主
楽音が、音楽準備室にある合格者数が書いてある表を見た
主
合格者 篠原、東上、黒岡、絵崎歌璃、清刃、村方
主
楽音「あたしの、名前...」
主
楽音が困惑したように呟く
主
蓮「楽音さん♪」
主
蓮が何処からか楽音の真横に現れた
主
楽音「ひっ...!?」
主
蓮「不合格者ですか...ざーんねん♪」
主
蓮が楽音の両腕を掴む
主
楽音「うあっ!?」
主
楽音「ハァッ...ハァッ...」
主
歌璃「!?おいお前ぇ!楽音を離しやがれ!!!」
主
廊下にいた歌璃の叫びに楽音が気付く
主
楽音の目に歌璃と紫、涼海が映る
主
楽音「か、歌璃!あたしを助けて!!約束はッ...約束はどうしたのォ!!?っうあアアぁあアぁア!!!歌璃!!助けてよォ!!歌...」
主
楽音が名前を言いかけたその瞬間、三角定規の角が勢いよく額に当たった
主
歌璃「!!!」
主
楽音「あ"ぁ"っ...!!」
主
額から大量に出血する
主
楽音「.....る.....」
主
楽音はその言葉を最後に倒れて事切れた
主
蓮「ハイ!さようなら〜」
主
歌璃「........っ」
主
涼海「ひぇっ....」
主
紫「......!!?」
主
三人が動揺していると、蓮が三人に向かって言った
主
蓮「いやぁ、残念でしたねェ♪」
主
蓮「...ね?絵崎さーん♪」
主
歌璃(コイツッ....!)
主
蓮や他教員の狂気じみた発言、行動に、涼海と紫は絶句した
主
紫「か、歌璃、児童室に戻ろう。...ね?」
主
歌璃「......」
主
歌璃は顔を曇らせ黙って児童室に戻っていった
主
児童室に戻った三人は、他の児童に状況を聞かれた
主
が、三人とも黙っていた
主
察しがついた児童は、それ以上刺激しなかった
主
それから何時間か経った時の事。涼海と煉華が歌璃の所に行った。
主
黙っていた歌璃に、煉華が言った
主
煉華「...お前の気持ち、わかるよ」
主
歌璃「......」
主
煉華「家族が死ぬっていうの...なんか、気持ちぐちゃぐちゃになるよな」
主
歌璃「.....うるせぇ」
主
煉華「実はオレも...」
主
歌璃「ッうるせえって言ってんだろォオオオ!!!」
主
そう叫ぶと、歌璃は煉華の方へ走り手で襟元を掴んた
主
煉華「!!」
主
歌璃「お前なんかにぃッ...わかるわけねぇだろォオオオ!!!」
主
歌璃が煉華に殴りかかろうとした瞬間、涼海が言った
主
涼海「や やめようよ!!」
主
歌璃「あ?口出し...」
主
涼海「さっき里津さんが言いかけた事は、絵崎さんと同じ様な事かも知れないっ...だから、分かる訳ないなんて言わないで...!!」
主
涼海「そっそれに、こんなことしてる絵崎さんなんてらしくな...」
主
歌璃「オレがオレらしくねぇなんて言ってんじゃねぇよ!!そもそもオレ等はここ数日間の仲で、ちょっとしか知らねぇだろうが...!!」
主
涼海「ぁ...ごめ...」
主
涼海が震えていると、煉華が言った
主
煉華「歌璃。」
主
歌璃「!」
主
煉華「今の歌璃は見てて不快だ。励ましに来たオレや止めようとしてくれている涼海に怒鳴る...?教員と同じくらいクソ人間じゃねぇか」
主
歌璃「...!!」
主
煉華の声が、何時もより重々しく、心なしか良く響いたような気がした
主
歌璃「チッ...悪かったな...」
主
歌璃は不満げに就寝部屋へと去ってしまった
主
煉華「ハァ...涼海」
主
涼海「な 何?」
主
煉華「アイツはしばらくああだろうから、時間の解決を待つしかない所もある...。」
主
煉華「あと...ありがとな。お前気弱なのに、勇気出してくれて」
主
涼海「い、いや、それほどでも...ボク、まだ自分の心臓の音聞こえてるんだよ」
主
煉華「そんくらい頑張ったって事だろ?まっ、オレ等も早く寝ようぜ!」
主
涼海「あ、うん!」