こ う
⚠ fwlr 付き合ってます この物語について 自傷行為 / 暴力 / 過呼吸 等々の表現があります どろどろしてます 苦手な方は↺
lr過去編 年齢↬13~15歳
こ う
lr(幼少期)
虐待に耐え続けて約5年が経った 感覚が狂い、今はもう抵抗をしないで されるがままの状態になっていた
舌打ちをして蹴っていた足を止める
lr(幼少期)
嘲笑うように見下した後 ボロボロのローレンなんて 毛ほども気にせず玄関に向かう
そう言い捨て 父親は夜の街に遊びに行った
離婚して虐待をされ始め 今日まで一度も外に出ていなかった
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数十分が経ち、意識がはっきりとした ズキズキと痛む身体を起き上がらせる
lr(幼少期)
lr(幼少期)
フラフラと身体を揺らしながら 自分の部屋へ向かった
✦ ✦ ✦
部屋に入ると床に乱雑に置かれた カッターを見つけ、手に取る
✦ 肌を切りつける音と共に 真っ赤な液体が腕を伝い 床に滴り落ちる
lr(幼少期)
自分自身を傷付けることで 満足する何かがあった
自分のぱっくりと開いた 腕の傷から溢れ出る血液 「生きてる」って実感した
lr(幼少期)
lr(幼少期)
家からも出られない彼にとって 一つの娯楽であったかもしれない
lr(幼少期)
この痛みの快楽を求め続ける 腕を切りつける手は止まらず いつの間にかカッターと腕は血に塗れ 床には血溜まりができていた
lr(幼少期)
狂ったように腕を傷付けていた手を止め 全身が力無く床にへたりこむ
lr(幼少期)
lr(幼少期)
床に染み込んだ血痕を見つめながら 涙が溢れてくる
lr(幼少期)
lr(幼少期)
父が自分に対してする行為は虐待だと 13歳にもなると当然わかる
「どうして自分の親はこうなのか」 「嫌い」「怖い」「気持ち悪い」 そんな失望と恐怖と同時に
「愛して欲しい」 「いかないで」 殴ってくるような酷い親だという事は わかっているのにまだ愛情を求めていた
「いつかはきっと」
lr(幼少期)
哀れな期待を込めた小さく弱々しい声が 暗い静かな部屋の中に溶け込んだ
そんな日は一生来ないと 頭ではわかっていたかもしれない でも無理やり押し消した
lr(幼少期)
これ以上の希望さえも無くなってしまったら 本当に自分が壊れてしまいそうだった
✦ ✦ ✦
ローレンが15歳になる頃には 父親はほぼ家に帰ってくることはなく 月1でお金だけが 置かれている状態が多かった
その分殴られることも少なくなり 身体中にあった青い痣やタバコの焼き跡は 次第に無くなっていた
が
心の傷は悪化していた
lr(幼少期)
何もかも諦めたような目をして 机の上に置かれた1000円札を見つめる
元々細かった身体は痩せこけ お腹は骨が浮き出ている
1000円札を持って フラフラと近くのコンビニへ向かった
✦ ✦ ✦
最初こそ外に出た時は驚きもあったが 数ヶ月か経てば何も感じない
助けを呼べるとも思うだろう だが 約5年も外に出なかった自分が 見ず知らずの人に話しかける なんてことは出来なかった
lr(幼少期)
慣れたようにコンビニのある場所へ向かい 種類も選ばず、適当にその商品を複数取る
そして一応生きるためのおにぎりを 一つ手に取りレジに向かった
✦ ✦
家に帰宅し コンビニ袋から商品を取り出す
lr(幼少期)
パキッ
虚ろな目で"錠剤"を割った
ただただ無言で錠剤を開け続け 机の上に15個以上の色々な薬が散らばる
それを掴んで口の中に入れる
入れては飲み込んで入れては飲み込んで を切り返し続けていると 視界がグラグラと歪みだず
lr(幼少期)
だんだん息が上がり ズキズキと頭痛を感じる
突然 腹から込み上げてくる気持ち悪さ
lr(幼少期)
目の前がチカチカと点滅しながら 口から胃酸のようなものが出てくる
胃酸と何個かの錠剤が床に広がる
飲んだ中のどれかの錠剤が反応して 身体が痺れだし、震える
lr(幼少期)
lr(幼少期)
腹の中の異物感と気持ち悪さが何度も襲い 胃酸しか出てこない嘔吐を繰り返した
苦しい 気持ち悪い 頭痛い
気持ちがいい
それ以外は何も考えなくて良い
lr(幼少期)
嘔吐物と涎と涙で ぐちゃぐちゃになったまま
壁にもたれかかり 意識を失った
現実を見ることが怖かった 考えたくないから逃げた、諦めた
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気がついた時には病院らしき 場所のベッドで寝ていた
lr(幼少期)
状況を把握しようと起き上がると 違和感を覚え、腕を見る
点滴を打たれている 長い時間寝ていたのだろうか
lr(幼少期)
その時病室のドアが開き 誰かが入ってくる
看護師
看護師
起きたんですね!?
看護師のような服を来ている女の人が 慌ただしくどこかに電話した
✦ ✦
lr(幼少期)
どうやらここに来て1週間ほど 起きていなかったそう
lr(幼少期)
なんて無意識に思ってしまったのは 誰にも言えないだろう
ここに来た理由は 父のやっていた仕事が 危ないことだったらしく 警察に見つかって家宅捜索された時に 部屋に倒れている自分を見つけたそう
lr(幼少期)
医者
医者
目の前で喋っている様子を ぼーっと見つめながら
「死に損ねちゃったな」
なんて思ってた
ローレン 15歳 約7年間の虐待が終わった日
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こ う
こ う
こ う
こ う
こ う