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えほんまにみれいのストどタイプ やばいってヒロアカさいこうすぎなんだけど
長いの嬉しい大好き
終わり方くちょタイプです 個性も好きだしもう全部すき
┌──────────────┐ 本誌ネタバレ注意 └──────────────┘
人間はいつだって 、 自分勝手で我儘な生き物だ 。
ヒーローがどれだけ頑張っても いつだって人々が求めるのは '' 善い結果 '' だけ 。
それが出せなければ多くの批判を浴び 、 反対に 、 望み通りの結果になれば賞賛を受ける 。
あぁ 、 生きづらい
こんな生き辛い世界の果てに
'' 明るい未来 '' は本当に在るのだろうか───
'' 敵連合を見つけたら即捕縛する ''
これが私たちヒーローに課せられた使命 。
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どこか不気味に感じる笑みを浮かべながら 此方を睨みつけるこの男は───
○ ○
荼 毘
荼 毘
荼毘 ( 轟 燈矢 ) 個性 | 蒼炎
本来ならば 今直ぐにこの男を捕まえなければならない 。
そうしなければ 、 この壊れた世界で 私たちが笑える未来は訪れない
そう 、 わかっていた筈なのに
私はこの時 '' ヒーロー '' として 動くことができなかった 。
荼 毘
荼 毘
○ ○
数日前 、 私たちヒーローは敵連合に敗北した 。
莫大な被害規模を出しており 今まで当たり前のようにそこに在ったはずの平穏は
まるで煙のように消えていった 。
それから住民たちは 、 光を見失った暗い日々を 全てヒーローたちの責任として押し付けた 。
「 ありがとう 」
その言葉を貰ったのはもう過去のこと 。
今ではヒーローとして街へ行く度に 心無い言葉と共に石を投げられる 。
そんな時 、 私は思ってしまった
如何して此処まで 他人に尽くさなければならないのだろう
私の中ではもう 、 ヒーローとしての '' 私 '' は 昏く薄れてきてしまった 。
○ ○
○ ○
荼 毘
荼 毘
○ ○
'' 正義のヒーロー '' ってくだらない
荼 毘
○ ○
ヒーローである私が敵連合に入る ,, ??
有り得ない
ヒーローが敵に堕ちるなんて 、 有り得ない
…… 有り得ない 、 筈なのに ,,
荼毘の言葉に頷けたなら 、 どんなに楽か
そう思ってしまう自分が確かにいた 。
この日は他のヒーローの増援が来た為 荼毘の提案に答えを出す事は無かった 。
けれども 、 荼毘のあの言葉は
私の運命を変える大きな歯車の一部となっていた 。
そして 、 運命が変わる日というのは 案外あっという間のこと 。
この日は上からの要請で 被害に遭った地区の見回りを行っていた 。
敵連合によって受けた被害の大きさを 改めて目にしたとき 、
荼毘の手を取るべきではない
確かに '' 私 '' はそう思った 。
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○ ○
そういつも通り 、 ヒーローとして 困っている人を助けた 。
数年前に行った仮免講習で教わった通りに ちゃんとヒーロー活動をしていたと思う 。
だけどそれでも
他人は敗北者たちを許さなかった
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○ ○
意味がわからなかった 。
他人こそ敗北者たちの何が分かんの
ヒーローに守られるのが当たり前かのように のうのうと暮らしていた癖に 。
私たちは必死の想いで命を削った
この国の人々を守らなきゃって
必死に戦って 、 死者まで出して
敗北者たちの想いを何も知らない癖にッ ,,
○ ○
内側から溢れ出す黒いモノが溢れてしまう
この時不意に出た私の言葉は
紛れもなく本音だった 。
○ ○
その瞬間 、 いきなり他人が蒼炎に包まれた 。
○ ○
○ ○
荼 毘
荼 毘
幸か不幸か 、 荼毘と再会した私は
荼毘の言葉に逆らうことも無く 流れに身を任せるように 、 敵へと堕ちていった
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○ ○
