フェリックス
ワトリー、考えてみてくれ。ミミちゃんがエドワード・ランサムという
人間のアイドルに興味を持っていたということは、
もしかしたら街の外に行ってしまった可能性がある。

ワトリー
でも、街の外に出るには特別な許可が必要なのだ
猫たちは人間に捕まらないように気をつけなければならないのだ。

フェリックス
その通りだが、何か特別な事情があったのかもしれない。
ミミちゃんがどうやって外に出たのか、そしてどこに行ったのかを知るために、街の管理者や警察に問い合わせてみよう。

こうして、フェリックスとワトリーは街の外に出た可能性を
追求するために、街の管理者がいる場所に向かった
管理局は空港のような施設で、人間の世界への出入り口であると同時に
他の猫たちが住む国々の玄関口でもある。
また、人間の世界へ行くには
必ず手続きが必要である。
もし人間に
捕まってしまうと
帰ってこれない可能性があるからだ。
フェリックスとワトリーは管理局の扉をあける。
中は望遠鏡やいくつものモニターがあり
街の出入り口を監視している。
謎の猫の銅像が不気味だ。
フェリックス
こんにちは、
私はフェリックス・シャープクロウと申します
この街で探偵をしています。

ワトリー
助手のワトリーなのだ

管理長 ウィリアム
はい。何か御用ですか

フェリックス
実は、街の外に出た猫について聞きたいのです。
彼女はミミちゃんという名前で、
彼女が行方不明になっているのですが、
あなたは彼女が外に出たことを知っていますか?

管理長 ウィリアム
ミミちゃんという猫ですか?すみませんが、見たことがありませんね。
この街の外に出るには、特別な許可が必要です。
私はその許可を発行する責任者ですが、
ミミちゃんという猫には許可を出したことがありません。

フェリックス
そうですか。それは残念です。
では、この3日間に外に出た猫のリストを見せていただけませんか?

管理長 ウィリアム
ええ、もちろんです。こちらです。

フェリックス
ふむ、ふむ。これは全て正規の許可を持った猫たちですね。
ミミちゃんの名前はありません。では、
彼女は不正に外に出たのかもしれません。

管理長 ウィリアム
それはあり得ません。私は街の出入りを厳しく管理しています。
不正に外に出ることはできません

フェリックス
そうですか。
では、もう一つ聞きたいことがあります。
あなたは人間のアイドルについて何か知っていますか?

管理長 ウィリアム
人間のアイドルですか?

フェリックス
歌やダンスをする人間のことです。
ミミちゃんは人間のアイドルに興味があったようです。
彼の名前はエドワード・ランサムと言って、とても有名な歌手です。

管理長 ウィリアム
へえ、そうなんですか。私はそのような人間のことは知りません。

フェリックス
ですがこの場所は、人間の世界への出入り口でもあります。
利用する猫はみんな人間のことが気になると思いますが。

管理長 ウィリアム
私はここを管理しているだけです。人間が気になる猫の事はわかりません。

管理長 ウィリアム
それに、ここを通るためには手続きが必要です。申請書と許可証、荷物の検査は欠かせません。中学生の場合は親の同意書も不可欠です。申請手続きを経ずに通過することはできませんよ。

フェリックス
なるほど。では人間界から帰ってきた時も検査を?

管理長 ウィリアム
当然です。人間の世界からの持ち込みには一定の規制がありますので、
荷物の検査はしっかりと行います。

フェリックスが思案にふけていると、
扉にノックする音が響いた。
コンコン
ノア
管理長、マネージャーのアレクさんが、お話があるそうです。

管理長 ウィリアム
またですか、特別扱いはしないと言っているのに。

管理長 ウィリアム
私はこれで失礼します。

フェリックス
マネージャーというのは?

ノア
アイドル事務所のマネージャーです。もっと警備猫を多くして欲しいようで。

フェリックス
アイドル事務。ではオリバー君がいる事務所ですか?

ノア
そうのようです。

管理長 ウィリアム
ノアちょっと来てくれ

ノア
はい。

ノア
私たちは仕事がありますので、お帰りください。

フェリックス
はい。仕事中にありがとうございました

フェリックス
アイドルもここへ来るんですね

ワトリー
オリバー君は他の猫の国でも有名なのだ。

ワトリー
それにしても、ミミちゃんは街の外には出てないのかもしれないのだ

フェリックス
いや。ミミちゃんが街から出て人間の世界に行ってしまった可能性は高い。
その線で調査してみよう。

ワトリー
次は警察署なのだ。ボクあの警官好きじゃないのだ

フェリックス
仕方ない。ここは警察にも聞いてみよう
