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文化祭前日
放課後の教室には、いつもより人が少ない
なおきり
なおきりがそう言って、 最後の片付けの指示をする。
なおきり
次々と人が帰っていき、
気づけば教室にはーー
のあと、うりだけが残っていた。
…2人っきり
意識した瞬間、心臓が早くなる。
のあ
のあが声をかけると、
うりは少し遅れて振り向いた。
うり
距離は手を伸ばせば届くくらい。
でも、昨日までよりも近く感じるのは、
きっと"気づいてしまった"から。
のあ
うり
会話は続くのに、沈黙が多い。
前は、こんなに緊張しなかったのに
のあが飾りを直そうと背伸びした時、
手が少し届かなかった。
のあ
その瞬間、背後から手が伸びる。
うり
うりの手が、のあの手首を支えた。
近い。
息がかかるほど。
のあ
思わず声が詰まる。
うりはすぐに手を離そうとしたが、
のあは、反射的に袖を掴んでいた。
のあ
自分でも驚くほど、小さな声。
うりが動きを止めた。
うり
言葉が、出てこない。
でも、離れて欲しくなかった。
のあ
のあは視線を床に落とした。
のあ
のあ
静かな教室に、声が落ちる。
のあ
うりの呼吸が、少し乱れた。
のあ
言いかけて、止まる。
のあは勇気を出して、顔を上げた。
のあ
のあ
目が合う。
のあ
言葉の先が、怖くて出ない。
しばらく沈黙のあと、
うりが言った。
うり
のあ
うり
のあの手を、そっと離しながら。
うり
その声は、逃げるようで、
真剣だった。
のあ
それだけで、胸がいっぱいになる。
教室を出る時、
並んで歩く2人の距離は、
前より少しだけ近かった。
でも、まだ触れない。
文化祭前夜。
のあは布団の中で目を閉じる。
明日……話すんだ
怖いけど、もう逃げたくない。
"いつも隣にいた人"と
ちゃんと向き合うために。
コメント
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一気見させて貰いました!本当に書き方大好きすぎて何でこんなに見つかっていないのかが不思議レベルです!続き待ってます!