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姉が憎い

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姉が憎い

4 - 〜知らなかった過去〜

♥

36

2022年12月09日

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サラ

...私は!

サラ

私はサヤをいじめてなんかないっ!

サラ

逆に私が虐められていると言っても過言では無いわ!

クラスメイト

ちょっと...何言ってんの?クスクス...

サヤ

ひどい...私そんな事しないのに...グスンッ

その時、私は意識が朦朧とした。

サラ

...ここは

気付くと私は保健室にいた。

よく見えないが隣には誰かが座っているのが分かった。

サラ

誰...がいる...の?

サヤ

あれぇ、目覚めたぁ〜?

サラ

─────っ!

サラ

お姉ちゃ...!

ズキンッ

私が喋りだしたと同時に頭に激痛が走った。

サラ

痛っ...

サヤ

あんま無理しないでねぇ〜

サヤ

まぁ別にずっと寝てても良いんだけどさぁ〜

サラ

なんで私を悪者にするの...

サヤ

へぇ...?

サラ

何で私と姉妹な事隠したがるの...

サラ

私なんかした...?

サヤ

サラと姉妹ってのが恥ずかしいから隠してるんだよぉ?

サラ

何が恥ずかしいのよ...!

サヤ

運動神経悪いしぃ、頭悪いしぃ

サヤ

おまけに今じゃあ、クラスでも浮いてるしねぇ〜

サラ

...それだけなの?

サヤ

...まぁ他にもあるけど

サラ

私がお姉ちゃんに何をしたって言うのよ...

サラ

お母さんだって私の味方になってくれやしない...

サヤ

それはサヤに原因があるでしょお?

サラ

私ってそんなに悪い子...?

サヤ

本当に忘れちゃったんだぁ

サヤ

あの日の事、私は忘れてないのに。

サラ

何...?何の話?

サヤ

まぁ、かれこれ5年前くらいの話。

5年前...

サラ(幼少期)

お買い物楽しかったね〜!

サヤ(幼少期)

サヤは、まだ帰りたくないよ〜

サヤ(幼少期)

ねぇ、パパ〜あのキーホルダー欲しいよ〜!

サヤ、妹より甘えん坊でどうするんだ。

サヤ(幼少期)

だって欲しいんだもん〜!

サラの方がよっぽど落ち着いてるじゃないか。

お姉ちゃんなら、もう少し我慢しなさい。

サヤ(幼少期)

はーい...

サラ(幼少期)

お姉ちゃん、お小遣い貯めてまたみんなで来ようね!

サヤ(幼少期)

そうだねっ!

うんうん。

サラ(幼少期)

踏切だー!

サラ(幼少期)

ねぇ、お父さん!

サラ(幼少期)

この長い棒はなんて言うの?

遮断機だよ。

危ないからね。近付くんじゃないよ。

サラ(幼少期)

はーい!

サヤ(幼少期)

はーい!

コロンコロン...

サラ(幼少期)

あ!サラのキーホルダーが踏切の中に!

電車が通り終わるまで待ちなさい。

サラ(幼少期)

嫌だっ!潰れちゃうよォ!

サラ(幼少期)

サラ取りに行く!

ダメだ!やめなさい!

タッタッタッ...

ガタンゴトン...ガタンゴトン...

うわぁぁぁぁぁぁ!!

グシャッ

祖母

まさかこんなにすぐに死んでしまうなんて...

うっうっ...

サヤ(幼少期)

...死ぬってどういう事なの?

サラ(幼少期)

私にも教えて!

もう一生お父さんは帰ってこないのよう...!

あぁぁぁぁぁっ...!!

サラ(幼少期)

どうして?

サラ...!あんたのせいよ!あんたのせいでこうなったんだから...

サラ(幼少期)

なんで...なんで私が...悪いの?

あんたなんか生まれて来なければ良かったのに!!

サヤ(幼少期)

...?

サラ(幼少期)

...?

サヤ

お父さんは、サラの為に犠牲になったのよ。

サラ

そんな...

サヤ

ま、サラもその時は意識不明で病院に運ばれてたけど。

サラ

なんでそんな大事な事教えてくれ無かったの!?

サヤ

教える訳ないでしょ!

サヤ

またお母さんが、悲しみに昏れる事になるのよ...?

サヤ

お母さんはずっと、サラの事を恨んでるんだから。

サラ

私...そんなの全然知らなくて...

サヤ

本当に、お父さんの代わりにサラが死ねば良かったって言ってたよ。お母さん。

サラ

そんな...そんな酷いこと...!

サヤ

どうせ、今この話をしたって思い出せないでしょ?

サヤ

話した所で時間の無駄だったかもね。笑

サラ

そんな訳ない...

サラ

お父さんに謝りに行かなきゃ...

サヤ

今頃謝ったって遅いよ。

サヤ

まぁでも、許してくれるかもねぇ。

サラ

なんで...?

サヤ

お父さんはサラの事結構気に入ってたからなぁ

サヤ

正直憎かったよ?サラの事。

サヤ

今もだけどね。笑

サラ

尚更、謝りに行かないといけないじゃん...

サヤ

家にお父さんの遺影あるし、ずっと土下座してれば?笑

サラ

...そうする

サヤ

ふん...やけに素直じゃない

帰宅後...

サラ

お父さん、ごめんなさい。

サラ

私、今までずっと思い出せなくて。

サラ

お父さんの大切な命...私が奪ってしまったんだよね...

サラ

すごく反省してる...また会いたいとも思ってる...

サラ

ごめんなさい。お父さん。

いいよ。

サラ

...えっ!?

今一瞬、お父さんの声がしたような気がした。

私は、涙をこぼしながらずっとずっと土下座をしていた。

ちょっと...あんたなにやってんの?

お父さんの写真の前で...

サラ

謝ってたんだ。

何を...?

サラ

私がお父さんの命を奪ってしまったから...

サラ

凄い申し訳なくて...

今頃気付いたの?

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