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桜
川沿いの道を自転車で走っていると、桜並木に出くわした
夕暮れの空は紫やら茜色やら、のグラデーションをしていて、飛行機雲がチョークの線のように空を縦断している
川に映った夕日がキラキラと眩しくて、私は思わず目を細めた
桜が舞い落ちると、さらに絶景。
桜
桜
そう言いながら自転車を走らせる
すると
桜
心臓に、直接握りしめられたような痛みが走った
頭が割れるように痛くて、視界が歪んでいく
息が、上手く吸えない
桜
雄英高校合格通知
私はその3日後に
街でヴィランに出会い
1ヶ月の余命宣告をされた
ヴィラン
ヴィラン
ヴィラン
桜
桜
ヴィラン
ヴィラン
ヴィラン
桜
私はあの日から、
時々発作を起こすようになった
あと、2ヶ月と3日
桜
自転車のハンドルが思い切り右にふれる
すると
桜
急にスピードがぐんと上がる
私の自転車は
川への傾斜を降りていた
桜
川の手前にあった岩に前輪が直撃し
後輪が思い切り跳ね上がった
桜
私は思わず、ハンドルから手を離した
体が中に放り出され、呼吸が楽になる
今発作納まっても
桜
体が一回転して川が見えた
桜
私はぎゅっと目を閉じて、やってくる衝撃に身構えた
仮にもヒーロー科なのに、情けない
BoooooooooooooooooM!!!!!!!
桜
突然、けたたましい爆発音が聞こえたと思えば
私は誰かに抱きとめられていた
ニトロみたいな甘い香りが鼻をかすめる
熱いくらいの体温に包まれ、私は唖然とする
？？？
桜
相当必死なのだろうか、異常なほどの大声が耳元で聞こえた、かと思えば、信じられない速度で岸に滑り込んで行った。
桜
私はただ驚くだけだった
？？？
桜
？？？
どうやら抱えるのが気に食わないらしい、 私は急いで体を離し、その人を見上げた。
つり目の赤い瞳、毛先の尖った色素の薄い髪、端正な顔立ちにもったいない眉間のシワと、不機嫌そうに曲げた口元。
少し怖そうだが、おそらく同年代だろう
そういえばと、お礼を言おうとする
桜
あまりに唐突な申し出にぽかんとした顔は、なんともまぁ常にその顔でいればいいのにと思うくらいには愛想が増した。
またすぐに眉間のシワを寄せる
？？？
桜
デリカシーの欠けらも無い自己紹介をすると、雄英高校、というところで相手の顔がぴくりと動いた
？？？
桜
ヘラヘラと笑ってスルーする
すると相手は若干不服そうに
？？？
桜
爆豪勝己
桜
爆豪勝己
桜
爆豪勝己
桜
爆豪勝己
桜
爆豪勝己
桜
爆豪勝己
桜
爆豪勝己
桜
爆豪勝己
そう言いあっているうち、
あたりの藍色は濃度をまして行った
