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恵まれなかった人生
蒼
僕には生まれた時から腕がない
腕がないからよくいじめられていた
僕は生まれた時から嫌われていた
生まれた時から奇妙な瞳の色をしていたから
僕だけがままにもぱぱにも似てない色の瞳だから
僕にはあいしてくれる親がいない
ままもぱぱも兄弟もみんな僕の事がきもくて憎くて嫌い
そんな僕でも1人宝物があった
僕が幼い頃一つだけお兄ちゃんからもらったネックレス
そのネックレスは僕の奇妙な瞳と似ていた色だった
僕はそれが生まれてはじめて最初で最後にもらったものだった
ネックレスは僕のいのちよりも宝物だった
ネックレスはどんな時でも励ましてくれる
眺めてたら元気が出てくる
ある日僕のネックレスが壊された
弟に罪をなすりつけられたとき僕の大好きだった兄に壊された
ネックレスは粉々になってしまった
兄はこう言い放った
腕もなくて奇妙な瞳で頭も足りない その挙句弟をいじめるなんて
お前なんか生きてる価値なんかない
僕は頬の痛みと共になにかが切れた音がした。なにもかもどうでも良くなってしまった
僕は今まで大好きだった兄に嫌われたくない一心だった
兄だけは信じてくれている
兄は僕のこと嫌いではない
そう思うようにした
でも現実はそうではなかった
兄もままとぱぱのように僕がきもくて憎くて仕方がなかった
僕だけが一方的だった
僕だけが
僕だけが
数年前に兄と交した約束を覚えていた
俺はお前が生まれてきてくれて嬉しい 俺はいつでもお前の事を信じる
そう幼い頃に交わした約束
その時に約束の証にくれたネックレス
それが壊れてしまった今僕には守ってくれるものがない
僕は完全にうまれてこなければ良かった存在になった
ぼくは
いまここで
やくそく
をやぶります
でもおにいちゃんもやぶったしいいよね
ずっとももにいとすごすやくそく
ぼくはいまここでやくそくをやぶります
だーいすきだったももにぃ
もうももにぃはじゆうだよ
かちのないぼくはふかいねむりにつきます
ずっとずっとだいすきだったよ
ねむたくないけどももにぃのさいごのねがいをかなえるためにねるよ
えいえんにおやすみ
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