あの頃に戻れたなら。

次の日。 メンバーとの事はもう一件落着したんだけど、 虐めは変わらず続くんだよなぁ。 俺も変わらず皆より早く出発した。

っしゃ!今日は水バケなしだ！ …と期待して浮かれてた俺が馬鹿だった。

俺の机。 そこには、言えないほどひどい言葉が書いてあった。 一番マシなので、◯ねとかうざいとか目障りだったぞ。 今度は落書きかぁ。だる…。 …てかこれペン…だよな? 消せる…のか?流石に水性だよな…はは。

消えない? 嘘だろ。やばいって。 るなが一緒だからバレる… やばいって…

メンバーの前でやられるなら放課後沢山やられたほうがマシだっつ〜の

来ないな。 いつもならもういるのに。

え、いやなんで? いつも怒ってくるから早めに来たのに。 キモとか、え?理不尽に過ぎないか? え、俺どうすればよかったの? 遅めに来たほうがよかったん?

やべ、そんなゆっくり考えてる暇なかったんだった。

ﾎﾞｺﾎﾞｺ!ﾎﾞｺﾎﾞｺ（腹パン）

ﾎﾞｺﾎﾞｺ!

ﾊﾞﾀﾝ

悔しくて悔しくて… 許せなくて。 何回もコンクリートに拳をぶつけた。

俺が前から言っている、仕返ししようとすると思い出す言葉。 それは昔、俺が小さかった頃。 じゃぱぱや皆が俺に向けて言った言葉だった。

その言葉を言われたのは、俺が嫌いな奴と喧嘩して そいつを泣かして帰ってきたときだった。

俺が嫌いなやつはガキ大将で、 体が小さかった俺に負けるはずがないと余裕ぶっていたんだったな。 それで俺に負けて泣いたんだ。

因みに今出てない人はこの場に立ち会わせていません。

この言葉は、いつまでも忘れられない。 忘れることはなかった。 けど、一つだけ守ることができていない。 「辛くなったら、絶対に頼る」ってこと。 多分、いつまでも守れないんだろうな。