かの主は贖罪の為に身を投げるも、 それはただ絶望の引き金にしか ならなかった。
☕️
彼の生きる理由が消える。
そして彼は思い出す、
絶望の味を。
絶望の淵から掬い出す手はもうない。
⚔️
かつて友をこの手で葬り、 そして目の前で守りたい人が 自ら命を絶った。
その強烈な絶望に耐えきれず 記憶を閉ざす。
今日も彼は主の帰りを待っている。
🍽
大切な主を失い、怪我は彼の腕を 使い物に出来なくしてしまった。
生きがいを失い、 ただイタズラに日々は過ぎる。
ロノ
✝️
元々、自身にも他者にも厳しかったが、 それにさらに拍車がかかる。
特に自身を甘やかすようなことは 一切しない。
洗濯物は棚にしっかり仕舞われ、 料理も美味くなった。
…彼の隙はどこに行ったのだろう。
🦋
蝶は魂の運び手。
それを知ってからの彼は 蝶の標本を作るのが趣味になった。
ひたすら、捕まえて、捕まえて。
針を刺す。
逃がさないと言うように。
その時だけ、彼は満足気に笑うのだ。
🦾
怪我なんてどうって事ない。
痛みなんてもう慣れた。
独眼なんてただのハンデ。
その彼が唯一 耐えられなかった絶望。
一生を捧げたいと、大切にしたいと。思っていたのに。
🌹
お母様が好きだった薔薇。
主様が好きだった薔薇。
美しいと、華やかだと。
背中の薔薇が鮮やかさと 毒をさらにたたえる。
彼の贖罪が今日も聴こえる。
🍷
主を助け出すための最善を探す。
でも探しても、探しても最善が、
生存が見つからない。
この高さじゃ、 水面に叩きつけられて。
怪我の痛みなんて無視して 必死に探そうとする。
🔑
何度も死を目の当たりにした。
何度も命を刈り取った。
でも凄惨なその下を見た時、 何かが込み上げ吐いてしまう。
ナック
ナック
ナック
ナック
🌟
この怪我は主様を守った名誉の傷。
痛みすら誇らしいのに、
主様は違った。
ラムリ
ラムリ
ラムリ
ラムリ
ラムリ
ルカス
ルカス
🕯
主が亡くなってから 火を見る時間が増える。
ぼんやりと、 虚ろな眼で眺めている。
そんな日々が続き、 ある日ミヤジが屋敷から消える。
捜索するも見つからずにいると 街の人にこんな話を聞く。
廃墟の教会で
火災があった
🧵
ラト
ラト
ラト
ラト
ラト
❤️🩹
主が飛び降りる瞬間、 何者かが腕を掴む。
ラトだ。
そしていつもの笑顔で言うのだ。
ラト
ラト
ラト
2人の身体が宙を浮き、
2人で笑いながら水面に
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