死神に恋する

なつのためなんだ

死神のルールとして一つ 絶対に破ってはいけない掟がある

それは

死を無いものにすること

これだけは誰も破ってはいけない

ただ一つこの掟を破る方法がある

それは

5000人の魂をとること

死神が魂をとる平均の数は500人

今までこれを達成した死神は記録ではいない

それだけ過酷なのだ

形は違えど

人を殺しているのだから

それでも俺は

なつを救いたい

なつの笑顔のためなら

俺なんてどうだっていい

るいと会話し終わった俺は眠った

それまではなんでもなかった

ただ熱があるだけだった

なのに目が覚めたらいつもと景色が違っていた

嫌、いつもと同じ病室だった

でも目が霞んでうまく周りが見えない

怖かった、誰か一緒にいてほしかった

ゆっくり目を開けるとそこにはちゃんとるいがいた

俺が死んでも 悲しまないでね？

それは両親からのLINE

通知音も消して見て見ぬ振りをしてきた

両親からの心配するメッセージと

弟か、妹かがお腹で元気に育っていることを知らせる

何百通にも及ぶメッセージ

本当の、俺の気持ち、

あの時るいと会ったとき早く死にたいんだっていったのは 本心だった

でも、るいと出会って世界の見方が変わった

ほんとは俺のことを重荷なんだっと思っていた両親が ほんとは俺のことを心の底から愛してくれていたこと

外にはたくさんおいしいものがあって たくさん楽しいとこがあるかと

そして…………………

好きな人と過ごす日々が とても輝いていること

でもそれを

俺の魂を取りに来たこの死神に言ってもいいのだろうか

ヒーローになれたんだ

生きたい！

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ｻｧｧｧｱ（風）

次回最終回