家に帰ってすぐに、部屋に響く
ベットの軋む音と、甘くて、高い声
知らない女の人の靴と、バッグ
僕は全部知っている
でも、僕は
見て見ぬふりをする
全部全部、知らない"ふり"をする
桃
青
桃
青
桃
偶然一人暮らしだった僕と
同じく、一人暮らしだった彼
…だからって
付き合ったからって
一緒になんて、住まなきゃ良かった
今となっては、後悔ばかりが渦巻いている
……でも、一緒にいられるだけで
嬉しいんだと、幸せなんだと思った
……ただ、違うクラスな事だけが少し、良かったと思った
見知らぬ女
桃
見知らぬ女
桃
見知らぬ女
あぁ、向こうなんて見なきゃ良かった
赤
青
赤
青
青
今日は、どこ行こうかな……
行き先も決めずに、ただただ歩く
ぼんやりと少しくもった空を見上げる
青
桃
青
青
少し迷ってから簡単に返す
桃
別に、行き先なんて無いけど
行きたいところなんてないけど
これがきっと、
彼の為になるのだろう
思ったより遅くなったな……
青
※夜です
ギシッ
らめ……ッ/……♡
青
置いてあった靴を見て、不信感を持っていた…けど
カバンと、声を聞いて
確信を持ってしまった
だから、だろうか
…だから、彼のことを"否定"したんだろうか
全てを、否定してしまいたかった
青
君は、全部わかっていると思っていた
僕のことを、考えていると思っていた
もう、辞めようか
※次の日です
もう、辞めようか
もう、おしまいにしよう
"君"を信じていた僕が
"彼"を信じていた僕が
全部
悪かったんだろう
"大好き"という言葉も全部
"嘘"だったんだろう
待って……ッ!
え……ッ
ぐいっ
どんっ
桃
愛してる__
青
思わず手を伸ばしたが
僕の手は、空を切った
ひゅー
彼の堕ちる音と、大きく鈍い音
そんな音で、恐怖と不安が湧き上がる
怖くて、下を見ることは出来なかった
青
え、えっと……ッな、何番だ……ッ?
119……だった……け…?
青
電話の向こうの人
青
彼氏、と言っていいのだろうか?
……友達、と言っておとこう……ッ
青
電話の向こうの人
青
電話の向こうの人
電話の向こうの人
青
僕は震える手で電話を切った
大丈夫
きっと、大丈夫だよね……ッ
泣きじゃくる君と、立ちすくむ僕
嘘だ
嘘だ
嘘……ッ
赤
青
赤
赤
青
赤
青
赤
青
"大好き"
青
赤
僕のせい……ッ?
ごめんね
桃くん……ッ
コメント
1件
ん~、青ちゃんは悪くないんだよな……、 でも、だからと言って赤くんとかが悪いと言うわけでもないんだよね…、、 偽りでも愛して欲しいものよね