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テラーノベル(Teller Novel)

平凡なある早朝、部屋中にアラームの音が響き渡り、それと共に朝が窓を通り抜けて、彼に朝を知らせた。

🇰🇷

んん……あ、もう朝か。

🇰🇷

えっと……昨日投稿したあの動画はどうなってるかな……?

🇰🇷

って、もうこんなに通知が溜まってる。

🇰🇷

いちいち消すの面倒だけど、どうなってるかな?

🇰🇷

お!いつも通りだ!

🇰🇷

よし、今日もその動画を出して……

🇰🇷

その次にまた別のも出すか……

彼は、アジアの皆から「アジアのアイドル」と言われている、韓国だ。

だが、実際には「アイドル」と言うより……インフルエンサーとして活動している。

SNSのフォロワーは10万人以上、いいねの数は常に1万越え、再生数も100万以上も当たり前な程、彼は有名なインフルエンサーだ。

彼のの活動とはと言うと……

彼の活動の一つは、ダンスパフォーマンス。体の柔軟性、運動神経の良さなど彼にある能力で編み出された彼が持っている「才能」だ

🇰🇷

よし……今回はどんな曲にしようかな?

🇰🇷

うーん……どれもこれもやってきたし……

🇰🇷

最近流行りだした曲も既に全部やったから……

🇰🇷

お!これ、最近出た曲だ!

🇰🇷

……うん、うん……この曲調の感じ行ける!

🇰🇷

とりあえず、簡単な振り付けを考えよ……

🇰🇷

まずはビデオを作動して……よし。

🇰🇷

んで、まず1番最初の振り付けは……

このようにして彼は、投稿する前等では事前に練習し、本番に望んでいた。 本当なら、一発でもできると思っているが、万が一の失敗をしたくないという思いでそのようにしている。

🇰🇷

……んで、最後にこう!……ハァ…ハァ…

🇰🇷

よし、とりあえずここまでやって……変える所は変えて、本番やろ……

🇰🇷

ハァ……結構疲れるなぁ、この練習……

しばらく休憩し、その後録画した動画を見返し、変更する所は新たな振り付けを考え変更し、その曲にあった「作品」を作り上げた。

🇰🇷

よし!できた!

🇰🇷

あとは、いつも通り撮るだけ……

🇰🇷

でも、外雨降ってるからいつも通り外での撮影ができないな……

🇰🇷

とりあえず、ここで撮ろ。

いつもなら、誰もいない街外れの場所で撮影していたが、今回は生憎天気の都合により、それができなかった。

それに対して、少し残念そうに思いながらも、彼は予定通りダンスパフォーマンスを動画で披露し、その後SNSで投稿した

🇰🇷

これで、一つ目の仕事は終わった。

🇰🇷

お、もういいねが100行ってる……

🇰🇷

やっぱ、僕って生まれながら才能があるのかもな。

🇰🇷

……んで次の仕事は……

彼のもうひとつの仕事は、歌い手としての活動。でも、彼はただの歌い手として活動しているだけではなく…

🇰🇷

えっと、今回歌うのは……

🇰🇷

最近リクエストとかが少ないみたいだし……

🇰🇷

僕が作った歌を歌ってみよ。

🇰🇷

マイクの位置とカメラの位置……

🇰🇷

あと、マイクの音量は……おっけ。

🇰🇷

始めますか。

そう、彼はある種の歌手としても活動している。インフルエンサーとして活動してきたのもあり、歌手としても活動を始めているらしい。

🇰🇷

………ふぅ、これで一旦仕事は終わった。

🇰🇷

あとは投稿して……ん?

🇰🇷

あ、さっきのダンスの動画でコメントが来てる……

🇰🇷

「愛の花束という曲を歌ってください!」か……

🇰🇷

………

🇰🇷

あ、そうだ……新曲を作らないと!

フォロワーのリクエストコメントを見た彼は、一瞬だけ何かを考えそのまま見なかったかのようにスマホを閉じた。

🇰🇷

はぁ……やっと編集終わった……

🇰🇷

あとは投稿して、次の予定も決めよ……

🇰🇷

……インフルエンサーになったのは嬉しいけど、毎日こうだとしんどいな……

🇰🇷

………「愛の花束を歌ってください」か。

🇰🇷

僕、そんな愛の歌……

大っ嫌いなんだよ

🇰🇷

悲しみのある歌や、絆がある歌……そんな優しい歌なんて……僕には似合わない。

🇰🇷

………

🇰🇷

………ちょっと疲れすぎたな。

🇰🇷

……予定は明日で決めよ。

翌日、いつも通り練習をし撮影の為外出した。だが、いつもより人の多く行き交っていると言うのもあり、探すのが大変だった。

そして数十分後……

🇰🇷

あ、あったあった……

🇰🇷

はぁ……このまま撮影中断するかと思ったけど、ここでやろ。

🇰🇷

でも、もし人が通ってきたら別の場所で撮影しないと行けなくなるな…

🇰🇷

はぁ……面倒くさ…さっさと終わらせて次の仕事に移ろ。

人が通らない時間帯で彼は、練習でやったダンスを動画に撮影して披露した。序盤と中盤では順調だったが……

🇰🇷

(よし!ラストはここで!)

