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みなしょー夢小説⑤年越し＆初詣編

第5話 - IF最終話ー閑話ー　湊さん、6年間の同棲生活を振り返る

208

2024年01月29日

#BL

#シン

#湊さん

#年越し

#お正月

#みなと商事コインランドリー

kumazuki

湊さん

（同棲を始めて6年）

湊さん

（決して順風満帆だったわけじゃない）

湊さん

（主に俺のせいで）

湊さん

（……シンは、）

湊さん

（イケメンで、優しくて）

湊さん

（料理もうまくて、将来有望で）

湊さん

（正直、俺には出来すぎた恋人で……）

湊さん

（だから、どうしても）

湊さん

（……不釣り合いって言葉が）

湊さん

（……頭から離れなくて）

湊さん

（……だから）

ー回想ー

湊さん

俺は、お前には不釣り合いだから

湊さん

……だから、俺と

シン

別れませんよ！絶対に。

シン

……どうして分かってくれないですか。

シン

俺は、……

シン

こんなにも湊さんのことが好きなのに……

何度か同じやり取りを繰り返して

そして

シン

……分かりました。

シン

湊さんがそんな風に思うのは、

シン

俺の好きだって気持ちが

シン

伝わってないからですよね！

湊さん

いや、ちがっ

シン

だから、

シン

あんたが「不釣り合いだ」って

シン

言うたびに

シン

俺は、湊さんを抱くことにします！

湊さん

はぁあ、何言って

シン

俺がどれだけ湊さんのことが好きか

シン

身体で分かってもらうことにします！

湊さん

ちょっ、シン!?

