虹の穴は蜜の味

29歳の中村は、仕事もせずに趣味の写真撮影に没頭していた。

大学を中退した時点で両親に縁を切られ、本家の祖母から金を貰いながら自由奔放な生活を送っていた。

　中村の写真への熱意は悪い方向で話題になり、SNSでは偽アカウントが作られ、彼の顔が晒されるのは日常茶飯事だった。

ゴォォォ―― ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ

中村の「先端」から液体が絶え間なく流れ出ていた。

中村が虹輝からモノを出し切った瞬間、液体が虹輝の穴から溢れ出した。

中村の「それ」は虹輝の喉に直接入っていった。

それから2人は何度も果てた。

部屋には「蜜」の匂いが充満しており 清掃に来た従業員は軒並み引き返していった。

栄養失調に陥った2人からは「蜜」が 流れ続けていた。

「虹」の「穴」もきっと蜜の味がするのだろう…

マスク越しでも伝わる悪臭に富士見野は顔をしかめた。

函館付近で行方不明になった無職男性の捜査で、警視庁から派遣された刑事2人は不運に見舞われる事となった。

「ホテルあつあい男女餓死事件」 の捜査会議が函館警察署にて行われた

この事件が刑事事件として扱われた理由は、2人の死亡推定時刻が2日ほどズレていたからであった。

医療の発達によって数時間単位で死亡推定時刻を特定出来るようになったが 今回は栄養失調による餓死のため、 そこまでの特定は困難だった。

To be continued…