🇰🇷

え?…足が滑って……

🇰🇷

頭が……地面に……

🇰🇷

よっ!(咄嗟に手を出して立ち直す)

🇰🇷

(ふぅ……ギリギリセーフ……)

🇰🇷

(あとはこうして……!)

🇰🇷

はぁ……はぁ……終わったぁ

🇰🇷

一旦撮影を止めて……あとは帰って編集しよ……

🇰🇷

でも、まさか撮影で事故りそうになるとは思わなかったなぁ……

🇰🇷

……この後の仕事は新曲を作って、その後は……

と、その後の予定を立てているとある女子学生らしき人物がその通りに入ってきた……

にゃポン

お、韓国じゃん!

🇰🇷

ゲッ……なんで君がこんな所に?

にゃポン

それはこっちのセリフだよ、何してるの?

🇰🇷

君とは違って僕は撮影でここに来てるの。

にゃポン

ふーん……

🇰🇷

用がなのならさっさと帰って?

にゃポン

まあ、そうはさせてもらうけど……一ついい?

🇰🇷

何?

にゃポン

私にもダンス教えてくれる?

🇰🇷

……なんで?

にゃポン

だって、私も韓国みたいにダンス上手くなりたいし……

にゃポン

ね?いいでしょ?

🇰🇷

……はぁ、分かったよ。

🇰🇷

ほんの数分だけなら教える。

にゃポン

やったぁ!ありがとう!

🇰🇷

(にゃポンは、あいつとは違う所はあるけど……)

🇰🇷

(少し明る過ぎるやつは……嫌いだ)

そして、韓国は少し嫌々ながらも、にゃポンにダンスの基本的な振り付け、初心者でもできるようなダンスを教えた。

🇰🇷

んで、あとから少し複雑な動きとか入れれば

🇰🇷

それっぽくなるから、あとは自分で何度も練習して……

にゃポン

ハァ…ハァ……なるほど、ありがとう!

にゃポン

ちょっとお礼に、なんか飲み物を買ってくるね!

🇰🇷

え?……

🇰🇷

僕は……別に……

にゃポン

いいからいいから!

にゃポン

んで、何飲む?

🇰🇷

んじゃ……水で……

にゃポン

分かった、ちょっと待ってて!

🇰🇷

……はぁ、そういう所なんだよ

🇰🇷

あいつと同じ……お人好しな所があるのが……

そして数十分後、にゃポンはなぜかずぶ濡れになりながら、韓国の元へ帰ってきた。

にゃポン

ごめん!遅くなって…

🇰🇷

いや、全然……ってどうしたの?ずぶ濡れになって……

にゃポン

あ、なんか帰りの途中で雨が降っちゃってさぁw

🇰🇷

ったく、風呂場から拭くもの持ってくるから、まってて。

にゃポン

うん。

🇰🇷

(ったく、フロアがボロボロになっちゃうたってのに……!)

そして、韓国は走って風呂場からタオルをとり、そのままにゃポンに渡した

🇰🇷

ほら、タオル持ってきたよ。

にゃポン

ありがとう……

にゃポン

韓国ってさ、優しいよね。

にゃポン

いつも腹立つけどw

🇰🇷

……僕は別に優しくは無いよ

にゃポン

そっか……

にゃポン

……ねぇ、少し思った事があるけどいい?

🇰🇷

何?

にゃポン

韓国ってさ、歌手としても活動してるよね?

🇰🇷

まあ……そうだけど?

にゃポン

それで、フォロワーさんからリクエストとかくるでしょ?

にゃポン

それでなんだけど……

にゃポン

なんで愛のある歌とか歌わないの?

にゃポン

コメントを見てたら、大体愛に関する歌とかを歌ってってのが多かったのに

にゃポン

それを歌ってない……まあ何かしらの事情があるのは知ってるけどさ。

🇰🇷

………

そして、彼は改めてなぜ自分が愛に関する歌を歌わない……いや、「歌えない」理由を思い返す……

それと同時に彼の脳裏には、かつての双子の兄である北朝鮮との思い出が早送りのように流れていた……

そして、彼と交わしたあの約束の言葉も蘇った……

「僕俺たちは喩え離れていても、どんな事があっても……二人一緒だからな!」

気づけば、彼は静かに泣いていた……

にゃポン

韓国?大丈夫?

🇰🇷

え……

にゃポン

もしかして……聞いちゃぁいけないこと言った?

🇰🇷

いや、大丈夫……

🇰🇷

それで、歌わない理由としては……

🇰🇷

僕には愛の歌なんて似合わないからなんだよ……

そう……大切な人を失い、それでも待っているよなんて歌ったら……あの時の思い出が蘇って、更に愛おしく思ってしまうんだよ……

だから……だから……僕の歌に愛なんて……愛なんて……

要らない

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