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【🐇🤪】完璧な_

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【🐇🤪】完璧な_

1 - 【🐇🤪】完璧な_

♥

1,543

2022年10月07日

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「完璧な_」 🤪×🐇

あらすじ いつも完璧な兄。勉強も家事も全て。 しかし、完璧な兄には理由があり…

S

弟(中学3年生)

I

兄(高校2年生)

注意 兄弟・喧嘩あり

日も短くなり、ハロウィンも近づいてきた10月の前半。

今日も、僕は勉強をしていた。

ガチャッ

I

ただいまー?

S

………

俺は、兄が嫌い。

全部が完璧だったから

今日も、兄に無視をする

S

……………

I

頑張っとるんやな((ボソッ…

バタンッ

静かに戸が閉まる音がした

S

…ふぅ……

今日は、兄のテスト返却

この日が1番大っ嫌いだ。

ガチャッ

I

初兎?ご飯やで?

S

ん…

I

っ…!

I

ニコッ…待ってる

僕が反応してくれたのが、嬉しかったのだろう。

まろは、笑顔で部屋を出ていった。

静かに席に座る

I

……食べよか

S

………

S

いただきます…

I

ん、、召し上がれ!

笑顔で僕を見てくる。

はっきり言って、うざい。

S

モグモグ……

I

…美味しい?

S

うん。

I

良かった!

毎回毎回、聞いてくんのしつこいんだけど

I

あっ……そういえば、この前のテストどうだったん?

1番、嫌な質問。

こんなん答えたって、まろには絶対勝てへんし

S

……

S

どうでもええやん…

I

えっ?……なんて?

S

どうでもええやん!!!

I

しょ、、う?

S

そんなこと言ったって、どうせ、まろには勝てへんやん!!!全部が完璧なまろなんて、どうせ煽りたいだけやろ!!!???

I

ちが…

S

違くないやん!!そんなん聞いて何が楽しいん!?どうせお前みたいなやつに言ったってどうもならへん!!!

I

っ………

S

(あっ………)

まろが泣きそうな顔をしている。

相当、やばいこと言ったんやな

I

大丈夫やで…無理せんで

I

初兎のお兄ちゃんやし、俺は初兎の言うことに従うで

S

………

今にも泣きそうな声。

そんな、優しい声に僕は弱い。

S

…もうええ

S

ごちそうさま

I

あっ、、うん

そう言って、立ち上がった瞬間、ゴミ箱に目が行った。

S

……?

中には100と、書かれた紙が5枚

S

ッチ…

だから嫌いやねん

チャポンッ

I

………ふぅ

一気に疲れが取れていく

I

……

初兎と2人暮らしを始めて約5年

この5年で、初兎は変わった。

正確には、お母さんが死んでから。

お母さんが死ぬ前日、俺は言われた。

お母さん

いふ?

I

ん?どうしたのお母さん!

お母さん

お母さんが死んだら、初兎をちゃんと守るのよ

I

うん!!

この言葉を言われたのは11歳の頃

初兎は、9歳だった。

S

スースー

この頃の初兎は、好奇心旺盛で、何にでも興味を持った。

お母さん

初兎には、初兎の好きなように生きて欲しい。

お母さん

だから、いふ。よろしくね

I

うん!

あんなこと、起きなければ良かったのに

I

……どうしてあぁなっちまったんだよ

俺は初兎の好きなように生きさせてきた。お母さんとの約束を守るために

ガチャッ

S

っ!?!?

I

はっ?

S

あっ……ごめっ

I

ええよ。一緒に入ろーや

結局、男二人で風呂に入ることになった。

I

……初兎

S

なんやねん…

明らかに不機嫌なのが自分でも伝わってくる

I

……

S

ひっ!?

急に触ってくるまろ。

I

あっ、、ごめん……

心配そうに見つめてくる。

S

勝手に触んなや…

I

うん……

そう言うと、まろは手をどかした

I

………

悲しそうな顔をする

S

っ……

嫌いな奴に勝手に体なんて触られたくないし

I

……初兎、細くなったな

S

……………………

S

あっそ

俺に背を向けている初兎

その背中には骨が浮き出ていて、見るからにやせ細っていた

I

……初兎、細くなったな

S

………あっそ

明らかに不機嫌そうな声

下手に関わるのもやめた方がいいと言っているかのようだった

I

……結局、母さんとの約束守れへんかったな

S

ピクッ

母さんという言葉に反応したのか、初兎が、動いた

I

母さん、ごめんな……

I

初兎の好きなように生きさせて欲しいって言ってたのにな…

I

………俺には無理や

S

…………

動かない背中

だけど、その背中には悲しみを表しているかのような気がした。

S

……まろ

I

…ん?