荼 毘
'' 惚れちまったから ''
○ ○
荼 毘
荼 毘
荼 毘
○ ○
意味は分からないけど それが荼毘の優しさだってことは分かった 。
私の心に咲いた闇は 彼の蒼炎によって燃え上がるように咲き誇っていた 。
でも
それでも 、 極稀に思ってしまう
受けた傷を 、 心に刺さった言葉をそのままにせず 薬を塗って絆創膏を貼っていたら
今の私とは違っていたのだろうか
あのまま 、 ただただ光を追い求めて 我武者羅にヒーローとして居られたのだろうか
そんな綺麗な夢物語への憧れは
簡単には消せやしなかった 。
5月 × 日
私が敵連合の仲間になって数週間が経った日 ヒーローと敵の最後の全面戦争が幕を開けた 。
私は荼毘と共に東京都内某所にて開戦
彼の蒼炎は銅すらも溶かし 、 ヒーローを圧倒していた
しかし 、 その炎は彼自身をも焼き尽くす程の勢いだった 。
彼が炎の温度を上げる度に 肉の焼ける焦げ臭い匂いが鼻の奥を刺激する 。
○ ○
'' それ以上個性を使うと身体が持たない ''
そう叫ぼうとした瞬間 、 病院にいる筈の黒霧の個性 ワープによって荼毘は何処かへ行ってしまった 。
あれからどのくらい時間が経っただろう
ヒーローも敵もお互い手負いの状態で もはや我慢比べのようなスタミナ勝負になっていた 。
でも 、 こんな所で足を止める訳にはいかない
荼毘の状態を確認しなくちゃ
残りの力を振り絞り 、 何処に居るかもわからない 荼毘の元へ向かおうとしたとき
とある雄英生の姿が目に入った 。
○ ○
轟 焦凍 個性 | 半冷半燃
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○ ○
○ ○
彼が死ぬことだけは絶対に阻止しないと
この時の私は 、 何故かそう強く思ってしまった 。
飯田 天哉 個性 | エンジン
○ ○
本当は 、 雄英体育祭を見た時から 貴方たち2人の事は知っていた 。
ごめんね 、 利用する様な真似をして
だけど 、 それでも今は 彼の元に早く行かなきゃいけないの 。
飯田くんのエンジンの個性によって荼毘が居る場所の すぐ近くまで行くことができた 。
私たちが着いた時にはもう荼毘の個性が限界を超え 周りを巻き込んだ大爆発を起こす寸前だった 。
轟くんの氷の個性で何とか爆発は止められたが
荼毘の身体は '' 冷凍された焼死体 '' 同然になり 何とか生命を繋いでいるような状態だった 。
○ ○
もうとっくに限界を超えていた荼毘は 身体の内外の氷によって凍ったまま気を失っていた 。
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私たちは 「 ヒーローと敵 」という 最悪な出会い方だったけど
こんなに惹かれたのはアンタが初めて 。
アンタは私にとって '' 希望 '' なんだから
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祈祷 ○○ 個性 | 祈り
: outline : 自身の願いを現実にできるが 、 代償を伴う 更に───
○ ○
生命に関する祈りは 自身の生命と引き換えになる
あのとき 、 私が正義とは何か尋ねたとき
'' 強いて言えば … ''
'' 俺たちの好きなように 、 自由に壊すこと ''
アンタは私にそう言った 。
…… 羨ましかった 。
好きに生きて 、 何にも縛られない世界が
別にヒーローまで憎かった訳じゃない
けれど 、 あのまま彼処に居れば '' 私 '' は私じゃなくなってしまっていたと思う
未来が真っ暗闇のあの世界から 私に光の刺す道を与えてくれてありがとう
どうか来世は
貴方が苦しむことのない 明るい未来でありますように
○ ○
彼に別れの言葉を告げた私は
淡く優しい光に包まれ 跡形もなく空に溶けていった───
📮 # Mint's contest
二次創作部門
ひとまず皆さん ここまで計461タップお疲れ様でした!! 最後まで読んで下さった皆さんに感謝です🥹
本当は文字数にも意味を込めたくて必死に頑張りましたが これが私の限界でした💧
自分的には拘った作品なので どうか気に入っていただけるとうれしいです!
─── ご愛読ありがとうございました ───