#4
最近♡増えてとても嬉しいです。 凄くモチベになります本当にありがとうございます😿💧
学生の為投稿頻度落ちしまう事もありますがご承知下さい🙇🏻♀️
長くなり申し訳ないです。 本編へどうぞ
青
学校に着けば、授業が始まるまでまだ20分くらい時間があった。
桃
青
電車に乗らないといけないために、家を早く出る僕。
学校までは電車で30分はかかるから、余裕を持って出るようにしてる。
桃
青
その時間、僕まだ朝ごはん食べてる時間なんだけど。
そんなに朝早くから家の前にいたの?
しかも一ノ瀬の家は絶対に近くじゃないのに。
桃
青
どうしてそう、なんでもポジティブな考えになるんだろうか。
青
桃
青
嬉しそうに笑った一ノ瀬が、僕の頭を撫でる。
また、そういうの
女子に慣れてる桃くんにとっては普通のことかもしれないけど、僕は1度だってされたことない。
まあ、告白されてもバッサリ断ってるから当たり前のことなんだけど
あまりに優しい目で、愛おしそうな目で見てくるから、振り払おうだとか、叩こうだとか…
叩くはなしで。
どうしても冷たい反応が出来ない
胸の奥がなんだか妙にくすぐったい気持ちになって、一ノ瀬の目を見ていられない
まじこいつといると調子狂うんだって
桃
青
調子が狂う、なんて思って動揺していた僕はピシッと固まる。
ハグするためにわざわざ家まで行くって、どういうこと!!?
意味わからない
青
桃
もう返す言葉がない
この男手遅れだわ
真面目な話、警察進めた方がいいかもしれない。
それか精神科
ドン引きの目で見るけれど、一ノ瀬はただ笑うだけ。
桃
青
青
青
振ってきたその言葉は思ってもみないもので、驚いて大きな声を出してしまった。
なに変な反応してんの、僕!
可愛いなんて、一ノ瀬なら誰にでも言ってそうなことでしょ?
まだHRが始まるまで時間があるせいか、人がまばらで気づいている人がいないのが唯一の救い。
桃
青
スタスタと歩き出す僕に、ちゃっかり隣を歩いてくる一ノ瀬。
その身長じゃ追いつくのも余裕ってわけか。
はあ、むかつく
再度睨むけれど、ますます楽しそうに目を細めて笑う一ノ瀬は、
桃
青
耳元で低く囁かれて、思わずビクッと肩が上がってしまった。
最悪、 /
青
桃
さっきから完全に面白がられてる気がするんだけど
それに僕希望してねーし
桃
青
ビシッと言い放ち、勢いよく顔を背けたのに
桃
なんて後ろで言ってたから、今度は完全に無視してやった。
─── ある日の朝 ───
青
桃
こっちはおまえのおかげで、さっきから注目されまくりなんですけど!?
もぶ
もぶ
歩く度に、あちこちから聞こえる女子の騒ぐ声。
あーあ、また変な噂されてるんだろうなぁ
人気のある一ノ瀬のことだし、皆僕のことを敵に見てそう
桃
青
嬉しそうに隣を歩く一ノ瀬があまりに嫌すぎて睨んでるだけなのに、訳が分からないことを言い出す始末。
理性壊すとか、本当何言ってんだか
桃
そう言うと意地悪そうに笑って、僕の腰に手を回して引き寄せた。
!!?
もぶ
もぶ
校門の目の前とにかく女子が多いところでそんなことをされて、僕のイライラゲージはもう限界。
桃
もぶ
もぶ
付き合ってねーよ
もぶ
勝手に僕を彼女設定にすんな
青
桃
青
桃
青
桃
ドンっと強く突き飛ばして、あらゆる所から視線の嵐。
後ろで一ノ瀬が何か言ってるのが聞こえるけど、無視だ無視!!
赤
青
桃
目をキラキラさせて駆け寄ってきた赤くんに話しかければ、頭に乗ったノシっとしたもの。
赤
青
桃
頭を振り乱してでも離れたいけれど、妙に力をかけられているせいで離れられない。
青
桃
!?
後ろからぎゅっと抱きしめる一ノ瀬
甘い香りが鼻をくすぐって、僕の頭は再びパニック状態。
青
桃
青
誰が向くかよ
耳元で囁かれた甘い言葉に顔が真っ赤ではなく、寧ろぞわっと鳥肌が立つ。
赤
青
ごちそうさまってなに?
