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-アルヴァの自室-

アルヴァ

ふむ…。

アルヴァ

……。(研究に夢中)

アルヴァ

…そろそろ一息をつこう。(研究を中断して)

アルヴァ

む、もうこんな時間か。(時計を見つめ)

アルヴァ

あと少しで完成しそうだが、

アルヴァ

次の段階に踏む為にはかなりの騒音になる…。

アルヴァ

時間も遅いな、今日はここまでにしよう。

アルヴァ

……さて、他にやる事はないな。

アルヴァ

食堂で珈琲を1杯飲みに行くか…。

-食堂-

アルヴァ

む、こんな時間に明かりが…。

謝必安

おや、貴方は…。

ヴィオレッタ

あら?人が増えたみたいね…!

アントニオ

珍しい人が来たようだな。

アルヴァ

皆さん今晩は。

アルヴァ

何か談笑でもしていたのだろうか。

謝必安

えぇ、まぁそんなところですね。

ヴィオレッタ

私達全員ね、眠れなくて食堂で話していたところなの。

アントニオ

そして君が新しく加わる感じだろうか?

アルヴァ

いや、私は珈琲を飲みに来ただけだ。

アルヴァ

邪魔になるのであれば帰る…。(廊下に戻ろうとして)

ヴィオレッタ

何を言っているの、邪魔なんかじゃないわよ?

謝必安

もしよろしければ、一緒にどうですか?

謝必安

ちょうど今、アルヴァさんの事を話していたところなんですよ。

アルヴァ

私の話しを…?

ヴィオレッタ

そうなの!アナタってまだ荘園に来たばっかりじゃない?

ヴィオレッタ

何が好きそうかって、皆で話していたのよ。

アントニオ

まさか本人が来るとはな…、面白い。

アルヴァ

成程…。(考え込み)

謝必安

あ、あの…。もし気に障ったらすみません…。

アルヴァ

構わない、

アルヴァ

それに今は休憩中だからな。

ヴィオレッタ

あら、何かしていたのかしら?

アルヴァ

研究…とでも言っておこう。(いつの間にか珈琲を手に携えており)

謝必安

ふむふむ、アルヴァさんの趣味は研究なのですか?

アルヴァ

趣味かと言われれば、趣味だ。

謝必安

そうなのですか、バルクさんと趣味が合いそうですね。(にこりと笑い)

謝必安

ちなみに今は、どんな研究をしているのですか?

アルヴァ

今はそうだな…、

アルヴァ

言うほどのような研究ではない。(珈琲を飲んでは)

アントニオ

ふふ、そう言われると何だか気になるな…。

アントニオ

あと深夜に珈琲を飲むと、逆に目が覚めるのでは…?

アルヴァ

むしろ私はそれでいい。

アルヴァ

睡眠時間は別にとらなくても支障はないだろう。

ヴィオレッタ

まぁそうだけど…、次の試合に影響を出さないようにね?

謝必安

あっ、そうです。

謝必安

アルヴァさんの好きな物とかありますか?

アルヴァ

突然の質問だな。

アルヴァ

どうしてそのような事を?

謝必安

え、えっとですね…。

謝必安

その参考程度に…

ヴィオレッタ

ヴィオレッタ

ちょ、ちょっと謝必安さん…!(人差し指を口に当てて小声で)

謝必安

……あっ!

謝必安

…えっと、アルヴァさん。

謝必安

と、特に深い意味は無いのですが。

謝必安

好きな物とかあればその、教えてくれませんか?

アルヴァ

…ふむ。

アルヴァ

何か意味ありげのようだ。

ヴィオレッタ

そ、そうかしら?

ヴィオレッタ

私達はただ単純に、アルヴァさんの事を知りたいだけよ。

ヴィオレッタ

…ねっ、アントニオさん?(目配せをして)

アントニオ

…ん?

アントニオ

あぁ、そうだな…。

アントニオ

君はまだ荘園に来て日が浅い…。

アントニオ

しばらくは皆の注目の的になるのが

アントニオ

ここの暗黙の了解だから、あまり気にしなくていいだろう。

ヴィオレッタ

そ、そうよ!

ヴィオレッタ

だから、そんなに身構えなくてもいいのよ!

アルヴァ

別に、答えられないとは言っていない。

アルヴァ

特に好きな物はないが…、

アルヴァ

強いて言うなら

アルヴァ

珈琲と、ね……

アルヴァ

……。

アルヴァ

まぁそのくらいだ。(珈琲を1口飲み)

謝必安

アルヴァさん、今何か言いかけましたか…?

