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主
主
主
主
主
主
⚠注意⚠ 現実乖離表面多数 ご本人様とは関係ありません
主
海に沈みゆく姿を見た
影は朧げに 縋るように伸ばされた腕は空を切り 微かに名前を呼ぶ
そんな姿を見て 助けない方がおかしい
ひろぱ
海に飛び込んだ
掴もうとした手はすり抜ける 絶対に逃さないと腕を取り絡め取る
沈みゆく彼の体に 自身も引きずり込まれ 2人は飲み込まれていく まるで海に意思があるかのように
重みに負けそうになった時 身体が浮き上がる感覚に襲われる 後ろから2人の体ごと抱きとめるよう 支えてくれる手があった
りょうちゃん
そのまま引きずられるように砂浜へ
衣服は水を含み重く 当の本人はぐったりとしていた
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
2人は息を切らしていた 砂浜に膝をつき肩で息をしていたが 何とか整える
ひろぱ
眠り姫のように瞼は閉じられたまま 唇は紫に染まり、震えていた
頬にそっと手を添えてみると その頬の冷たさに手を引っ込める 心臓が凍る思いがした その時 薄い瞼が軽く震えたように見えた
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
2人は祈るように 冷えた手を握り目を瞑る 重い瞼はうっすらと開き 彼の瞳に月明かりを映した
もとき
りょうちゃん
ひろぱ
……なぜだろう?
海に、飲まれたはずだった
体が重い 水の中にいたはずなのに、 やけに重く感じる
それに、声がした気がする 焦ったような、縋るような
なんとなく、声の主はわかる なぜ、彼らがいるんだろう 居場所は伝えなかった 一人で計画を立て、一人で実行した
なんで?
なんでバレた?
なんで隠し通せなかった?
なんで
ぼんやりと考えるうちに 目の前が眩しくなる 強い光が差し込んでくるようだ
必死に名前が呼ばれている気がする 目を開けるのも億劫なのに。 微睡みの中に居たいのに、 耳に入る音が煩い
目を薄く開ける 月明かりを背景に そこにはやっぱり二人がいた 名前を呼びながら 不安そうな顔を並べる
なんで 祈るように目を瞑っているの?
なんで?
僕は、いらないんじゃなかったの?
なんで?
安心しきった顔で笑っているの?
…なんで
そんなに泣いてるの? さっきまで笑ってたじゃん
僕が生きてること、悔やんでるの?
それなら助けなきゃよかったのに
なんで?
なんでそんなに取り乱して 震えを抑えながらそばにいて 心底良かったって泣き笑いを浮かべて 必死に手を握っているの?
…なんで?
…本当に、なんで?
僕は
こんなことを、 望んでいたんじゃない。
1人で、海と静かに
眠りにつきたかっただけなのに
もとき
ゆっくりと瞼が開く 重いそれは気怠げに持ち上がり 澄んだ瞳には2人の顔が映る
もとき
目の焦点はまだ合わない 黙って見つめていたが、急に目を細め 眩しそうにこちらを見つめる
ひろぱ
りょうちゃん
焦点の合わない目が 何かを探すように彷徨う そのまま空を見つめたまま 口を動かしているものの、 掠れて音が出ていない
ひろぱ
りょうちゃん
背中をもたれ掛からせるようにして 暫く楽な姿勢を取らせて様子を伺う
まだ声は出せないようだったが 彷徨っていた視線は ようやく二人の顔にぶつかる ぼんやりとしていた目も 少しずつ驚きに染まっていく
もとき
掠れた音が初めて言葉になった
彼は心底不思議そうに呟く 次々と溢れるなんで、は 自らに言い聞かせるようにも聞こえた
もとき
次々とあふれる疑問の一つ。 どうしても許せなかった
ひろぱ
自分でも驚くような声が出た 夜の海風を劈き鼓膜を震わせる
ひろぱ
歯を食いしばり、 何とか涙を堪らえようとする
それでも、涙は止まらなかった
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
この言葉が、想いが伝わらないのなら
2人は持ちうるすべての熱を 彼に移すよう ただただ抱きしめた
2人の体も水に濡れ冷たかった。 震えていた。
それでも
冷たいはずなのに、震えてるのに。 そこに確かにあるぬくもりに 縋り付いてしまった
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
口では2人を拒絶する でも心と体は素直だった
二人に抱きしめられたまま、自分では処理しきれなくなった感情を吐露する
強張っていた体からは力が抜け 涙腺は緩み 涙が冷えた頬を伝う
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
心に溜まったものは重たい 次々と溢れ出るそれは止まらない
言葉に思いが籠もる いつの間にか赤子のように 大声で泣いていた
もとき
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
二人はさも当然かのように語りかける それが何より嬉しくて。 流れる涙は体の水分を 全て出し切るまで止まらぬ勢いだった
もとき
もとき
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
ようやく、笑みが戻る 泣きながらも笑い、寒いねと囁き合う 血色が少し戻った頬は 赤みが差し安堵する
