私にとって過去とは何だろう
多分それは 自分の足らなかった所を理解するための ただの記憶に過ぎない
あの時、何をするべきだったか あの時、何と言うべきだったか
そんなことしか頭に浮かばないものだから 楽しい思い出なんて忘れていた
だけど
今思い出せば 梅達との思い出は 全て楽しかった気がする
一緒に遊んだだけ 一緒に話しただけ 一緒に帰っただけ
そんな思い出でも 一分一秒がきっと幸せだった
だけどそれは 私のこれからを邪魔する "わるいもの"として扱われた
だから私もそう信じてた
だけどそれは違った
それはただの言い伝えのようなもので
そんな事実は全くない
それを気づいた時には もう全てが遅かった
周りにいた友達
周りにいた家族
そのどちらにも 私は裏切られた
お母さんが私がいる場所や していたことなのを知っていたのは
高校で仲の良かった友達が わざわざお母さんに知らせていたらしい
どうやら金を払うと言ったそうだ
人間は案外欲に正直な生き物らしい
そんなのが今までにたくさんあった
だから私はもうこの世界の何も信じない
ずっと友達
またね
大好きだよ
これのどれが嘘じゃないと言えるのだろう
結局は全て嘘なのだ
なら私だって それを信じる意味は無い
私が最後に来たのは かつて通っていた中学校
今では廃校になっていて しかも勝手に入れた
こんなので大丈夫なのかと 少し心配になるが、まぁいいだろう
鈴蘭
心を落ち着かせるため 深く深呼吸をした
彼らに、お礼を言うために
一回目のコール音が途中で切れる
蘇芳
蘇芳
鈴蘭
蘇芳
蘇芳
鈴蘭
鈴蘭
蘇芳
鈴蘭
鈴蘭
蘇芳
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
蘇芳
どうやら焦ったらしく 走るような足音が止まった
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
声は震える
だけどもう涙は出ない
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
梅宮
鈴蘭
梅宮
梅宮
梅宮
柊
鈴蘭
柊
柊
柊
鈴蘭
鈴蘭
柊
柊
鈴蘭
柊
柊
梅宮
梅宮
梅宮
梅宮
柊
柊
柊
鈴蘭
フェンスの向こう
そこに立つみんなは 私からは輝いて見えた
蘇芳
桜
柘浦
楡井
桐生
杉下
柊
梅宮
鈴蘭
『ありがとう』
そう言おうとした瞬間だった
鈴蘭
突然今まで感じたことのないほどの 強い痛みが頭に響いた
思わずそこにしゃがみこむ
桜
そういえば海で頭を殴られた
その後あいつはどこにいったんだっけ
あれ……
私の目の前に誰かいる
柘浦
??
そいつはわたしにそう言い放ち 同時に私の肩を強く押した
鈴蘭
梅宮
桜
だめだ、落ちる
そう思い反射的に目を瞑る
けれどいつまでも衝撃は来ず 代わりに右手首に小さな痛みがあった
目を開けると、そこには
鈴蘭
杉下
杉下が必死そうな顔をして 私の手首を掴んでいた
きっと必死に こちらに走ってきてくれたのだろう
杉下は片手で私の手首を掴み 片方でフェンスを掴んでいる状態だった
けれど流石に宙吊り状態だからか 次第に掴んでいる位置が上へと進む
鈴蘭
鈴蘭
杉下
鈴蘭
桜
私は2人によってどうにか命を取り留めた
桜
鈴蘭
杉下
鈴蘭
鈴蘭
桜
杉下
桜
蘇芳
鈴蘭
蘇芳
鈴蘭
柊
柊
梅宮
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
今はただ
何も信じたくない
それだけなんだよ
梅宮
鈴蘭
梅宮
鈴蘭
違う これは言っちゃいけない
柊
鈴蘭
柊
柊
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
楡井
桐生
鈴蘭
桜
鈴蘭
鈴蘭
柘浦
鈴蘭
楡井
桐生
杉下
蘇芳
蘇芳
柊
梅宮
鈴蘭
梅宮
梅宮
鈴蘭
鈴蘭
桜
鈴蘭
桜
桜
桜
鈴蘭
桐生
蘇芳
桜
梅宮
桜
柊
柘浦
楡井
杉下
鈴蘭
杉下
鈴蘭
桜
鈴蘭
梅宮
杉下
鈴蘭
梅宮
柊
梅宮
梅宮
桜
鈴蘭
蘇芳
鈴蘭
桜
桜
桜
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
梅宮
柊
鈴蘭
鈴蘭
柊
鈴蘭
蘇芳
鈴蘭
梅宮
鈴蘭
梅宮
桜
鈴蘭
桜
鈴蘭
桐生
鈴蘭
鈴蘭
桐生
鈴蘭
鈴蘭
杉下
鈴蘭
杉下
桜
柊
柊
鈴蘭
梅宮
柊
柊
柊
先に行ってしまった登馬に続いて 私たちは桜くんの家へと向かった
そういえばさっき私を突き落とそうとしたあいつはどこに行ったのだろう
鈴蘭
今が楽しければそれでいい
やっとそう考えられるようになったんだ
精一杯楽しんでやろう
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