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take what you want

12 - marry me

♥

1,031

2024年01月20日

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ジョングク

待ってたよ

テヒョンアが大きく目を見開いた

その瞳はしっかりと俺を捉えている

テヒョン

待ってたって、、

ジョングク

俺、ずっとテヒョンアに会いたかった

ジョングク

話したかった

ジョングク

、、大好きだから、

テヒョン

っ、、、

テヒョンアが俯く

激しい雨の中では、その涙もよくは見えない

テヒョン

おれっ、、

言葉に詰まってしまうテヒョンアをそっと抱き締めた

ジョングク

ゆっくりでいいよ、

ジョングク

話して

テヒョン

おれ、、ジョングガに謝りたかった

テヒョン

一時的な感情で追い出して、後からすごく後悔した

テヒョン

ジョングガは、もしかしたらおれと結婚したくないのかなって、思い込んで

ジョングク

そんなわけ、、っ

テヒョン

そう思ったらもう止まらなくて、

テヒョン

おれはジョングガと生きていきたいのに、ジョングガはそうじゃないのかもしれないって、

テヒョン

怖かったんだ

テヒョン

だけどおれはジョングガのことを愛していて、離れることなんて出来ない

テヒョン

ジョングガがいないと生きていけない

テヒョン

ごめんね、

ジョングク

謝ることなんてない

ジョングク

俺も、テヒョンアを傷つけるのが怖くてちゃんと向き合えてなかった

ジョングク

離れるのが最善の方法だと思ってた

ジョングク

だけど違うんだよね

ジョングク

ちゃんと話し合うべきだった

ジョングク

出会ってすぐに話したよね、俺の母親の話

ジョングク

依存して壊れていくのをずっと近くで見てきた。俺もテヒョンアに依存しかけてた

ジョングク

怖かったし、テヒョンアを幸せに出来る自信がなかった

ジョングク

だから勘違いさせたのかも、

テヒョン

じゃあジョングガは、、

ジョングク

うん

ジョングク

ずっとテヒョンアと結婚したいと思ってたよ

テヒョン

っ、、おれ、

テヒョン

気付かなかった、、

テヒョン

ジョングガがこんなに苦しんでたなんて

テヒョン

おれ、、

ジョングク

大丈夫だよ

ジョングク

自分を責めなくていい

ジョングク

ただ、また出会えてよかった

やっと息苦しさから解放された気がした

テヒョンアの顔を見て安心した

やっぱり俺にはテヒョンアがいないと駄目なんだ

テヒョン

でも、、ジョングガは彼女さんの所に帰らなきゃ

ジョングク

え?

テヒョン

だめだよ

テヒョン

せっかく出会えた人を手放したら

テヒョン

それに彼女さんも待ってるよ

ジョングク

、、、そんな、

テヒョン

この前ジョングガと一緒にいる彼女さんを見たとき、

テヒョン

すごく幸せそうな顔をしてたんだ

テヒョン

そんなの、邪魔できないよ、

テヒョン

一度別れた相手と寄りを戻すために振られるなんて、、

テヒョン

あまりにも可哀想だよ

テヒョンアの言っていることは正しい

自分勝手な判断で彼女を傷つけることになる

それでも俺は、、

ジョングク

、、、分かった、

ジョングク

だけど少しだけ時間がほしい

ジョングク

必ずテヒョンアの所に戻ってくるから待ってて

テヒョン

え、でも、、っ

ジョングク

テヒョンアが好きなんだよ

ジョングク

テヒョンアじゃないとだめなんだ

ジョングク

だから、待ってて

テヒョンアに触れるだけのキスをして、俺は走った

走り出さないと泣いてしまいそうだった

ジョングク

っ、、ただいま、

彼女

そんなに濡れてどうしたの?!

彼女

傘は?

ジョングク

言わなきゃいけない事がある

彼女

なに?

ジョングク

俺、、

ジョングク

戻らなきゃいけない人がいる

彼女

、、、

ジョングク

ごめん、傷つけること分かってる

ジョングク

自分勝手なことも分かってる

ジョングク

本当にごめんなさい、

彼女

、、本当はね

彼女

薄々気づいてたんだ

彼女は悲しい顔で笑った

彼女

私のことちゃんと見てくれてるのに、心はそこに無いような気がして

彼女

あぁ、ジョングクが見てるのは私じゃ無くて、もっと大切だった人なんだって

彼女

分かっちゃった、、笑

彼女

私はずっとジョングクが好きだったし一緒にいれて嬉しかった

彼女

悲しいけど、

彼女

好きだからこそ幸せになって欲しい

ジョングク

彼女

今までありがとう

彼女

大好きだったよ

ジョングク

何て言えばいいのか、、っ

彼女

何も言わないで

彼女

ほら、待ってるんでしょ

彼女

早く行ってあげて

泣きそうな顔で微笑む彼女に一礼をして、俺は走った

ジョングク

はぁっ、はぁ、

彼女の家から止まることなく走り続けて、俺は夜の街に出た

雨はいつの間にか止んでいて

コンクリートに出来た水溜りにイルミネーションが反射して眩しい

これからどうしよう

今から会いに行けるほどの体力はさすがにない

水溜りに映る自分を見つめて決めた

テヒョンアには必ず戻ると伝えた

だからテヒョンアを幸せにできるように、まず自分に自信を持つ

もっとお金を貯めて、安定した暮らしが出来るように。

テヒョンアが不安にならないように

ジョングク

(結婚するって、)