S

…いや、なんでもない

S

先、洗うから

I

ん……洗わせてくれへん?

S

はっ?……いy

I

嫌ならええよ……

S

……………

初兎は静かに椅子に座った

S

洗いたきゃ洗えばええやん

I

……ありがと

優しく背中を洗ってくれるまろ。

その優しさはどこか懐かしくて、心地よかった。

I

ん、手

S

…………

静かに手を差し出す。

I

…偉いな

S

……うっさい

まろは、俺の体を綺麗に洗ってくれた

S

なっ!?、そこはいい!

ぼーっとしていると、下半身を洗わされようとしていた。

I

ん?ええん?

S

っ……コクッ

I

はいはい……なら、足だけ先に洗うな

S

うん

I

初兎、でかくなったんやな

S

……は?

I

いやっ…ご飯もあんまり食べてくれないけど、改めて見ると俺だけの手でこんなに育ってくれたんやなって

I

お兄ちゃん、嬉しいわ

S

……

結局、髪を乾かすところまでまろにやらせた

I

ん〜、今度髪切りに行く?

S

…行かへん

I

いいの?長くない?

S

ええの!

I

……そっか

また悲しそうな声

I

…よし!終わり!

S

……ありがと

終わる頃には、俺の目からは涙が出ていた。

I

……うん

見つめてくるまろの目はなにかに似ていて、余計涙がこぼれ落ちた

I

今日は勉強せーへんでええよ

I

1日くらいゆっくり休んどったら?

S

…うん

そう言われて、返す言葉も見つからず、俺は部屋に戻った。

はずなのに

数時間後

俺がいるのはまろの部屋だった。

I

ん?どうしたん?

S

…その

S

一緒に寝たい……//

照れくさくなり、下を向く。

I

っ!?……ええよ?

I

ほら、おいで?

色んな物が散らかった、まろのベッド

俺を優先して、自分を後回しにしてたんかな……

S

……

I

よしよし……

ぎゅってしながら、背中をさするまろ

その手もどこか懐かしかった

S

……まろってさ

I

うん?

S

お母さんに似てるな?

I

え?

S

だって、お風呂で洗ってくれる時も優しい目もこうやってしてくれるのも全部……全部

お母さんと一緒やもん

I

っ……

S

ほんと……

完璧な兄ちゃんやな…w

I

……ポロッ

まろの目からは涙が出ていた。 気づくと、俺も泣いてた。

S

……俺な?

S

まろのことが嫌いやねん…

S

だけど、

S

大好きや……

S

嫌いと大好きやったら、大好きの方が気持ちは大きいやろ?

S

だから、まろのこと大好き…

I

…初兎

S

まろは学力も運動神経も全部完璧で…そんな奴に、毎回ウザイって思ってて嫌いだった。

S

だけど、母さんみたいに優しくて、心地良さも完璧なまろは大好きやねん…

S

俺、今

幸せやで

I

……ごめん…ありがとう

S

へへっw兄ちゃん泣かへんでやw

I

うんw…ごめんごめん

まろの涙を拭いてあげる。

I

俺、母さんに初兎の好きなように生きて欲しいって言われてさ

I

だから、初兎のことを優先しすぎたみたいやな……

S

…………

I

…初兎、明日お出かけ行く?

S

どこに?

I

うーん、美容院とか

S

……行く

I

ふふっwんじゃ行こーな

S

うん!

S

スースー

いつの間にか寝息を立てている初兎

I

疲れてたんやな……

S

……んんっ

寝返りを打とうとしたのか体を動かし始めた。

S

ピトッ……

手を俺の背中にまわす。

S

…にいちゃぁ……

I

……ふふw

I

…ずっとおるで?

I

ほんと、今の初兎は……

完璧やな…w

ℯ𝓃𝒹

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コメント

9

ユーザー

死ぬほど感動しました~!! …なんか、語彙力なくて言葉にできないですけどとりあえず、めっちゃ好きです(?)

ユーザー

めっちゃ感動しました...やばいですね😭感動系かく天才か何かですか?フォロー失礼します🙇‍♀️🙏

ユーザー

読んでたらいつの間にか視界がぼやけてきました....泣いたの4年ぶりかもです。神作ありがとうございます。

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