ヴィオレッタ

えっ、そうだったかしら?

ヴィオレッタ

アルヴァさんは珈琲が好きって言ったわよ。

ヴィオレッタ

何だか大人の人って感じで素敵ね!

謝必安

それはそうなのですが…。

謝必安

うーん、私の勘違いでしょうか?

アルヴァ

他に、特別好きな物なんてない。

アルヴァ

…もうこの話は終わりにしよう。

アントニオ

いや、そうにもいかないんじゃないか?

アルヴァ

何…?

謝必安

アントニオさん…?

ヴィオレッタ

あら、どうしたの?

アントニオ

さっき、謝必安が言ってた通り。

アントニオ

君は何か言いかけたそうだな?

アントニオ

確か、「珈琲と、ね……」 っと。

アントニオ

珈琲は分かるのだが、

アントニオ

次の言葉の″ね″ とはどういう意味だろうか?

アルヴァ

どういう意味も、

アルヴァ

私はそんな事言った覚えはない。

アントニオ

ふふ、あくまでシラを切るつもりか…。

アントニオ

……謝必安はどう思った?

謝必安

わ、私ですか…?

謝必安

そうですね、確かに″ね″ と聞こえた気がします…。

ヴィオレッタ

じゃあもしかして!

ヴィオレッタ

アルヴァさんは、まだ他に好きな物があると言う事なのね!

アントニオ

ご名答だ、ヴィオレッタ嬢。

アルヴァ

……。

アルヴァ

…アントニオ殿だったか、

アルヴァ

今の発言で貴殿の信用度が下がった。

アントニオ

おや、嫌われてしまったようだ…。

アントニオ

だが、タチが悪いというのがハンターの本質だろう?

アルヴァ

それならば、黙秘する。

ヴィオレッタ

もー!アントニオさんったら!

ヴィオレッタ

アルヴァさんをいじめちゃ駄目よ?

アントニオ

私はいじめてなんかいないさ。

アントニオ

でも気分を害したら申し訳ないね…。

謝必安

えっと、そのアルヴァさん…。

謝必安

む、無理に言わなくても私は大丈夫ですからね?

アルヴァ

……。(無言で廊下の方をじっと見つめ)

謝必安

あっ…あれ、

謝必安

私嫌われましたよね…。(悲しそうに)

アルヴァ

静かに……。(声を潜め)

???

……

???

………二ャー…

謝必安

おや、何処かで猫の鳴き声が聞こえますね…?

ヴィオレッタ

あら!もしかしてアンちゃんの猫ちゃんかしら?

使徒の猫

……。(廊下からトコトコと食堂の中に入ってきて)

ヴィオレッタ

…あっ、やっぱりアンちゃんの猫ちゃんだわ!

謝必安

可愛らしいですね、喉でも乾いたのでしょうか?

アントニオ

ふむ、何か探している素振りをしているな…。

ヴィオレッタ

あら、何か探しているのかしら?

謝必安

どうでしょう、キッチンの周りを歩いていますね?

アルヴァ

……!?

アルヴァ

貴殿は、まさか…!(使徒の猫を見ては驚愕して)

使徒の猫

……(ちらりとアルヴァの方を向き)

アルヴァ

あぁ…、やはり似ている…!

アルヴァ

覚えているでしょうか、あの時助けて頂いた…!(すっと立ち上がって)

使徒の猫

……!!(突然廊下へと走り去って行き)

アルヴァ

っ…!?

アルヴァ

何故……。

ヴィオレッタ

あっ!急に走って行っちゃったわ…。

謝必安

そ、そうですね…。と言うか…、

謝必安

アルヴァさん、アンさんの猫さんとお知り合いなんですか…?

アルヴァ

……。(呆然と立ち尽くし)

アルヴァ

……あぁ、

アルヴァ

何か言っただろうか?(ふと我に返って)

アントニオ

君はあの猫と知り合いかと謝必安が聞いていたぞ…?

アルヴァ

知り合い……。

アルヴァ

それについては皆さんに関係のない話しだ。

アントニオ

ふむ、どうだろうな…。

アントニオ

君はさっきの猫に対して、言葉遣いが変わったように見えたが…。

アントニオ

私の気のせいだろうかねぇ…。(クククと笑い)

アルヴァ

どう思うかは貴殿自身だ。

アルヴァ

私はそれ以上答えない…。(壁掛け時計を見つめ)

アントニオ

おやおや、また嫌われたようだな…?

