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お弁当を食べ乍ら他愛ない話をする。

途中で猫がやってきて、

お弁当をいじらしく見詰めていた。

中原中也

やらねぇぞ

咲野〇〇

うーん、じゃあ私の白身魚揚げあげるよ

「にゃあ♡」

中原中也

甘えな手前は 笑

咲野〇〇

そうかなぁ?

中原中也

そのうち毎日食いに来るぞ

咲野〇〇

じゃあお魚料理増やさないとね 笑

猫は白身魚揚げを咥えると、

満足したように去っていく。

人気のない此処は静かで落ち着く。

中原中也

なぁ、〇〇

咲野〇〇

ん?

と、先にお弁当を食べ終わった中也が、

包みの口を結んで此方を見る。

其の表情は何処か不安げで、

私も緊張が移ったように体が強ばった。

中原中也

手前は…其の…、好きな男とかいんのか?

咲野〇〇

えっ

前触れもなく恋愛の話になって、

裏返った声が出てしまった。

咲野〇〇

…気になってる人なら…いる

中原中也

!、

と、中也は悲しそうに顔を歪めた。

何でそんな顔するの?

と、私の手首を掴んで、

ずいっと距離を詰めてきた。

中原中也

誰だよ其奴は

中原中也

何処の何奴だ

咲野〇〇

え、ちょ、落ち着いて?

中原中也

……ッ、俺にしとけよ

咲野〇〇

中原中也

好きだ、手前の事が

中原中也

其奴じゃなくて、俺を見ろよ

好きって、私の事が?恋愛的に?

昔から裏人気が高い中也が、

地味で冴えない私の事を…。

潤んだ瞳で私を見詰める中也の目は、

いちごのように甘酸っぱかった。

此の後、嬉しくて泣いちゃった私を

慌てて宥めて抱き締めてくれた。

落ち着いた私が何て返事をしたのかは、

皆もう分かるよね?

これは私と優しい幼馴染の

いちごのように甘酸っぱい

青い春のはなし。

い ち ご の よ う に 甘 酸 っ ぱ く

fin

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