一人の女の子の恋の物語（実話）

私のパパは私が小学生になったときに死んだ

交通事故だった。

居眠り運転していた車が突っ込んできたらしい

両親は仲が良くて

ずっと笑顔で楽しそうだった

私のことも愛してくれた

こんな日常が壊れるなんて思ってもいなかった

私もママも沢山泣いた

もうパパには会えないなんて

寂しかった嫌だった悲しかった。

パパのお葬式が終わってから数日経っても

ママは静かに泣いて謝った

パパがいない分、ママはさらに大変になるだろなと思った

収入もなくなったし女手1つで育てるのは大変だろうなって幼いながらに思った。

私が頑張ろう。我慢したらいいだけ

そう思いながら頑張ってきた

パパが亡くなってから数年後、小学四年生の秋

転校生が来た

席は遠かったし話すこともあんまりなさそうだなと思った

”かわいい”これが愛莉に抱いた最初の感情だった。

私は運動神経がお世辞にもいいとは言えない

昨日やっと4段が飛べた。

だから今日もまず最初に4段から飛んだ。

顔面から落ちた。

涙目で、泣かれてるのを見られたくなくて、咄嗟に嘘をついた

5分くらい経てば、涙は治まった

また2日後にも体育はあった。

側転、逆立ち、立ちながら倒れて後転するやつ、前転後転連続

の4つです！

これが愛莉との初めての会話だった

私はお母さんの少し負担を減らすために

家事や勉強を頑張った。

毎日のご飯も洗濯も掃除もした

苦じゃなかった。お母さんは笑ってくれたから。

次の日から

昨日の件があって話すようになった

愛莉とは気が合って話しやすかったし

だいすきな友達。

向こうからしたら私はただの”友達”

絶対に叶うはずがない恋だ

それは別に良かった。

付き合えなくても、友達のままでも

傍にいれたらよかった。