恋は終わりそして始まる

1週間後…

スタスタ.......

ドアの前にたった瞬間に聞こえたその言葉が、私の足を止めた

あーあ。

聞かなきゃ良かった…

あなたを好きにならなきゃ良かった…

勝手に期待してた私がバカだったんだ…

どうせ自分が辛い思いをすることになるなんて知ってた

だって、所詮私みたいな人間…

私は必死に、頬を濡らしていた涙を袖で拭いた

話したくない…見られたくない…

どうせ、笑われるだけ。

でも、もう…

どうなってもいいや…

私は無理にでも笑って説明をした

もう終わったんだよ…

私の「恋」は

目の奥が急に熱くなって

今まで堪えてた涙が急に溢れ出す

私のことが、好き…？

なぜか流川君じゃないのに、胸がドキドキする

なぜか頬が熱くなるような感じになって…

これって、なんて言うんだろう…

まるであの時の音楽室みたい…

そっか…これも

きっと「恋」なんだ…

途端に口が勝手に動いてるかのように言葉が出てきて…

いつも私が笑顔でいる時は、近くに高野がいる

そうだ、そうだったんだ

私の本当に好きな人は…

高野だったんだ…

付き合ってくれませんか？

今もこうやって笑えてるのは、高野のおかげ

これからも、笑顔でいようね！

私の恋は始まり、そして終わってしまった

だけど、また新たな恋が始まった

そう

私の新たな恋は、まだ始まったばかり──────

～完～

おまけ

私たちが付き合ってから2日がたち、放課後に遊んでいた

その時間がすごく楽しくて､､､笑

だけど、そんな楽しい雰囲気の中、聞き覚えのある声が聞こえた

手を繋いで歩いてくる2人

もうあの恋は終わったはずなのに、なぜか胸が痛む

いや、好きな人が被ってた人にそんなに笑顔で言う？

その瞬間に、私の腕が引かれ、気づいたら涼太の腕の中にいた

そう笑顔で言った

やっぱり、涼太といるといつも楽しいことばかり

これからもずっと共に笑い合う、仲の良い2人なのであった