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僕は浴衣も脱がないまま

ベッドに飛び込んだ

桃くんに赤くんを

紹介なんてしなかったら

今日遊びになんて

誘わなければ

こんな喧嘩しなくて済んだのに

遠くで花火が上がる音

それに混じって

スマホのバイブが鳴り響く

ははっ、、、

その違いに虚しくなって

思わず乾いた笑いが

口から零れ落ちた

結局昨日は

浴衣も脱がないまま

布団に入り

寝てしまった

酷い顔、、、

泣き腫らした目は

赤く腫れ上がり

頬には

乾いた涙の跡がある

こんなの桃くんに見せれないよ、

そう零れた言葉には

きっと力なんて

入ってなかった

蒼!

桃、くん?

何故彼が居るのだろう

ごめん、合鍵使って入った

あーね

そういえば合鍵を

渡していたんだ

勝手に入ってこないでよ、、、

こんな酷い顔

見られたくなんてないから

君から顔を逸らして

吐き捨てるように言った

それは、ごめん、、、

でもそうでもしないと

蒼、あってくれないでしょ?

会うわけないじゃん、、、

会いたくなんてないよ、、、?

ごめん。

昨日赤と盛り上がったのは

蒼のことで

そんなんどうとでも言えるよ?

口裏合わせたら

嘘だって簡単に付けるんだよ?

まずなんで彼女を置いてくの?

それが違うでしょ、、、

消え入りそうな声で

話す僕を君は

きっと苦しそうに見てる

君の息遣いで

そう感じる僕はきっと

どうしようもなく

桃くんが好きなんだ

ごめん。本当にごめん。

蒼の浴衣が可愛すぎて

見てられなかった。

だから視線逸らすために

赤と話してたんだ

蒼に辛い思いさせてごめん

君から言われたかった

切望していた言葉

それが聞けたからなのか

僕の目から

熱い雫が零れた

え、蒼?

どうしたの?なんかした?

まだ怒ってるの?

ううん、、、違うの

嬉しかったの、、、

嬉しい、、、?

桃くんに浴衣可愛いって言われたの

すごく嬉しいから

え?

そんなこと?

うん、、、

今度はちゃんと2人で

お祭り行こ?

今度こそ蒼とデートしたい

うん、、、

苦々しい思い出は

きっと来年には

笑い話になっているんだろう

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