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50
聖次
474
#ミステリー
有難朱生
354
幕の向こう。 スラリとした長身の男が、仁王立ちで佇んでいた。
ライ(?)
ライ(?)
ライは観客席へ投げキッスを送りながら、 軽やかなステップで舞台へ躍り出る。 待ち侘びていた観客たちから、 一際大きな黄色い歓声が上がった。
アスーカル
アスーカルは苦笑しながら、ライへマイクを向ける。
ライ(?)
ライはヴァローナの前まで歩み寄ると、 その場へ片膝をついた。 恭しく手を取り、見上げる。
ヴァローナ
アスーカル
踵を返しかけたヴァローナの手を、アスーカルが咄嗟に掴んだ。 いつも通りの明るい笑顔。 けれど、その奥には僅かな焦りが見えた。
ヴァローナ
ヴァローナ
強く断る理由もない。 ヴァローナは困惑しながらも、その場に留まった。 ライは腰へ手を当てる。 ぱちん、と指を鳴らした。
ライ(?)
大仰に腕を広げ、その場で華麗に一回転。 そのまま当然のようにソルトの隣を陣取った。 ソルトは小さくため息を吐き、手元の台紙へ視線を落とす。
ソルト
ソルト
ソルト
ライ(?)
アスーカル
ライ(?)
アスーカルが発表を終えるより先に。 ライが豪快に一歩前へ出て、声高らかに宣言した。
アスーカル
小さな声。 アスーカルとソルトの顔から、揃って血の気が引く。 その反応を見逃さず、ヴァローナは隣にいたアスーカルへ僅かに身を寄せた。
ヴァローナ
声を落として尋ねる。
アスーカル
ヴァローナ
ヴァローナ
アスーカル
ヴァローナ
ヴァローナの視線が、ソルトの隣に立つライへ移る。
アスーカル
アスーカルは周囲から画面が見えないよう、片手で覆い隠す。 その陰で、携帯の画面をヴァローナへ見せた。 文字を追う。 ヴァローナの表情が、僅かに強ばった。
ライ(?)
ライ(?)
ライの声が飛ぶ。
ソルト
ソルトは何事もないように返した。 平生を崩さず。 いつもの調子を通したまま。 ライと並び、台所へ向かう。 ヴァローナは、その背中を静かに見送った。
コメント
1件
わあ、19話お疲れさまです!ライさんの登場シーン、投げキッスに「子猫ちゃん」呼び、あの派手なステップ——一気に空気が変わって面白かったです。アスーカルがヴァローナの手を掴んで引き留めるくだり、あの焦りが伝わってきて「何かあるぞ?」って期待が高まりました。ソルトの料理下手がまさかの伏線だったとは…しかもアスーカルの携帯に脅迫の画面って、これただの音楽祭イベントじゃ済まなそうな予感。ヴァローナの表情が強ばるシーン、続きが気になります!