謝必安

私も少し気になりますが、でもまぁ…

謝必安

無理に言わなくても大丈夫ですよ。

謝必安

誰にも秘密にしたい事はありますからね。

ヴィオレッタ

そうよ!

ヴィオレッタ

アントニオさんがまたちょっかいかけてきたら私に言ってね!

ヴィオレッタ

その時は、蜘蛛糸でお口チャックさせるから!(微笑み)

アントニオ

ふふ、頼もしい味方が出来て良かったな新入り…。

アルヴァ

…理解頂けて何よりだ。

アルヴァ

さて、私は帰るとする。

アルヴァ

談笑中、失礼した…。(珈琲を手に持ち、廊下へと歩き出し)

謝必安

あっ、はい…!何だか引き止めてしまいすみません…。

謝必安

でも、アルヴァさんと話せて楽しかったです。(微笑み)

謝必安

研究頑張って下さいね!

ヴィオレッタ

えっ、もう帰ってしまうの!?

ヴィオレッタ

私、アルヴァさんともっと話したいわ…!

アントニオ

あぁ、私もだ。

アントニオ

次は酒でも飲みながらどうだね…?

アルヴァ

……。

アルヴァ

また会えたら、考えよう…。(そのまま、自室に帰って行き)

謝必安

……。

謝必安

アルヴァさん、帰って行きましたね…。

ヴィオレッタ

えぇ、アルヴァさんって、

ヴィオレッタ

どんな人だろうかと思っていたのだけれど…。

ヴィオレッタ

とてもミステリアスな人じゃない!

ヴィオレッタ

私、惚れちゃいそうだわ!(両手を合わせ頬に当て)

謝必安

確かに、不思議な雰囲気な方でしたね。

アントニオ

ヴィオレッタ嬢はああいう寡黙なタイプに弱いのかね?

ヴィオレッタ

ふふん、それは内緒だわ。

ヴィオレッタ

アルヴァさんと約束事も出来たし、

ヴィオレッタ

次会うのが楽しみね!(目を輝かせ)

アントニオ

さっきの発言は、私と一緒に酒を飲む約束事ではなかったのかね?

ヴィオレッタ

さぁどうかしら、次会った時聞いてみたらいいんじゃない?

謝必安

アルヴァさんがお酒を飲む姿はあまり想像出来ませんね…。(苦笑)

アントニオ

酔わせたら何かボロを出すかもしれないな。(にやにやと笑い)

ヴィオレッタ

ま!アントニオさんったら本当いじわるするのが好きなんだから…。

謝必安

ふふ、何だか賑やかになりそうですね。(にこりと笑い)

謝必安

よし、決めました!

謝必安

アルヴァさんの好きな物も聞けましたし…

謝必安

私、珈琲の勉強をします!

謝必安

まだ荘園に来て日が浅いと思うので…

謝必安

共通の話題があれば、記念パーティーも盛り上がるはずです…!

アントニオ

ん、あぁ。さっきの話しか…。

ヴィオレッタ

いいわね!ついでにアンちゃんも誘っていいかしら?

ヴィオレッタ

アルヴァさん、猫ちゃん好きそうだったし!

謝必安

いいですね…!是非お願いします!

アントニオ

反対に猫は嫌ってそうだったがな…。(クククと笑い)

アントニオ

しかし君達は世話好きだな。

ヴィオレッタ

何を言っているの、アントニオさん。

ヴィオレッタ

アナタも記念パーティーに参加するのよ?

アントニオ

おっと、それは初耳だ…。

アントニオ

だが断る理由もない。

ヴィオレッタ

えぇ、新しい仲間が来てくれたんだもの。

ヴィオレッタ

一緒にお祝いしてくれるときっと喜んでくれるわ!

謝必安

はい、アルヴァさん喜んで下さるといいですね…!

ヴィオレッタ

にしても私、こんなに話してもまだ眠くならないわ…。

アントニオ

私もまだ起きているつもりだ。

アントニオ

謝必安はどうだ?

謝必安

私もまだ起きていますよ。

謝必安

皆さんとお話しするのは楽しいですからね。(微笑み)

ヴィオレッタ

じゃ、もう少し話しましょ!

ヴィオレッタ

話題はアルヴァさんについてよ!

アントニオ

ふふ、随分と彼の話題について語るな…。

アントニオ

いいだろう、引き続き弱みを探ってみようか。

謝必安

い、いつからアルヴァさんの弱みを探していたのですか…(苦笑)

終わり

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