転校生は完璧お嬢様

12月中旬

氏子ドクターの全面協力を得る条件として私たちはギガントマキアを従えることになったが、

あれから約1ヶ月半超

ギガントマキアは全くと言っていいほど死柄木くんを認めなかった

48時間と44分の間、マキアは一切休ます攻撃を続けその後3時間の睡眠を取ると再び攻撃を始めてくる

死柄木くんがどこに隠れようとも必ず見つける

マキア本人が言うには耳や鼻がよく効くらしい

寝込みを襲っても即反応して反撃される

そのため死柄木くんはろくに寝てないけど、命の危機に陥ってるはずなのに何故か楽しそうに笑ってる

マキアが狙ってるのはあくまでも"主の後継"の死柄木くん

なので先頭から離脱しても深追いされない

私たちは交代で休憩を取りながらマキアの服従に勤しんでいる

お金の方はドクターから一度最低限の支援を受けたみたいだけど、そのお金でヒーちゃん(トガ)はダッフルコートを買ったみたい

プゥウ♪

『あぁそれは私達のせいだ』

『彼は何も悪くない』

『敵名トゥワイス分倍河原仁くんだね？』

『今ニュース等チェックできる状況かい？』

『すぐに見てほしい！』

電話の主の指示通りニュースを見ると速報で敵連合が今までに現れた場所に同一人物の指と衣類が置かれているというニュースが流れてた

『初めまして敵連合！！』

『異能解放軍最高指導者、「リ・デストロ」だ』

『ハッハッハッ』

『押さえてるね！』

『だが違うよ！流行りを作った側さ！』

電話の主・リ・デストロが言うには義爛って人はまだ生きてるらしい

目的は異能の解放とか言ってる

敵連合の名が世間に知られすぎたため排除して異能解放軍の再臨をしたいらしい

『"指"はその宣誓』

『まどろっこしい駆け引きなど必要ない』

『戦おう、異能を解放して』

『これからすぐ！愛知は"泥花市"へ来るといい』

『来れば義爛は解放しよう！！』

『そして選ぶといい！！！』

『私達と戦って潰えるか！！ヒーローに捕まり潰えるか！死柄木 弔！！』

そして電話は切られてしまった

私たちは今、新潟の山奥にいる

今から1時間以内に愛知まで行くとなると転送が必要になる

かといって無策で突っ込めば潜伏している解放軍11万6516人に返り討ちにされる

まぁこれが"事実"ならの話だけど

死柄木くんはトゥワイスのマスクを剥がしそう言う

死柄木くんの作戦は愛知に行き、異能解放軍と戦うのと同時進行に、あと2時間35分後に起きるマキアに愛知にいる死柄木くんを追わせ解放軍と戦わせるという作戦だ

確かにこれなら解放軍の戦力を劣らせ、ギガントマキアを弱らせることができる

こうして私たちは滋賀と三重の県境にいる荼毘と合流し、泥花市へと向かった

泥花市に着くと知らないヒーローが案内役として住宅街まで私たち敵連合を連れてきた

「その通り！」

「ここは泥花市」

「ヒーロー含め人口の九割が潜伏解放戦士の"解放区"なのであります！」

「異能解放軍"再臨祭"！！」

彼の言葉と同時に周りから人が襲いかかってきた

そう言って花畑は自分の後ろのタワーの方を指した

💥💥💥

私は迫り来る解放戦士に触れた

私が触れた血を吐きその場で倒れた

私の半径5m以内に来た解放戦士達は動きを止めた

私の半径5m以内に近づいた解放戦士は仲間を刺し殺した

体が勝手にって、そりゃ私の半径5m以内に入ったら私に体を支配されるんだから当たり前

解放戦士達は私の意のままに操られ、仲間同士で殺し合いをしていた

そんなこと考えてたらいつの間にか私の周りには死体しかなかった

ちゃんと私の半径3m圏外で殺し合いをしてくれてるから血は飛んできてない

BOOOOOOOON💥

遠くで荼毘の青い炎と氷がぶつかり合っているいるのが見えた

この後、トゥワイスの個性が発現し住宅街はトゥワイスのコピーで溢れかえった

そしてギガントマキアが予定よりも早く到着し、街を壊しながら死柄木くんのところへ向かっていた

「ぶっ壊れろ！！」

彼の声が聞こえた瞬間死柄木くんのいると思われる辺りが一瞬にして崩壊した

急いで見に行くと、スピナーがいて彼の目線の先には歪な地平線があった

ギガントマキアは涙を流し、リ・デストロと思われる人物は死柄木くんに頭を下げていた

この時私は、

彼なら、

死柄木くんなら、

本当に世界を変えてくれると

そう確信した

泥花市街戦再臨祭より1週間経過

泥花市で起きたことはリ・デストロのおかげで偽の真実が世の中に出回った

『オォオォオォオォ！！！』

こうして、私たちは敵連合改め、超常解放戦線は力をつけていった

後日

12月25日

そう言って彼に私は花束を渡す

『雪梨』