時刻 、午前12時
城内に響き渡る 鐘の音
タイムリミットは其の時迄
家へと急ぐ 一人の少女
最中に 片足 、硝子の靴を落とし 去っていく
其れを拾うのは 少女に恋した王子様
やがて 2人は恋に落ちる そんな夢物語
最近 、毎日の様に何処かへ行く彼
理由はもう 分かっている
夕方に出掛け 夜遅く迄帰って来ない
之にも慣れてしまったな 、 ベッドに突っ伏し独り考える
君は最低 其れでも私は 別れたくない
思っても居ない言葉を交わす
翌朝 リビングに居た君 見慣れないピアスを着けていた
嗚呼 きっと私の知らない ” 彼女 ” がくれたのだろう
胸が締め付けられて 愛想笑いすら上手く出来なかった
23︰00
今日も独り 夜を過ごす
先程 、偶々見つけた彼の SNSの裏垢
此処には私の知らない 「 日常 」 が 投稿されていた
見て見ぬ振りはもう 、 出来そうに無かったの
「 大好き 」
「 え?どうしたの急に 笑 私も大好きだよ !」
「 言いたくなったから 笑 」
突然 優しい声でそう言ってくれた あの夜を思い出す
丁度 、此の位の時間だった
私の想いは 届かない 途中で切れる糸と同じ
君が幸せになる方を選べば良い 私は 邪魔者でしか無いのだから
震える声で呟いた 脳裏に浮かぶのは 何時も通りを装う君の姿
時刻は丁度 零時を指していた
此処は お城でも 舞踏会が行われている訳でも無い
只 、彼が好きだ という ” 呪い ” から 離れたかった
私はお姫様でも無い シンデレラにはなれない
一人の少女は 彼との写真を落とした
何時か 私を救ってくれる 王子様に出逢う様 、願いを込めて __
コメント
9件
うわ待って好き ネタがもう大優勝レベル( 最後でテロップ変えるのがぎゅんってする( 語彙力 外で写真落とすのが、呪いのある家から逃げた感あって好き!
お久しぶりすぎる短編集です🙇♀️((殴 参考/シンデレラボーイ Saucy Dog 様 シンデレラ系(?)を書きたくて書いたけど納得いかないですね🙃