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유리
42
サンフラワー
喫茶ポアロを後にし、二人で街へ踏み出す
風花
コナン
ニコッとあたしが笑えば、彼もまた笑顔を返してくれる
風花
どうせなら、このままコナン君と何かしたい
買い物でも、なんでいいから
コナン
風花
彼の目線の先には、大きい荷物を持ったおばあさんがゆっくりと歩いていた
あたしはとっさに駆け寄り、声をかける
風花
おばあさん
コナン
いつの間にか隣にいたコナン君は、もう既におばあさんの荷物を代わりに持っていた
おばあさん
風花
近くにあったベンチに座らせ、少し右足に触れさせてもらう
風花
コナン
風花
コナン
コナン君から湿布を受け取り、優しい手つきで貼る
おばあさん
風花
おばあさん
コナン
おばあさん
おばあさん
カバンから何かの紙を取り出し、あたし達に渡す
風花
おばあさん
おばあさん
おばあさん
"杯戸ショッピングモールの遊園地"
思わず手が止まる
おばあさん
何も言わなくなったあたし達に、少し不安そうな声なおばあさん
風花
風花
おばあさん
おばあさん
コナン
コナン君が子供らしく元気よく手を振る
おばあさんの姿が見えなくなった頃、コナン君が少しだけ躊躇うように言った
コナン
風花
風花
おばあさんからの恩は、ありがたく受け取っておこう
コナン
風花
ちょうどいい時間にバスがあったので、それに乗って数十分
前回来た時と同じく、すごい人の数だ
でも、
風花
前とは気持ちが全く違う
今日のあたしは、楽しみに来た
コナン
こういう小さなことでも、彼が幸せを感じられるなら――
彼に、少しでも恩が返せるなら
キャストさん
風花
キャストさん
あたしにできることは、なんでもするよ
遊園地内
風花
コナン
たまたま並び時間が少なかったジェットコースターに乗って
キャストさん
コナン
コナン
風花
風花
コナン
渋々といった様子のコナン君が着ぐるみと写真撮って
風花
モブ
モブ
コナン
ゴーカートでは、あたしが本気で運転したら周りに人だかりができて
風花
風花
風花
風花
風花
コナン
休憩がてら入ったレストランでは、食べきれないほどの料理を頼んで
キャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
風花
コナン
お化け役
コナン
コナン
お化け役
風花
お化け屋敷では、無反応のコナン君にお化け役の人が驚いて
風花
本当に、最高に楽しい
辛いことも、悲しいことも
全部全部、忘れちゃうくらい
コナン
風花
でも、そんな楽しい時間もいつかは終わりが来る
風花
風花
コナン
特にない、といった様子でマップを広げている
コナン
子供らしいけど柔らかい笑顔で、あたしを見上げる
風花
ジェットコースターはもう沢山乗った
子供向けのアトラクションも乗った
あたしが乗りたいものは__
風花
1番大きくて、1番目立つその円卓を見上げる
コナン
風花
風花
何かを察したのか、あたしの言葉に黙って頷いた
キャストさん
バタンッと扉が閉められる
風花
コナン
偶然なのか、運命なのか
あたし達が乗ったゴンドラは、72番目だった
風花
風花
コナン
そう言って笑う彼の笑顔は、あたしの心を少しだけ照らしてくれる
風花
あたしも少し笑ってから、話し始めた
風花
風花
コナン
風花
風花
風花
風花
コナン
小さい頃から、あたしは2人の背中を見ながら歩いてきた
そんな2人を、世界で1番尊敬しているんだ
お兄ちゃんから「頑張れ」って言われたら、どんな事でも頑張れた
研二から「大丈夫」って言われたら、どんな事でも大丈夫だった
くだらないじゃれ合いも、ちっぽけな喧嘩も、どうでもいい勝負も
ただの日常が、あたしにとっては大切でかけがえのない宝物なんだ
風花
風花
あの時のスマホの着信音も、スマホから聞こえるお兄ちゃんの声も
忘れたいのに、思い出したくないのに
あたしの頭にこびりついている
風花
風花
風花
あの時は、お兄ちゃんだって辛かったはずだ
それでも、あたしに寄り添ってくれた
風花
コナン
風花
風花
風花
大好きな研二が亡くなって、あたしがボロボロになった時
支えてくれたのは、お兄ちゃんだった
それでも、お兄ちゃんまであたしの前からいなくなった
風花
風花
風花
風花
コナン
風花
風花
風花
風花
風花
風花
風花
風花
風花
風花
コナン
風花
風花
風花
風花
風花
風花
コナン
風花
風花
コナン
11月7日