それにニヤニヤしすぎて可愛い顔が崩壊してるから!!
桃
青
赤
もぶ
もぶ
もぶ
キャーキャーと騒ぐ女子。
シクシクと泣き始める女子。
目の前では顔が大変なことになってる大事な友達。
そして、
桃
なんでそう、にこっと自信満々に笑えるんだろうか。
どうしてこんなことになってるの?
どうして僕がこんな目に?
どれもこれも全部一ノ瀬のせいだバカ
それからすぐにチャイムが鳴ったものの、教室の中はカオス化していた。
──── 4時限目 ────
見られてる。
さっきからずっと、見られてる。
隣の席の一ノ瀬に。
青
今は4限のHR中だと言うのに、とにかく横から視線を感じて。
目だけ動かして一ノ瀬を見れば、一見寝ているように見えるけれど実際は寝たフリをしてこっちを見てる。
最初はスルーを決め込んでたけど、いい加減我慢の限界。
桃
ニヤリと笑って身体を起こす一ノ瀬にひたすら無言で冷たい視線を送る。
青
だいぶ小声で話してるし、1番後ろの席だから気づかれてないと思うけど絶対注意されるって!!
桃
青
ああ、そうですか。
それはどーも。
朝から注目は浴びるわ授業中なのに集中できないわで、イライラがすごいんですけど。
桃
今の僕可愛いどころか、般若みたいな顔してる自覚あるんだけどね。
先生
先生
────キーンコーンカーンコーン。
先生
え、え………ちょっと、待って?
今の時間話聞いてなかったから、球技大会の実行委員は一ノ瀬と僕の2人
桃
ロボットのように一ノ瀬の方を見た僕は史上最高の凶悪な顔をしてると思う。
教室の中は騒がしいのに、僕には何も聞こえてこない。
ただ、今僕の頭の中で何かがプッツンと切れた音がしたのは確か。
青
この時の私の顔は忘れないと、後に一ノ瀬は青い顔で語った。
──── 昼食 ────
赤
青
僕の前にお弁当箱を広げた赤くんに慰める僕。
だって、怒るのが普通でしょ?
あの後、一ノ瀬の方を見たまま固まった僕に声をかけてきたのは赤くん。
ありがたいことに、現実世界に意識を戻してくれた赤くん
最低、最悪男の一ノ瀬とは大違い。
青
赤
あいつ、逃げたな?
戻ってきたら往復ビンタだわ
そうでもしなきゃ、僕の怒りが収まらないし。
赤
青
赤
青
ほんと、最悪だ
赤
青
好きになるはずがない。
赤
決めたんだ
あの日から
僕なんかが誰かと幸せになっていい人間じゃないってこと。
僕なんかが誰かを好きになっていいはずがないって。
いくら一ノ瀬が僕を思ってくれたとしても、答えるつもりはないし
桃
意識が遠のいて、また暗い気持ちになっていた時。
ふっと頭上にできた影に頭を上げれば途端に視界いっぱいに映る、整った顔
カリッと音を立てて割れたポテトの半分は僕の口にささったままで、
もう半分は、
桃
口を舐める一ノ瀬に吸い込まれていった。
え、今何がおきた?
