルミ隊員

隊長、本当に大変なんです！これを見て下さい！

親愛なるピパロン王へ私は世間を騒がす大泥棒、怪盗オリーである。これまで数々の泥棒を行ってきたが、何か物足りない。そこでピパロン王の王冠を、この怪盗オリーのコレクションに加えることにした。本日、20時に頂きに参上するよ。首を長くして待っていたまえ。怪盗オリー

トーマ隊長

えぇ！なんだと！20時と言えば新しいラーメン屋の閉店時間だゾ。新店イチオシのトマトミルクのカシューナッツ炒め風ラーメンが食べられないではないか！怪盗オリーめ、許さん！

ルミ隊員

・・・許せない理由はそこではないと思いますが。そのラーメンもよく分からないし。

トーマ隊長

そ、そうだな。まずはピパロン王の安全を確保しないと。

ルミ隊員

そうですよ。

トーマ隊長

そして、ピパロン王と王冠をお守りしてお給料アップだ！

ルミ隊員

結局そこなのね・・・

ネル王妃の憂鬱

ネル王妃

あら、トーマ隊長とルミ隊員ね。来てくれたのね。

ルミ隊員

あ、ネル王妃！

ネル王妃

お掃除に来てくれた時以来ね。

トーマ隊長

はい、ルミ隊員が花瓶を割った時以来です。

ルミ隊員

余計な事は言わなくていいです・・・

ネル王妃

怪盗オリーに狙われるなんてビックしちゃて。

トーマ隊長

このトーマ隊長が来たからには大丈夫です。

ルミ隊員

(この自信は不安しかない。。。)

ネル王妃

頼もしいわ。王冠もそうだけど、王様の安全をお願いね。

ルミ隊員

勿論です。絶対にお守りします。

ネル王妃

でも、無理は禁物ですよ。くれぐれも怪我しないようにね。

トーマ隊長

大丈夫ですよ。怪盗オリーは逮捕したこともありますし。

ネル王妃

あら、すごい！

ルミ隊員

(その後、しっかり逃げられたけど。)

トーマ隊長

ここは我々に任せて、王妃はお部屋で休んでいてください。

ネル王妃

そうね。全て終わったら、私の部屋でティータイムにしましょう。今日は特製のハニースイートドーナッツがあるのよ。

ルミ隊員

はい！頑張ります！

ピパロン王の部屋

ピパロン王

おお、これはトーマ隊長とルミ隊員ではないか！

トーマ隊長

はい、トーマ隊長ではないかデスます★☆

ルミ隊員

(うわっ、また緊張してる・・・)

ピパロン王

まさか、怪盗オリーがこの王冠を狙うとは。

トーマ隊長

はい、まさか怪盗オリーブオイルがカニ缶を食べるとは★☆

ルミ隊員

トーマ隊長、落ち着いて下さい。

ピパロン王

でも、トーマ隊長とルミ隊員が来てくれたのは心強い。鬼に金棒だのう。

トーマ隊長

はい、カニにうまい棒デスます☆★

ピパロン王

ホッホッホ、まあ、この部屋は簡単には侵入できないから安心してよいぞ。

トーマ隊長

はい、坦々麺には胡椒をかければ安心デスます☆★

ルミ隊員

(ダメだこりゃ・・・)

