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引退試合のあと、俺は駅のホームのベンチに、前のめりになってぐったりと座り込んでいた。
大樹
歯を食いしばった俺の頬に、涙がつたう。 すると急に、冷たい感触が頬に伝わってくる。
大樹
驚いて顔を上げた俺の視界に、バスケ部マネージャーの里中結衣の姿が入ってくる。 里中は、ペットボトルを二本持って、笑顔を向けてきている。
結衣
大樹
結衣
里中は、片方のスポドリのペットボトルを渡してきた。
大樹
俺がそれを突き返すと、里中はそのまま俺の横に座り、自分だけペットボトルを飲み干していった。
大樹
結衣
大樹
電車を待つ俺たちを、強い日差しが照り付ける。 反対側のホームは、陽炎で歪んでいた。
結衣
大樹
結衣
大樹
結衣
大樹
結衣
大樹
結衣
大樹
結衣
大樹
結衣
大樹
結衣
大樹
結衣
里中はそう言うと、バシッと俺の背中を叩いてきた。
大樹
驚いた俺は、思わずベンチから前のめりになってしまう。
電車
すると、ホームに入ってきた電車とあわや接触しかけてしまうのだった。
大樹
結衣
大樹
結衣
大樹
結衣
にっこりと笑う里中の顔は、凍てついた俺の心をとかしてくれていった
電車
大樹
結衣
こいつのためにも、大学ではいい結果を残していきたい。 俺はそう決意しながら、電車に乗り込むのだった。