太宰
どんっ
銃声が静かに鳴り響いた。
俺は太宰に押されて転げた。
俺を押した太宰は、今。腹を抱えてうずくまっている。庇おうにも力が出ない。
手を伸ばしても奴には届かない。
銃声ががもう一発。静寂を切り開いて鳴った。
中也
犯人が逃げて正気が戻った。
中也
太宰
太宰
中也
中也
太宰
太宰
太宰
中也
中也
太宰
太宰
太宰
中也
中也
太宰
太宰
中也
中也
太宰
太宰
中也
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
中也
太宰
太宰
中也
中也
中也
中也
中也
森さん
森さん
森さん
ボスが太宰の脈を摂るなりしてる間、俺は唯唯自分が生き残った、生き残ってしまった意味を考えた。
だけど其れは全くわからなかった。何をしても、太宰が生きた方が善かった。
太宰が死を求めるのはきっと生きる意味を探す為だ。
中也
太宰が死んでから2ヶ月。
心に穴がぽっかり空いてしまった。
俺はその穴を埋めるために必死に自分の生きる意味を探していた。
中也
中也
太宰
聞き慣れた腹の立つ声が耳元で聞こえた
中也
右を向くと包帯を巻いた太宰がいた。
中也
中也
太宰
太宰
中也
太宰
太宰
太宰
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
太宰
中也
太宰
中也
太宰
太宰
中也
太宰
中也
太宰が表情を暗くした
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
真っ直ぐ俺の目をみて離さない。俺は微笑んだ
中也
太宰
中也
太宰
すると太宰の体が段々と消えていった。
太宰
中也
太宰
太宰
中也
今俺の目の前には何もない。ただ包帯が一本置いてあった。
太宰が消える前の笑顔で分かった。彼奴が俺を助けた理由、俺を庇った理由、俺が生きる理由
彼奴は、太宰は自分の好きな人に自分を愛してくれた人に生きてほしかった。ただ其れだけだった。
だから誰よりも永く、しぶとく生きろと最期に云った。
中也
中也
中也
手前に生きてほしかった