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三重くんの家に行くことになったけど、そうしたら愛知くんの手紙の内容を無視しちゃう…
三重くんに見せた方がいいのかな…
でもやっぱり、愛知くんの残してくれた手紙を無視したくなくて、三重くんの腕を掴んで止めた
香川
三重
立ち止まって僕を振り返る三重くん
言わないと、言わないと愛知くんの想いが…!!
香川
三重
言うのに手こずってたけど、三重くんの優しい声が僕を安心させてくれた
そのお陰で、動かなかった口から言葉を発することが出来た
香川
三重
そう言って僕が手渡した手紙を受け取り、読んでくれる三重くん
十数秒後、三重くんが手紙を読み終わり、僕に返して来た
黙ったまま何かを考えている
僕は三重くんを見つめるだけだった
三重
三重
香川
そう言って人差し指を立てて微笑する三重くん
その三重くんは、いつもの様にふざけて笑っていた日々を思い出させてくれた
三重
香川
どんな人かと言われると少し難しいかも
当たり前な気がするけど、強くて頼りになる人のところは安心する
それに当てはまるのは、やっぱり三重くんや兵庫くんな気がする
香川
三重
それに当てはまる都道府県のところ、僕の答えはもう決まっていた
そうして三重くんを見上げて目を合わせ、思い切って言った
香川
三重
予想外の答えだったのか、三重くんは驚きの表情を浮かべた
三重くんは強いし、頼りになる
実際大阪くんも三重くんは強いし頼りになると言っていた
香川
三重
三重
僕が真剣に「三重くんがいい」と頼んでいる中でふっと笑われる
少しムッとしたが、三重くんの笑顔を見て少し安心した
香川
三重
僕が少し怒った様に言うと、三重くんは笑った
三重
香川
嬉しい…そっか、三重くんは嬉しいんだ
強いなんて言ってもらえるなんて、嬉しいに決まってるよね
三重くんが喜んでくれたら、僕も嬉しいよ
三重
香川
しつこいぐらいに驚く三重くんに、少し笑いが込み上げて来た
あぁ、やっぱり、三重くんは凄いな
こんなに暗い場所で暗い雰囲気でも、明るく振る舞えるなんてさ
本当に頼りになって優しいのは、三重くんみたいな都道府県なんだろうな
香川
三重
頷いて再び手を繋いでくれる
そう言うところが三重くんの優しいところなんだと思った
岐阜
岐阜
夜明けが過ぎても愛知が帰って来ないから、仕方がなく会社まで迎えに行くことにした
どうせ残業中に居眠り、いや、寝落ちでもしたのだろう…
まだ寝起きで眠い目を擦って歩いていると、何か水溜まりの様なものを踏んだ
岐阜
それを見ると、踏んだものは水溜まりであることは確かだったが、ただの水溜まりではなかった
それは、真っ赤な血でできた水溜まりだった
岐阜
恐る恐るその血を辿ってみると、誰かが倒れていた
見慣れた黒い上着、赤い肌、大きめのスニーカー
ヒュッと俺の喉が鳴った
倒れていたそれは、紛れもなく
愛知だった