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小さい頃。 真夜中に家出をした事があった。 見慣れない夜道へ 飛び出した。 自転車のランプだけが 闇を照らす。 路地裏の影を抜け 曲がり角の先 少女の姿をした光を見た。 彗星が心に落ちた。 この気持ちは感動だろうか。 それとも知らない言葉か。 星が隠れてゆく 少女も夜へ消えてゆく。 瞬きに焼き付いたのは 眩い微笑みだけだった。 もう一度貴方に会う為 記憶を彷徨い思い出した。 十三年。 探し続けた景色。 あの日と同じように 変わらない貴方へ 伝えたい事があったのに 一つも言えやしない。 不思議な感覚に陥った。 夢なのか。 それとも時間が止まっているのか。 伸ばした手の先 消えてゆく貴方。 一緒にその綺麗な空へ 連れていってくれないかな? 十三年かけてやっと。 たどり着いた答え。 1番大事なその一言。 貴方に恋した。 とさえ言えず。