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小児外科医

小児外科医

紫くんの服を脱がせて 暖かいタオルで 少し体に付いている泥を拭く。

…思った以上に酷いな、

…そうやな、

その体は酷いもので、

こんな痩せ細っとるって
思っとらんかった

正直言うなら なんで栄養失調で 倒れなかったのか 不思議に思うレベルの細さで、

…青痣だらけで
肋骨の骨の形が
見えるくらい痩せとる

立派な育児放棄と虐待やな

だな、

紫くんの体を見て 色々言っている橙は やっぱり医者なんだと認識した。

聞きたかったんやけどさ、

…桃は、紫くんと青を
どうするん…?

橙から突然聞かれた質問。

でも、俺の答えは決まってた。

俺は赤と一緒に、二人を育てるよ

赤もきっとそう言う。

…どっかに預けたら
きっと二人は離される

守ってきた弟を
今更、離す事になったら
紫くんは兄として
絶対納得しない

そんな事になるなら 俺だって納得できない。

っていつ理由とあとひとつ、

それに、二人は
愛情が足りてない

紫くんも、青くんも。

これが、俺が思っていた考え。

愛情が足りてない
って言うのには同感やけどさ

赤と二人で育てるん、?

お前らは長い時間、
赤ん坊と居たことないやろ

正直言って無理やと思う

橙は淡々と俺に言う。

幼馴染な事もあり 何の遠慮も無しに。

…大変な事は絶対ある

だけど、見捨てられない

だってさ、助けを
求められたんだぜ?

そう、俺は助けを求められた。

冬場に薄着で 弟を抱えて、震えながら 怖い大人にまで助けを求めるまで

自分自身と弟が危険だ、って 感じたんだろう。

…わかった、

橙は俺の案を受け入れた。

俺が安心した時、 橙は「 ただし! 」と言って 自分の口の前に人差し指を立てた。

体調面でなんかあったら
俺か黄にすぐ連絡

いつでも駆けつけるからな

ん、ありがと

橙はなんだかんだ優しい。

昔から自分が一番と 思ってそうな自信家なのに 他人が一番な控えめな人間だ。

そんなとこが 好きなんだけどさ。

っ、笑

…なん、?笑

いや〜?笑

なんやねん、笑

にしても、
良く寝てるよな

そんくらい安心して
眠る場所が無かったんやろ

そういうことに
なるんだよな、

そんなことを話していると 廊下に繋がるドアが開いた。

お〜っ!!

んへ、っ…ぁ〜う、っ!、

黄が青くんを抱っこしながら お風呂から帰ってきた。

綺麗なったからなのかは 分からないけど 青くんは めっちゃご機嫌で帰ってきた。

〜〜♪

ちなみに隣に立っている赤も 満面の笑みで青くんを見ている。

ぁ、ぶ〜っ!!

自分のほっぺを触りがから 唇を震わせて遊ぶ。

言葉に表せないような 可愛さで死にそうだ。

でも、次の瞬間、

…ぱっ、ぱ…!

と言いながら指を指したのは 赤だった。

え、?!

っ、?!

赤が…?!

…マジかよ…

まぁ、当たり前だが その場の全員が驚いた。

俺がパパなの、?!笑

本人が一番驚いてるけど。

お〜、おめでと〜笑

さっきは驚いたけど 呑気に祝った。

これから一緒に暮らすから
別にパパでいいじゃん

そうだけどさ、

…俺がパパでいいのかな…

立場的には
赤がパパじゃない?

親バカそうだし

それは桃も同じやろ

赤の方が親バカそうな
顔してない?

どんな顔だよ!!笑

くだらない話を話していたら 紫くんの手が微かに 震えている事に気づいた。

…?

当たり前だが不審に思って、

紫くんのおでこに手を当てる。

…あっつ、

ん、?

どしたん?

紫くん熱ある

赤、体温計

おけ、!!

赤が小走りで体温計を 取りに行ったあと 俺が座っているのを倒すように 橙が隣に座って 紫くんのおでこに手を当てた。

…マジで熱いやん、

けほ、ッ゛…けふッ…

はぁッ…はッ…はッ…

今まで我慢していたかのように 咳が出始めて 息切れが激しくなった。

ご、め゛…なさ…ぃ、っ…

紫くんは寝ながら謝った。

薄いだろうけど 意識はあるだろうし、 寝ながらなのは体が怠いから。

全て肺炎の症状と 一致している。

俺の声、ちゃんと聞こえてる?

っ、っ…

声が出せないのか 紫くんは顔を歪めながら頷く。

紫くん、胸、痛くない?

ぃ゛…た、ッ…ぃ、

途切れ途切れで 質問に答えた。

けほッ゛…はぁッ、かふ、ッ゛

っ、けふ、ッ゛…はッ、はぅッ゛…

咳や息切れは止まらない。

これ、!!

赤がようやく 体温計を見つけてきた。

赤も急いでいるのか 手渡しではなく少しだけ投げた。

ん、っ!

ありがと!!

橙が投げられた 体温計を取る。

ごめん、
脇冷たくなるかもやけど
少しだけ我慢してな

っ、っ…

さっきと同じで 顔を歪めながら頷いた。

そして、紫くんは 俺の服の袖を掴んで 苦しんでいる。

家から逃げ出して ようやく安心できる環境になったら この肺炎だ。

つくづく、 救われない子だと思った。

…ごめ、ん…ね、

ぁや、まら…な、で…

くださ、ッ…い…笑

紫くんは笑った。

紫くんは強いのに 俺は、弱いなぁ。

病院に行こう

熱が上がり過ぎてる、っ…

じゃあ、青くんの
検診も兼ねますか

そうしよっか、

この連載を書き始めた理由が 親子パロを書きたかったから、なんて 大声で言いたい。

兄弟パロもいいけど、 親子パロもいいぞ〜っ!!

『 冬に子供を拾いました 』

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コメント

9

ユーザー

続き楽しみです

ユーザー

フォロー失礼します🍀*゜

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