シン

ほら、行きますよ。

俺は、シンに手首をつかまれ

寝室へと連れていかれて

ー寝室ー

いつものシンなら考えられないような

乱暴な動作で

ベッドに押し倒されて

シン

……今日は、湊さんがちゃんと理解するまで

シン

……許してあげませんから。

湊さん

……

湊さん

（……違うんだ、シン）

湊さん

（お前の好きだって気持ちは十分過ぎるほど）

湊さん

（分かってんだよ！）

湊さん

（……俺は、）

湊さん

（……シン、お前のことが）

湊さん

（何よりも大事で）

湊さん

（大切で）

湊さん

（愛してるから）

湊さん

（考えちまうんだよ）

湊さん

（俺の隣にいるより、）

湊さん

（お前がもっと幸せになれる方法が）

湊さん

（あるんじゃないかって）

それから俺は

シンがなすがままに

抱かれて

湊さん

zzz

シン

……湊さん、

シン

どうして分かってくれないんですか？（小声、湊さんの頭を撫でながら）

シン

俺が生涯好きなのは、湊さんだけだって言ったのに……

シン

……どうしたら、

シン

……どうすれば、

シン

……あんたは俺のそばにいてくれますか？

それでも俺は、

シンとは不釣り合いだって

想いを拭いされなくて

湊さん

やっぱり、俺はお前には不釣り合いで

湊さん

（……でも、気づいてしまった。）

湊さん

（今まで、自分のことばかりしか）

湊さん

（見えてなかったけれど）

湊さん

（俺がお前には不釣り合いだって告げた時の、）

湊さん

（苦し気に眉を寄せ）

湊さん

（今にも泣きだしそうな）

湊さん

（シンの表情に）

湊さん

（……今までもずっと）

湊さん

（お前にそんな顔をさせていたのか。）

湊さん

（そう思うと、胸が苦しくなって。）

シンを抱きしめていた。

シン

!?……湊さん？

湊さん

……ごめん、シン。

湊さん

……もう言わないから。

湊さん

……俺はずっと、

湊さん

……お前は俺のそばじゃなくて

湊さん

もっとふさわしい相手といた方が

湊さん

幸せになれるんじゃないかって

湊さん

思ってた。

シン

……あんたはほんとバカですね。

湊さん

バカっていうな。

湊さん

俺は真剣にお前のことを考えて

シン

分かってますよ。

シン

湊さんがおれのこと真剣に考えて

シン

言ってくれてたこと。

シン

でも、

シン

あんたじゃない人の隣で

シン

あんたと過ごす以上に、

シン

幸せに感じることなんて

シン

あるわけないじゃないですか！

湊さん

……シン。

シン

俺は何年経っても、

シン

湊さんのことが好きで

シン

好きすぎて

シン

嫌になるくらい好きなのに。

湊さん

……

シン

それに俺は強欲なので、

シン

一度手に入れたものを手放すなんて

シン

出来ないんです！

シン

ましてや、

シン

何年も恋焦がれて、

シン

やっと手に入れた

シン

俺の大切な宝物の

シン

……湊さんを。

シン

……俺はもう、

シン

湊さんなしじゃ、

シン

生きていけないんです。

湊さん

……悪かった。

湊さん

……俺は、お前の幸せな未来を

湊さん

誰かに任せるのは

湊さん

もうやめる。

湊さん

……俺がお前を幸せにするって

湊さん

決めたから。

湊さん

……俺だって、

湊さん

お前が隣にいない未来なんて

湊さん

本当は嫌なんだよ。

シンの俺を抱きしめる力が

強くなる

シン

……やっと、

シン

やっと分かってくれたんですね。

シン

……俺がどれだけ

シン

湊さんのことが好きか。

湊さん

……お前の気持ちは

湊さん

ずっと前から分かってたよ。

シン

……

湊さん

……これは俺の問題で

シン

……湊さんがこれからも

シン

俺と一緒にいたいって

シン

思ってくれたことは

シン

嬉しいです。

シン

……だけど、

湊さん

？

シン

さっき、俺とは不釣り合いだって

シン

言いましたよね？

湊さん

……お前、まさか

シン

だから、

シン

今から俺は、あんたを抱きます。

湊さん

あ、あれは撤回するから

シン

俺は何にも悪くないのに、

シン

今までに6回も不釣り合いだって言われて、

シン

振られそうになって。

シン

あー、傷ついたな。

シン

トラウマになったなー、

シン

不釣り合いって言葉。

湊さん

……悪かったよ。

湊さん

ってか、6回って。

湊さん

何で覚えて……

シン

当たり前じゃないですか！

シン

俺が愛してやまない、

シン

可愛くて仕方ない湊さんから

シン

発せられた言葉なんですよ！

シン

忘れるわけないじゃないですか！

湊さん

……お前

シン

……たとえそれが、

シン

……俺を傷つける言葉であったとしても。

湊さん

……悪かったよ。

湊さん

記憶力のいいシンちゃんに、残酷なことして。

シン

……言葉だけじゃ足りないです。

湊さん

……えっ？

シン

俺の傷ついた心は、

シン

言葉だけの謝罪では、

シン

癒えそうにありません。

シン

だから、

シン

湊さんの身体で癒してください。

シン

俺に悪いって思っているなら

シン

できますよね？

湊さん

……

湊さん

……俺は、

湊さん

……あまり強引なのは好きじゃない。

シン

……分かりました。

シン

今日は湊さんの希望、

シン

全部叶えますから。

シン

だから、行きましょう？

俺の手を引いて

寝室へ向かおうとするシンに

湊さん

ちょっと待って、シン

湊さん

俺は、先に

シン

お風呂ですか？

シン

いいですよ。一緒に行きましょう？

湊さん

俺は1人で入りたい。

シン

嫌です。

湊さん

嫌って何だよ。

シンは急に立ち止まって

シン

……ほんとうは、ずっと怖かったんです。

シン

湊さんがいつか俺のそばから

シン

いなくなるんじゃないかって。

湊さん

……シン

シンと繋いだ手から

震えが伝わってくる

シン

……今はまだ、1人になりたくないです。

湊さん

……

シン

だから、

シン

……一緒に入っちゃだめですか？

湊さん

（俺は、こんなにもお前のことを不安にさせて……）

湊さん

（……こんなの断れるわけないだろ）

湊さん

……今日だけ、特別だからな。

シン

……ありがとうございます、湊さん。

シン

俺が湊さんの身体、すみずみまで洗ってあげますね。

湊さん

それは、ダメ！

シン

何でですか！

湊さん

何ででも！

湊さん

（……そんなの俺の心臓が持たないだろうが）

シン

……じゃあ、湯舟の中で抱きしめてもいいですか？

湊さん

……俺がのぼせない程度ならな（シンから目をそらす）

シン

お風呂！早く行きましょう、湊さん！

湊さん

そんなに急かすなよ、シン。

ー回想終了ー

シン

……湊さん。……湊さん。

湊さん

……

ギュッ

シン

湊さん、ただいま。

湊さん

えっ?

湊さん

なんで俺、抱きしめられてんの？

シン

俺、ただいまって言ったのに

シン

湊さんが反応ないからです。

湊さん

それ答えになってないからな、シン。

湊さん

夕飯準備するから、離せ。

シン

嫌です。

湊さん

嫌って何だよ！

シン

湊さんがぼーっとしてた理由

シン

話してくれるまで

シン

離しません。

湊さん

……少し、昔の事思い出してただけだよ。

シン

昔の事？

湊さん

俺がお前に不釣り合いだって言ってた頃のこと

シン

……あの頃の俺は、湊さんが俺のそばから

シン

いなくなるかもって

シン

不安でいっぱいで。

シン

……湊さんのこと無理やり抱いたり

シン

……思い出さないください、俺の黒歴史。

湊さん

でも、

湊さん

あの頃があったから

湊さん

今の俺たちがあるんだなって。

湊さん

ちょっと懐かしくて。

シン

……そうですね。

湊さん

俺はちゃんと話したぞ。

湊さん

だから、離せ。

シン

……分かりました。

シン

俺も、手伝います。

夕飯の準備を終えて

湊さん

いただきます。

シン

いただきます。

シン

今日もご飯、おいしいです。

湊さん

いつもありがとな、シン。

シン

どうしたんですか？突然。

湊さん

いや、

湊さん

ちょっと言いたくなっただけ。

湊さん

（ありがとな、俺のそばにいてくれて）

湊さん

（ありがとな、俺を選んでくれて）

湊さん

（俺、頑張るから）

湊さん

（お前の隣で胸を張って、立っていられるように）

湊さん

明日もうまい飯作って、待ってるから

湊さん

早く帰って来いよ。

シン

はい！湊さん。

湊さん

（こんな幸せな時間を）

湊さん

（これからも守れるように）

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