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
もとき
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
もとき
もとき
ようやく素直になれた 感謝を伝えるのは気恥ずかしい それでも助けてくれた2人に どうしても言いたかった
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
もとき
ひろぱ
砂浜から立ち上がり ふらつく彼を支えながら移動する
寒さに身を縮めながら 帰路を急いだ
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
頭から被せられるように ブランケットを掛けられる
髪の毛の水をわしゃわしゃと 拭き取られる されるがままにしていた
りょうちゃん
もとき
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
車の中は賑やかで
わちゃわちゃした空間に 一人取り残された気がした。
りょうちゃん
りょうちゃん
心配そうに顔をのぞき込まれる
もとき
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
また二人が遠く感じる やっぱり戻ってきたら駄目だったかも
ぼんやりとした意識の中で思う 震えは止まって いつの間にか暖かい空気が 全身を包んでいく
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
もとき
ひろぱ
りょうちゃん
もとき
二人とも、気にかけてくれる この好意を いつまで向けてもらえるのだろうか
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
2人の声がゆっくりと染み込んでくる ちゃんと。大切にされている 一員として、認められている。
当たり前のことが、何より嬉しくて 少し俯いて下を見つめていた頬が ほんの少し緩む
りょうちゃん
もとき
ひろぱ
もとき
もとき
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
もとき
もとき
本当はちゃんと聞いていた。 でも、2人の反応が楽しくて わざとからかってみる
こんな穏やかな時間は近くにあって 2人のいる場所が自分の居場所になって 暖かな空気に包まれる幸せを見つけて
…曲を、書きたくなった。
一人の時はあんなに無理で アイデアが浮かんでは シャボン玉のように弾けて消えていたのに
今すぐにでも、書きたい。 溢れて止まらない
横顔にははっきりとした笑みが映る そして口元をいたずらに歪めてこう言った
もとき
ひろぱ
藤沢家にて
りょうちゃん
ひろぱ
もとき
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
もとき
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
ひろぱ
りょうちゃん
もとき
言われるがまま、されるがまま。 服を着替え、温かなお茶を飲み 風呂に促された
もとき
もとき
もう二度とこの温かさに 身を委ねることはないと思っていた
最期に体を包むのは冷たい水 そう信じて疑わなかったが、ぬるま湯に身を委ねているのだから 人生何があるかわからない
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
もとき
しばらく独り言を呟く。 頭に浮かぶのは車の中にいた時から 溢れて止まらない曲の断片たち
もとき
もとき
もとき
数週間後のネットニュース 様々な記事が踊る中 一つの記事が人々の目を引きつけた
「Mrs.GREENAPPLE完全復活 フェーズスリーとして活動再開を発表」
下にはこんな文字が続く
「若井と藤沢で作り上げた曲に、大森の歌詞が乗る新曲がフェーズスリー最初の楽曲になると見込まれている」
ネット上の反応は様々
「3人で戻ってきてくれてありがとう」 「楽しみにしています!」 「無理せずに、ゆっくりでいいからね」
気遣う心と優しい期待 彼らを祝福する声
『誰からも必要とされなかった』 そんなことは無かった ただ耳を傾けていないだけだった。
もとき
もとき
もとき
ネットニュースが世間を彩ってから 数週間後
もとき
この日は新曲に歌詞を付けて デモ音源を二人に聴いてもらっていた
訪れたのは二人がどうしてもと 言ったカフェ。
手元にはブラックコーヒー、カフェオレとティーラテ。温かく甘い香りに包まれながら三人でもう一度音源を聴く
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
終始ニコニコ聴いてくれることに ほんの少しの不安も和らぐ。
もとき
ひろぱ
ひろぱ
ひろぱ
りょうちゃん
りょうちゃん
りょうちゃん
もとき
小さく肩をすくめて二人を見る。 ギャーギャー言いながらも楽しそう あーだこーだと笑いながら 何度も曲を聴いていた
ひろぱ
もとき
りょうちゃん
ひろぱ
ようやく三人で笑える日が来た。 あの日、もしあのまま一人だったなら こんな穏やかな日常はなかった
もし、あのまま全てが終わったなら 彼らの顔に笑顔はなかったかもしれない。
もとき
ひろぱ
りょうちゃん
もとき
主
主
主
主
主
主
主
主
主