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主
主
主
真っ黒に染まる君
その病気が発症したのは
7月という季節に合わない ひんやりとした日だった…
そう… あの日は確か
桃屋
空緒
桃屋
空緒
桃屋
桃屋
空緒
そう 桃屋君から衝撃なことを言われたのは
太陽が雲に覆われて どこにいるのか分からないような曇り空の昼下がりだった
桃屋
その瞬間 僕は右頬をグーで殴られたみたく なって 危うく椅子から落ちるところだった
自分でも なんでだか分からないが 無性に泣きたくなる
空緒
いてもたっても いられなくなって席を立つ
桃屋
そして 少し心配そうに僕を見つめる桃屋君をよそに僕はトイレへ駆け込んだ
空緒
空緒
嗚咽を押し込めながら 何度も泣きながら顔を洗った
そして 鏡を見た僕は愕然とした
空緒
自分の顔の右頬に 黒い点が着いていたのだ
その時はこんなことになるなんて思わなかった
空緒
桃屋
空緒
桃屋
そう言って 僕の右頬をさす
僕のことならなんでも1番最初に気づいてくれる それが桃屋君だった
空緒
僕は 桃屋君に目を合わせることができなくって 少し無理やりに笑顔を作った
空緒
桃屋
空緒
その次の日から 桃屋君は彼女さんと一緒にいることが多くなった
桃屋君と彼女さんはとっても幸せそうで…
そんな 2人の姿を見る度に あちこちが殴られたように痛くなる
そして
そうなると必ず 体のどこかに黒い点が着くようになった
空緒
空緒
ベッドの前にある姿見を見て 僕は言葉を失った
空緒
そこには 黒い点がいくつも着いて 人には見せられないうな体の僕がいた
空緒
空緒
こんなの 桃屋君には絶対に見せられない
空緒
あれっ…
空緒
空緒
って何言ってんだよ! 桃屋君は桃屋君だよ!
空緒
そう思い 学校に休みの連絡をかけ 病院へと急いだ
医者
空緒
医者
医者
空緒
空緒
医者
医者
医者
空緒
医者
医者
僕は その言葉を信じたくなかった…
空緒
動揺する僕とは正反対に医者は 淡々と説明を続ける
医者
医者
医者
医者
僕はそのドラマや、小説のような状況をただ眺めることしか出来なかった
医者
空緒
僕はいつの間にか 病院を駆け出していた
医者
空緒
空緒
空緒
空緒
あれ… 僕は誰に忘れられたくないんだ?
空緒
空緒
僕はその日1日中泣いていた
空緒
空緒
空緒
それに もう行く意味もないし
…あれ そういえば僕は勉強も嫌いなのになんで学校に毎日ズル休みもしないで行ってたんだっけ
空緒
空緒
そうして 僕は一日の大半を寝て過ごすようになった
寝てる間にも 黒いものは僕の体を少しづつ蝕んで行く
空緒
唯一 僕のチャームポイントだった 髪の毛も真っ黒になってしまった
空緒
空緒
そんな時 静かにチャイムがなった
空緒
モニターを除くと 桃色の髪に藍色の目の綺麗な子が立って居た
空緒
ガチャ
桃屋
空緒
空緒
桃屋
空緒
桃屋
空緒
桃屋
そう言ってその子は僕に近づいてくる
空緒
桃屋
空緒
空緒
桃屋
空緒
空緒
空緒
桃屋
桃屋
そう言われ 僕は思わずかっと来てしまった
空緒
空緒
強引にその子を帰らせた
ガチャン
桃屋
空緒
よく分からないけど あの人を見たあとから 胸がドキドキしてしょうがない
空緒
そんなことを思いながら 眠りに着いた
空緒
空緒
空緒
自分の腕がサラサラとなくなっているのを感じる
空緒
空緒
空緒
空緒
でも僕の思いは届かなく 粉になって消えた
空緒
そうポツリと呟いたのが最後の僕の言葉だった
桃屋
昨日の様子が気になって 空緒の家を尋ねる
ドアが空いていたから 入ってみたらそこに空緒はいなかった
桃屋
桃屋
桃屋
灰か何かが落ちている
桃屋
桃屋
桃屋
その瞬間 俺の後ろから 「幸せにね」という 空緒の声が聞こえた
10年後
僕は天国を司る天使となっていた
空緒
空緒
桃屋
桃屋
空緒
空緒
桃屋
桃屋
今日からまた始めようね
主
主
主