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糸師 凛は限界だった
兄のために頑張り、兄のために血反吐を吐くような練習に耐え、努力した。
だが努力が報われることは無かった
兄のために、糸師 冴との夢を叶えるためにと、努力をしたがその夢は糸師 冴によって 一瞬で壊された。
今まで、死に物狂いで築き上げてきた糸が、糸師 冴の言葉によってあまりにあっけなく、今までの努力はなんだったんだと思わせるように、
プツンッ…と切れてしまった
糸師 凛は生きる糧を無くしてしまった。意味をなくしてしまった。希望をなくしてしまった。
もはや糸師 凛は生きる死人に化していた
心の中では、ただ助けを求めているだけかもしれない。逃げ道を探してるだけかもしれない。今までの全てがむくわれるのを今か今かと願っているかもしれない。
‘’もしかしたら”
なんてのをまだ信じてるかもしれない。
だがそれは無いと頭の中で誰かが否定してくる。お前は‘’欠陥品”なんだと
糸師 凛は逃げ道を探した。何かを求めた。自分が楽になれる何かを。
人間の本能は、糸師 凛に逃げ道を与えた。
こうしたら楽になれる。
こうしなきゃ楽になれない。
確信なんてないのに
糸師 凛は限界だった