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【BL】学年一のイケメンがクラスの真面目男子を好きになった話。

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【BL】学年一のイケメンがクラスの真面目男子を好きになった話。

1 - 【BL】学年一のイケメンがクラスの真面目男子を好きになった話。

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2020年12月23日

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夏と冬が同時にやって来た。

少し大袈裟かもしれないが

今年の夏は涼しい。

好きです! 付き合って下さい!

僕にとっては聞き慣れた言葉だが 彼女からしたら言い慣れていない その言葉。

大和

ごめん。
俺他に好きな人居るんだ。

目の前の女の子は 下を向き 「ごめんね。」 とだけ呟くと僕に背中を向けて 去っていく。

朝陽

大和はほんとにモテるよな〜

ロッカーの影から朝陽が ニヤニヤしながらこっちに来る

大和

まぁ、俺かっこいいし?笑

朝陽

うっせーよ。
調子に乗るな。

大和

はい

このやり取りは 月に1度か2度ほどある。

自分で言うのは気が引けるが 僕はモテる。

でも、大切な人は 僕のことを思っていないはずだ。

朝陽

おぉー!
読書好きの優人じゃん!

朝陽

友達は本だけか笑

優人

。。。

優人は どちらかと言うと僕らとは正反対だ。

休み時間はいつも本を読んでるし 昼食もいつも1人。

朝陽

ちぇ、
無視かよ

優人

ま、また明日。

そう言うと優人は駆け足で その場を後にする

朝陽

あいつ変わってるよな。

大和

う、うん

大和

そうだな

朝陽

馬鹿みたいに1人だもんな

大和

馬鹿は
馬と鹿2匹居るから1人じゃないけどね

朝陽

うっせーな。

深夜2時。 いつも少し寂しくなるこの時間帯。

僕は気がつくといつも優人の事を 考えている。

2ヶ月前だった。

怪我により サッカー部でのレギュラーを外され 絶望していた僕に優人は 声をかけてくれた。

それこそ名前の通り 「優しく」だ。

君がなんで泣いてるかは知らないけど 泣いていても君は魅力的だし、

何より君の魅力はサッカーだけじゃない

部活のメンバーも 大丈夫! お前を待ってる! などの声は貰ったが、 優人の声だけが本物に聞こえた。

大和

優人。

僕の声は闇に吸い込まれていく

朝陽

おっすー!

大和

おはよー

朝陽

どうしたどうした?
最近元気なさげ?笑

朝陽

もしかして!!!



恋か。

きっとその時の僕の顔は 焦りに焦ってただろう。

大和

ち、ちがうし

思わず大きな声が出る。

朝陽

お、おう。そうか。
悪かったな

大和

いや、別にいいよ

僕の視線の先には 本を読んでいる男の子が居る。

なぁ。 ちょっといいか?

そう朝陽が言ったのはその日の放課後。 誰もいない廊下を歩いている時だった。

朝陽

お前さ、
優人の事好きだろ

僕は恐怖で全身が固まった。

いわゆるホモって事が クラス全員にバレることが怖い。

しかも相手は優人。

学校生活とは残酷なもので スクールカーストというものが存在する

その上位の僕が 下位の優人を好きとみんなが知ったら

きっと僕のことを 想ってくれている女子たちは 優人を嫌うだろう。

僕が嫌われるのは構わない。 でも優人が嫌われるのだけは嫌だった。

大和

。。。

朝陽

図星か〜笑

朝陽

ね?俺の観察能力凄いっしょ!

大和

そんなに分かりやすいか?

朝陽

うん笑
ずっと優人の事見てるもんね笑

大和

・・・

朝陽

まぁ俺はあんまり優人のこと好きじゃないけど笑
だってあいつ静かじゃん?

大和

たしかにな

朝陽

けど大和が好きなら応援するよ?

大和

でも、

朝陽

でも?

大和

優人が嫌がるかもしれないし。
もしかしたら嫌われるかもしれないし。

朝陽

あー。

朝陽

聞いていいか?

大和

うん?

朝陽

どうして大和は優人の事を好きになったんだ?

僕は2ヶ月前の出来事を ぽつりぽつりと話した。

朝陽は真剣に 僕の話を聞いてくれた。

大和

俺キモいよね。
ごめんな。

僕が話終わると 朝陽は口を開いた。

朝陽

あのさ、

朝陽

夏と冬が同時に来たら
凄いと思わないか?

そう言うと 朝陽お得意のマシンガントークで 朝陽は話し出した。

朝陽

熱いのに、
空からは冷たい雪が降ってくる。

朝陽

熱いな。なんて言いながら雪に埋もれて
冷てぇー!最高!!なんて叫ぶの

朝陽

きっと最高だよね。

大和

ありえないよ笑

大和

ありえないし、そんなことダメだよ笑

朝陽はキョトンとしている。

朝陽

なんでダメなの??

大和

そんなの人間に以外の生き物が困るよ笑

大和

熊だって
冬眠しようかしないか悩むだろうし

朝陽

さすがだね大和は笑

朝陽

あのね?
大和は優しすぎるの。

朝陽

その優しさが大和のいい所なのかもしれないけど

朝陽

たまには自分を優先しても構わないよ笑

大和

。。。

大和

いや、でもやっぱり
夏と冬が一緒になんて絶対なったらダメなんだよ。

大和

多くの人が困るし、
て言うかそもそもありえないし

朝陽

別にいいじゃん。
夏と冬が同時に来ようが、

朝陽

男と男が付き合おうが

朝陽

俺はね?
どっちも凄く美しいと思うよ

次の日の放課後 僕は優人をロッカーに呼び出した。

大和

あの。
急に呼んでごめんね。

目の前の優人は相変わらず 物静かに僕の目を覗き込む。

大和

あの、
実はずっと前から・・・

目の前で優人が頷くのが見えた。

優人

よろしくお願いします。

優人も泣いていた。

優人がどうして僕の事を 好きだったのかは分からない。

でも、そんな事はまた聞けばいい話だ。

今確実に言えることは 僕は幸せだ。

まるで

夏と冬が同時にやって来たように。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

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初めて読まして頂きました。 びっくりです。 全てがドンピシャでタイプです。 お力に慣れるかは分からないのですが宣伝などやりましょうか? うえから目線ですいません。

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