あたしはこの日、休暇を取っていた
2人の墓参りに行っていくために
風花
墓参りから家に帰り、誰もいないのに投げかける
風花
風花
あの頃に比べ、少しずつまともな生活を送れるようになってきた
けど、この日だけは、毎年何もできなくなる
ブブー…
スマホが音を鳴らす
着信音を変えてから、スマホの音に対しての警戒は少なくなった
風花
誰からか確認はしないまま、電源を落とした
風花
ふと目が覚めた時には、もう日付も超えていた
カーテンの隙間からは太陽が見える
風花
遅めの出勤にしといて良かった
でなければとっくに遅刻だ
電源を落としたままのスマホをカバンに入れ、家を出る
職場までの道は、ずっと下を向いていた
周りの音は、何も聞こえなかった
風花
モブ
風花
あたしを待っていたのは、いつもよりずっと騒がしい職場だった
モブ
モブ
モブ
モブ
風花
モブ
モブ
風花
その言葉を聞いた瞬間、全身から血の気が引いた
モブ
頭が真っ白になり、何を言っているのかも聞き取れない
モブ
風花
モブ
風花
風花
風花
風花
モブ
風花
気づけば、自分でも信じられないくらい大声で叫んでいた
モブ
モブ
彼の手から紙を取る
紙の端が破れてしまう程の勢いで
風花
手に力を込めれば、紙はあたしの心のようにぐしゃぐしゃになった
そして、紙を乱雑に机に置き、扉へ向かって走る
モブ
彼があたしの腕を掴む
必死に振り払おうとするけど、あたしの力じゃ敵わない
風花
風花
モブ
風花
先輩
風花
先輩の声に口を閉じる
先輩
風花
先輩
先輩
風花
先輩になだめられ、別の部屋に移動する
出された水を飲み、少し落ち着いた頃に先輩は話し始めた
先輩
先輩
先輩
風花
先輩
風花
先輩
先輩
先輩
先輩
先輩
風花
先輩
先輩
風花
先輩
先輩
風花
先輩
静かにあたしを制する
風花
先輩
先輩
先輩
風花
先輩の言葉を遮り、声をあげる
風花
風花
風花
先輩
先輩
風花
静かに、悲しそうにぽつりと呟く声を聞き取れなかった
先輩
風花
風花
先輩
風花
しばらくの間、沈黙が続く
ブブー
先輩のスマホが鳴る
先輩
風花
もう、正午をすぎていた
風花
ポケットに入っているタバコを握りしめる
風花
じんわりと、目頭が熱くなってくる
先輩
風花
先輩
風花
先輩
風花
先輩
先輩
風花
先輩
先輩
先輩の言葉に黙って頷き、スマホでニュースを見る
『ではその少年に聞いてみましょう!』
ちょうど、少年にインタビューをするところだ
『怖かったでしょ?ボク』
『うん!でも警察のおじさん達がわかりやすく教えてくれたから、簡単に分解できたよ!』
風花
怖かった、と頷いているのに、平気そうな顔をしている少年
彼は、只者じゃない。そう思った
研二でも、お兄ちゃんでも止められなかった爆弾を、止めてみせた
画面に映る彼の笑顔が、本当に輝いて見えた
風花
会って、恩返しがしたい
あたしは、強くそう思った
コナン
風花
風花
風花
コナン
こんな重い話なのに、彼はいつもの笑顔を見せてくれる
風花
風花
風花
風花
風花
コナン
あたしの話を聞き終えて、少しだけ黙る
そして、ゆっくりと口を開いた
コナン
風花
コナン
コナン
コナン
風花
コナン
コナン
風花
やっぱり、彼の笑顔はあたしの心を照らしてくれる
風花
風花
この子は本当に大した子だ
風花
コナン
風花
コナン
風花
コナン
コナン
驚きや焦りを、彼から感じる
風花
風花
コナン
風花
コナン
予想外の言葉だったのか、彼は目を見開く
風花
風花
風花
風花
コナン
少しだけ黙ったあと、ふっと肩の力を抜いて呟いた
コナン
風花
風花
風花
ポケットに入っているタバコを、優しく手で包み込んだ
K
K
コナン
風花
K
K
K
K
K
コナン
風花
K
風花
K
コナン
風花
K
コナン
風花
K
コナン
K
K
K
コナン
風花
コメント
3件
なんか…コナン正体バレてね?w 過去の深さが絆の深さ。すごい…! 台風の風に吹かれて私の黒歴史よ飛んでいけ~(???) 次も楽しみに待ってる!
おおお、第13話めっちゃ良かった……!風花刑事の過去がしっかり描かれて、陣平さんと研二さんへの想いが生々しく伝わってきたよ。特に「ないものだらけの家」の反復が胸に刺さる……。それでもコナンとの時間で少しずつ前を向けるようになって、最後の観覧車のシーンは泣きそうになった。コナンも「もう恩は返されてる」って言うのが優しくて、二人の距離が縮まった感じがしてすごく好き。Kさんのあとがきのノリもクセになるわ(笑)。次話も楽しみにしてる🔥