赤
桃
美味しそうなのって、
これ昨日の夜作った残りなんだけど
桃
赤
目の前では2人が慌ててるけれど、今の僕には何も言うことができない。
"あまりに美味しそうだから"
あんな笑顔で言われたら流石にドキッっとしちゃうでしょ
赤
桃
いつも余裕そうな一ノ瀬が必死な顔で僕に謝ってる。
桃
と、言って目の前に差し出してきた。
桃
青
桃
青
桃
青
もらったアップルティーを両手で包んで一ノ瀬を見れば、口を手で覆って横を向いていた。
え、なんで横向いてんの
首を傾げて一ノ瀬を見つめれば、
桃
桃
そう言ってなんだか慌ててる
赤
一ノ瀬はいい加減こっちを見ようともしてないし、赤くんはため息をついている。
桃
赤
一ノ瀬が珍しく照れてたんだろうなって言うのは分かったし、ちょっとだけ嬉しかった。
暗い気持ちでいる時に限って、一ノ瀬は僕の傍にいる。
さっきも。
あの日も。
あの時も一ノ瀬が、声をかけてくれたから。
僕は救われた
──── 放課後 ────
桃
青
赤
そういって視界から消えた赤くん
桃
青
照れて焦っていた姿はどこに行ったのか、昼休みからとにかく嬉しそうな一ノ瀬。
そんな顔されたら、こっちだって妙にくすぐったい気持ちになるんだけど
昼休みが終わった授業中も、ずっと横から視線を感じたけど、全て完全にスルーしてた。
だって、また先生に目つけられたら、たまんないしね。
桃
青
その言葉にドキッとする
こういう時は、ちゃんとこっちを見て言ってくるよね
まっすぐで、真剣そのものなのに、その目はとても優しくて。
チャラチャラしてるのかと思えば、全くそんなことなくて。
ほんとずるいよね 、笑
ちょっとだけ。
ほんのちょっとだけ。女子に人気なの分かった気がする。
桃
桃
青
顔を逸らして素っ気なく返す。
何度も言わなくていいってば
どう反応したらいいか、分かんなくなるから。
一ノ瀬にそう言われると、 鼓動早くなって頬が熱くなるような感じがする
自分が自分じゃ、なくなるみたいで。
けど、そんな僕の姿を一ノ瀬は目を細めて満足そうに見てる。
ああ、またからかわれる。
絶対確信犯だよね、一ノ瀬
桃
ドキッ
青
思ってもみない言葉に狼狽えていると一ノ瀬は立ち止まって、僕の頬をするりと撫でる。
青
なにその目、
桃
こういうところずるいよね
桃
一ノ瀬を見ればさっきみたいな甘い雰囲気は既になくて、そこにはいつも通りニヤッと笑った顔があるだけ。
桃
青
ふっと耳元で息をふきかけられて、肩が跳ね上がる。
青
桃
青
桃
そう言って、笑いながら歩き出した一ノ瀬。
ほんのり熱を持つ耳に手を当てて、これでもかと睨むけれど
桃
なんて、もっと嬉しそうに笑うからもうそれ以上何も言えなかった。
─── 委員会 ───
桃
青
桃
青
桃
なんて、また面白いと笑うから一ノ瀬から顔を背けた。
ため息をつきながらも、仕方ないなぁと席に行こうとした途端。
青
桃
青
目に入ってきた人物に、一瞬身体が凍りついた。
う、嘘
なんで、
心臓がドクドクと嫌な音を立てて、血液が逆流するよう感覚に襲われる。
ぐ、偶然だよね、?
桃
青
違うクラスだし、同じ実行委員だからって、話す機会なんかほとんどないはず。
目を合わせなければ大丈夫
視界に入らなければ大丈夫
そう思っていたのに、
青
あの人がこっちを見た瞬間。
つらい記憶がまた、蘇ってきたような気がした。
先生
先生
桃
僕の顔色が優れないせいか、心配した目で私の手を取った一ノ瀬。
全然、話が入ってこなかった。
桃
青
手を握られているのに、何も反論しない僕に一ノ瀬も何かを感じ取ったのか、急いで教室から連れ出してくれた。
夕日が差す廊下を、手をつないだまま歩く。
委員会に行く前とは明らかに様子が違う僕に一ノ瀬も何か気づいてるはず。
一ノ瀬は気を使ってくれているのか、何も言ってこない。
優しいな、
いつもグイグイくる一ノ瀬のことだから、 絶対気になってるはずなのに、何も聞いてこないだなんて。
青
桃
聞き返してきたその声は、とっても優しくて。
青
僕らしくない。
いつもの強気で突き放すような言い方をする僕とは大違い。
弱々しくて、声も小さい。
桃
青
つないでいた手をそっと離して、優しい眼差しで頭をなでてくれた一ノ瀬。
いつもなら振り払っているはずなのに今日はそれができない。
寧ろその手が心にじんわりとあたたかさを灯していくようで安心する。
青
桃
青
差し出された手を無視するように、歩き出した僕と、またいつもの冗談を笑って言ってくる一ノ瀬。
青
桃
大丈夫、だと思っていた
その時までは、
?
もぶ
中学の時から忘れられないその声が、後ろから聞こえてくるまでは。
360タップお疲れ様でした🥲
結構長く描いたつもりなので次作出すの少し先になるかもです。
♡ , 300
コメント
13件
続き待ってます♪♪
ブクマ失礼致します🙇♀️🙏