目が覚める
まだ寝ていたいような気と
遅刻したくない気が交戦するが、
結果必ず起きる。
おはよう。
窓を開けた。
爽やかな香りと
小鳥達の歌声が僕を迎える
窓から見えるは
庭一面に咲くアサガオ達。
赤、青、紫。
様々な配色が僕を楽しませる。
霧が止んで日が出てくる
それを合図に皆が起きてくる。
履き馴れた靴の紐を結ぶ。
年季の入ったドアに体重をかけ、
ゆっくりと外に出る。
僕の所へ真っ先に来てくれるのは
黒猫の彼だった。
おはようアリアナ。
僕がそう言うと、彼は
生意気混じりな態度であくびをする。
いかにも満足といった様子で
彼は出かけていった。
僕も学校へ行かなければいけない。
別に嫌なことなんてひとつもない。
多数派の意見に従っていれば
辛くなりやしない。
少し焦りながら小走りで
学校までを急ぐ。
おはようございます。
また今日が始まっていく。
鞄を机の隣へかける。
聞こえてくるみんなの声。
静かにしてほしいが言えるはずない
廊下から幼なじみの
聴きなれた足音がする。
やっぱり。
学校が違うと言うのに
のうのうと入ってくる幼なじみに
僕は言う。
寂しいって理由ではもう済ませないからね。
しょんぼりとした幼なじみの顔につい吹き出してしまう
1日に地獄と天国を行き来してる気分だ。
こんな日常も悪くはないが、
他校の奴がいると周りが五月蝿い。
まだ一緒にいたい気をはらって
出ていってと戸を閉めた。
非日常な僕の朝。
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