青弓 碧真
……。
もう、大事な人を失うのは慣れているはずなのに
青弓 碧真
ッ…工藤のッ…兄貴ぃッ…
それでも、涙は一向に止まらず
青弓 碧真
…ッ、なん、でぇッ…!
子供のように泣くしか出来なかった
青弓 碧真
…母さん、桃香。ごめん。
今は…2人がくれた、優しさを、なるべく人を傷つけないという俺の理性を
少しばかり、封じようじゃないか。
モブ
やめてくれ!!
青弓 碧真
……。
モブ
お、おい聞いて…
ドゴン!!
モブ
ギャァァッ!!
青弓 碧真
命乞いか…悪いが聞けない。
モブ
た、助けて…ッ!
青弓 碧真
助けてだ?
青弓 碧真
こちらのシマを荒らした挙句、天羽組の人達を殺しておいて…
モブ
ヒッ…この、化け物!
青弓 碧真
…どの口が言っているんだ?
青弓 碧真
化け物?それは…そっちだろう?
青弓 碧真
他人の、堅気の皆の命を踏みにじる癖に…
モブ
ぅあっ…
青弓 碧真
自分の命は大切なのか?
俺は、相手の両足を折り、拳銃を額に突きつけてた。
青弓 碧真
こうされたら怖いか?
モブ
はっ…はい…ッ
青弓 碧真
死ぬのは嫌か?
モブ
嫌…です。
青弓 碧真
この戦争で散っていった天羽組の兄貴や舎弟、巻き込まれた堅気の人も同じだ!
青弓 碧真
誰だって、死ぬのは嫌だ!
青弓 碧真
仲間と、家族と、友達と明日を生きて、笑いたいんだ!
モブ
ッ…
青弓 碧真
なぜ…それが分からない?
自分で言った癖に、涙が出てきた。
モブ
ごめんなさい…ッ、許してください…っ!
青弓 碧真
…言い訳は、地獄の閻魔にでも言え。
人の焦げた匂い、断末魔による耳鳴り
全てが気持ち悪くなり、卜ヶ咲に処理の電話をし、俺はその場を後にした。