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昔々あるところに
一つの国がありました
その国は大きく、美しく
とても平和でした
しかし、平和なのには理由がありました
住民はとある腕輪をつけていました
国の偉い人はそれを「加護」と言いました
その腕輪は常に人々の行いを監視して
良い行いには点数を与え
悪い行いでは点数を引く
そのようなシステムでした
点数がマイナスを下回ると
兵士に寄って身柄を拘束され
点数によっては殺されるのでした
また、良い点数を貰えるように
住民はお互いを監視し合いました
悪しき者を通報すれば
良き者として点数が貰えるからです
皆がそれの監視社会に恐怖や嫌悪を感じながらも
その点数に怯え
反抗など出来ずにいました
「加護」と呼ばれるそれは
確かに平和を維持していましたが
一方で「支配」と住民の心の中では思われていました
どこかの噂では
天使の力で監視しているのだと言われていましたが
だれもそんな噂を信じませんでした
国の近くの山の中
一人の兵士が傷だらけの状態でさまよっていました
兵士
兵士
兵士
兵士
兵士
この兵士は国の方針に嫌気がさし
所属する軍隊から逃げだそうとしたのでした
しかし、加護がそれを許さず
多くの兵士に捕まりそうになったところ
命からがら逃げ出したのでした
兵士
兵士
兵士
兵士は周囲を見渡すと
大きな岩の間に剣の柄があるのを見つけました
兵士
兵士
兵士
兵士は剣の柄を握ると
力いっぱい引き抜きました
すると
ズシャッ
短剣がその姿を現した
しかし、短剣には赤黒いものがべっとりついていた
兵士
兵士
兵士が驚いたのもつかの間
岩から黒い煙が上がり
岩の下にあった枯れた枝のようなものは
人の手のように肌色に肉付き
そして
岩を突き破り
黒い影が姿を現した
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
黒き姿のバデイラは
目の前の戸惑う兵士を見た
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
兵士
バデイラ
バデイラ
兵士
バデイラ
バデイラ
バデイラ
兵士
兵士は考えた
そして、口を開けてこういった
兵士
兵士
兵士は山の下に見える国を指さした
兵士
兵士
兵士
兵士
兵士
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
兵士
バデイラ
兵士
兵士
兵士
兵士
バデイラ
兵士
兵士
バデイラ
バデイラ
バデイラは傷だらけの兵士をみて少し考えた
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
兵士
兵士
兵士
兵士
兵士
兵士
バデイラ
バデイラは己のカラスのような黒い羽を
大きく広げた
黒い羽の中で唯一
一枚だけ真っ白な羽がありました
バデイラはその白い羽を引き抜き
兵士の前に差し出しました
白い羽が小さな光の粒子になると
兵士の身体に入って行きました
兵士
バデイラ
バデイラ
バデイラ
バデイラ
兵士
兵士
バデイラ
バデイラ
バデイラは真に真っ黒になった黒い羽を広げて
空へと飛び立った
新たな力と
かの国への憎しみだけを胸に秘めて
fallen
第一期
END