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私
トコトコと歩き、いつの間にか私の足は屋上へ向かっていた。
私
ふと、ゆっくり手を伸ばし、すっと心なし背伸びをしても、綺麗な青には届かない。
私
いきたい、行きたい、逝きたい。 何かがあったわけでもないが、田舎者の私は…都会、東京の学校のクラスにはずっと馴染めなかった。
私
すっと、息を吸う音が自分でも聞こえる
私
頭の中では和風の音楽が勢いよく流れる。 テレテレテレテレ、と音楽が鳴る。 それと同時に心臓が高鳴る。 マイクを握ったように手を動かす。
私
まるで思い切りステージで歌っているようだった。
照明、いや、スポットライト…いや、ミラーボールが光っている!私の中で、光っているのだ!
私
私
気づけば私の心のなか、クラスメイトが私を見ている。 そうだ、屋上は!
私
手拍子が加わる。私のいた会場の床が、私のいる部分だけ上がる!
私
私
そうか、屋上は…
コールと歓声が上がる。そのぶん、熱で頬が火照る。
私
屋上は!
胸の中にアツい物が生まれる。
私
東京ドームシティなのだ!
私
終盤に近づく。頬に涙が伝う。
私
盛り上がっていく。幻覚ではない。本当だ!
私
もはや会場。そう、まだ終わりじゃない! 私はまだピチピチの15だから!
私
…一息ついた。天気は、未だ晴れ。 私の心も、負けないほどの、晴天。 私は、スキップをして帰ったのであった。
私