ジョングク

(決めたから)

テヒョン

今日も来ないか、、

ジョングガからの連絡が無いまま、1ヶ月が経とうとしていた

クリスマスは終わったし、年も明けて世の中は新しい暮らしをスタートさせているのに

おれは時間も忘れてただジョングガを待ち続けた

必ず戻ってくると言っていた

だから信じた

テヒョン

そろそろ仕事行かなきゃ、

大手企業会社に就職することが出来たおれは毎日忙しかった

忙しいのにジョングガのことで頭がいっぱいになって

仕事どころではない

テヒョン

勘弁してよもう、、

時々思う

もしかしたら彼女と別れられなかったのか、彼女との未来を選んだのか、

そんな最低なことはしないって分かってるけど、

テヒョン

(最低なのはおれか、)

テヒョン

あー、疲れた

テヒョン

早く帰ろ、

仕事帰り

街は眩しいくらいに輝いているはずなのに、全てが暗く見える

何で連絡くれないのジョングガ

おれずっと待ってるよ

信じて待ち続けてるよ

今どこにいるの

何してるの

誰といるの

おれはどうすればいいの、

テヒョン

ジョングガ、、

涙が零れ落ちたその時、

スマホが鳴った

テヒョン

っ、、!

「テヒョンアの家の前で待ってる」

たった一言だった

おれは走った

考える余裕なんて無かった

ただ、彼に会いたかった

テヒョン

ジョングガ、、っ

家の前に、彼がいた

スーツを身にまとって手には花束を持っている

ジョングク

なんか、ストーカーみたいだね、笑

ジョングク

家の前で待つなんて

ジョングク

ごめんね

テヒョン

ううん来てくれて嬉しい

ジョングク

遅くなっちゃったね、

テヒョン

待ってたんだよ、ずっと、

ジョングク

ごめん、、俺、テヒョンアを幸せにしたくて。失敗はできないから

ジョングク

自信もってテヒョンアの隣にいられるように準備してた

テヒョン

準備、?

ジョングク

見て

彼がポケットから取り出したのは小さな箱だった

テヒョン

え、

ジョングク

これをずっと渡したかった

彼が膝まづいて箱を開ける

小さな宝石が付いた指輪が光った

ジョングク

結婚してください

テヒョン

っ、、

声が出ない代わりに涙が溢れた

おれがずっと待っていた言葉

テヒョン

、、本当におれでいいの、?

ジョングク

何言ってるの。テヒョンアだから結婚したいんだよ

テヒョン

おれ男だけどいいの、?

ジョングク

そんなの関係ない

テヒョン

料理、苦手だけどいいの、?

ジョングク

一緒に作ろう

テヒョン

いっぱいわがまま言っちゃうよ、?

ジョングク

テヒョンアのわがままなら何でも聞くよ

テヒョン

、、ジョングガ

テヒョン

ずっと愛してくれる、?

ジョングク

もちろん

ジョングク

死ぬまで、いや、死んでもテヒョンアだけを愛し続けるよ

ジョングク

だから、また俺と一緒に生きてくれる?

テヒョン

っ、、うん、!

涙が邪魔して視界が滲む

きっとおれは今ひどい顔をしてるだろう

彼がおれの薬指に指輪をはめた

ジョングク

待たせてごめん、

ジョングク

やっとまた愛し合える

ジョングク

テヒョンアに出会えて、本当によかった

テヒョン

出会った時も、同じこと言ってた

ジョングク

確かに、笑

ジョングク

あの時テヒョンアが声掛けてくれなかったら、ここまでこれなかったし

ジョングク

俺は変われなかったと思う

ジョングク

だから本当に感謝してる

ジョングク

過去を捨てることは出来ないし、忘れることもできない

ジョングク

だけどその分、これからの未来に期待できる

ジョングク

テヒョンアと一緒なら絶対に幸せになれる自信がある

ジョングク

テヒョンア、

ジョングク

俺は養ってもらってたけど

ジョングク

今度はテヒョンアを養えるぐらい強くなったんだよ。

ジョングク

絶対に不安にさせたりしない

ジョングク

だから信じてほしい

ジョングク

テヒョンア、愛してる

すぐに言葉が出なかった

ただ嬉しかった

ずっと待ち望んだジョングガとの未来が、すぐそこにある

幸せだった

彼に思い切り抱きついて顔をうずめた

テヒョン

、、不安にさせたら、

テヒョン

許さないから、

ジョングク

安心して

ジョングク

俺にはテヒョンアしかいないから

テヒョン

うん、笑

ジョングガが微笑む

彼の落ち着く声も、匂いも、全てが愛おしくて

気付けば彼にキスをしていた

ジョングク

んふ、テヒョンさんここ外ですよ?

ジョングク

積極的、ですね?笑

テヒョン

ばか、笑

ジョングク

なんかお腹空いたな

テヒョン

あ、昨日作ったカレーがあるんだけど食べる?

ジョングク

食べる!

おれはジョングガの手を取って玄関の扉を開けた

これからの暮らしに胸を踊らせながら

「take what you want」 END

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