幸せが壊れる時は
いつも
ガラスが割れて粉々になるような
そんな音がする。
あれから10数年後
4人はもう大学生になっていた。
時が経つのは早い。
Edd
皆ー!そろそろお昼にしよ!
Tord
おー
Maat
お腹ぺこぺこ~!
Tom
ああ、昼飯にするか。
この頃くらいにはTomは可愛げがなくなり、昔のTordのように不貞腐れているような顔をすることが多くなった。
だが、3人の前ではいつも笑顔を絶やさない。
そして、3人も彼のことを実の弟であるかのように可愛がっていた。
Edd
今日さ、俺が弁当作ってみたんだ!
皆コンビニの弁当ばっかだと栄養が劣っちまうぞ~!
皆コンビニの弁当ばっかだと栄養が劣っちまうぞ~!
Maat
わあ!美味しそう!!
Tord
ほー意外と本格的だな
Tom
美味そう
4人は楽しそうに弁当を食べる。
モブ
あの4人いつも仲良しだよな
モブ
羨ましいよな~
そういう言葉が耳に聞こえて来た時は4人とも誇らしげだった。
なにせ、こんなに仲の良い友達はいないのだから。
気づけばもう帰る時間になっていた。
Edd
じゃあねー!
Maat
ばいばーい!
Tord
じゃな
Tom
またな
4人は帰る方向がバラバラなので 4つの曲がり角で散った。
Tom
あー今日も楽しかったな
帰りもアイツらのLINEビデオ通話に付き合ってやるか
帰りもアイツらのLINEビデオ通話に付き合ってやるか
と、鼻歌交じりに暗い夜道を歩いていた。
すると、
Tom
っ……!?むぐっ
いきなり口を押さえつけられた
モブ
殺されたくなければ黙ってな。
人影から見るに、4人ほどの屈強な男たちに取り押さえられてることがわかった。
モブ
へへっこの世代アルビノとは珍しいな
Tom
っ……!!
首にナイフも突きつけられ、抵抗が出来ない。
怖さで足が震える
声も出せなくてそのまま思うがままに連れ去られた。