ピパロン王

では、頼んだぞ。

ルミ隊員

あ、お出掛けですか？

ピパロン王

うん、いやとょっとな・・・ではまた！

バタン！

ルミ隊員

トーマ隊長、今日もグダグダでしたね。

トーマ隊長

うん、お給料アップのチャンス！と思うと緊張するんだよな。

ルミ隊員

邪念は捨ててください。

もうすぐ

ルミ隊員

ピパロン王、遅いですね。もうすぐ20:00ですよ。

トーマ隊長

うむ。ちょっと探してこようか？

ルミ隊員

王宮は広いですし、トーマ隊長が迷子になるのでは？

トーマ隊長

俺はルミ隊員と違って大人だから迷子になんかなる訳ないだろう。すぐ帰ってくるから。

バタン！

ルミ隊員

本当に帰って来れるかな・・・

～ 3分後～

バタン！

ピパロン王

おお、ルミ隊員。いい湯であったぞ。ところでトーマ隊長はどうしたのかな？

ルミ隊員

あ、ピパロン王、お帰りなさいませ。お風呂だったのですね。トーマ隊長ならさっき、ピパロン王を探しに行きましたがお会いになりませんでしたか？

ピパロン王

はて？トーマ隊長とは会わなかったが。

ルミ隊員

ええっ、やっぱり迷子かも！電話してみます。

ツー、ツー、ツー

ルミ隊員

あれ？お話中だ・・・

ピパロン王

まあ、そのうちに戻って来るてあろう。もうすぐ20時だし。

ルミ隊員

もう、肝心なときにいなくなるし～

ピパロン王

かっかっかっ、まあ、焦る必要はないゾ。

ルミ隊員

はい・・・

時は来た！

カーン、カーン 20:00です！

ピパロン王

かっかっかっ！怪盗オリーもルミ隊員に恐れを為して諦めたようじゃのう。

バタッ！

ルミ隊員

キャー、真っ暗！

ピパロン王

電気が切れたのか？

ルミ隊員

私は大丈夫です！早く電気をつけないと。

ピカッ！

ピパロン王

おお、明るくなったぞ。いやはや、びっくりしたわい。

ルミ隊員

あっ！王様、王冠がありません！

ピパロン王

なんと・・・ない！これはどうしたことだ！

ガチャ！

トーマ隊長

ルミ隊員、大変だ！ピパロン王の衣装が盗まれた！

ピパロン王

いや～、まさかお風呂で狙われるとは・・・

ルミ隊員

ピパロン王が２人、ということは・・・

怪盗オリー

おや、もう来てしまいましたか。いかにも、私が怪盗オリーです

ピロン君登場！？

トーマ隊長

ルミ隊員、怪盗オリーと一緒にいて気が付かなかったのか？

ルミ隊員

そう言えば、笑い方がいつもと違ってたような・・・いつもは「ほっほっほっ」なのに今日は「かっかっかっ」だったし。

怪盗オリー

よく気が付きましたねえ。

トーマ隊長

おい、怪盗オリー！王冠はどこだ！

怪盗オリー

こうなってしまっては仕方がないですね。王冠は・・・

ガチャッ！

探偵ピロン

こんにちは、名探偵ピロンです。ピパロン王の王冠が怪盗オリーに狙われていると聞いて駆けつけました。

ルミ隊員

あ、ピロン君・・・

探偵ピロン

むむむ、これは、ピパロン王が２人・・・わかりました。あなたが怪盗オリーですね。(ビシッ！)

ヅコーッ★☆#

トーマ隊長

そんなことはとっくに解っているのだが。

怪盗オリー

その間に・・・スタッとな。

ルミ隊員

怪盗オリーが逃げる～、エイッ！捕まえた！

怪盗オリー

こちょこちょこちょ

ルミ隊員

あ、離しちゃった！

怪盗オリー

ルミ隊員の弱点はわかってますよ。では、スタッとな。

トーマ隊長

あ、窓の外に気球が！

ルミ隊員

怪盗リオンが手を振ってる！なんか悔しい～

探偵ピロン

結局、逃げられましたね。

トーマ隊長

遅れて来たお前が言うな！

ルミ隊員

でも、ピロン君の足元を見て下さい！テーブルクロスの下に何かないですか？

探偵ピロン

これは王冠ですね。僕がいたから王冠を持って逃げることが出来なかったようですね。

ピパロン王

おお、王冠ではないか！ピロン君、王冠を守ってくれてありがとう！

ルミ隊員

これって、ビロン君の手柄になっちゃうのね・・・

ピパロン王国警備隊

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