結衣
由美はどこに行った?!
凛
あっちの公園の方に行ったよー
結衣
行くぞ春千夜
春千夜
おう
結衣
由美?!
結衣
居るの?!!
由美
あはっ
由美
バレちゃった
結衣
由美…
由美
お姉ちゃん
由美
二人でお話しようよ
春千夜
お前!
結衣
ううん
結衣
いいの春千夜
結衣
いいわよ話しましょ
結衣
こんな所にも公園があったのね
由美
そうなの
由美
坂の上にある公園
由美
いつもなにかあった時はよくここに来てたの
結衣
へぇ
結衣
いいとこ知ってるんだね
由美
うん
結衣
……
結衣
ねぇ由美
由美
ん?
結衣
私に何か言う事あるでしょ?
由美
…ないよそんなの
結衣
その顔嘘ついてる顔だ
由美
わかるの?
結衣
分かるわよ
結衣
私は人の顔色を伺って生きてきた
結衣
だから人が嘘をついた時どんな顔をするか分かるの
由美
じゃあどうしてもっと早く気づいてくれなかったのよ
由美
私はずっと頑張ってたのに
由美
でも仕方がないんだよね
由美
世界には抗えない
結衣
世界?どういうこと?
由美
ここは人が来る場所を変えましょ
由美
ここでいっか
結衣
もうだいぶ暗くなってきちゃったね
由美
ねぇ竜胆を連れてきてくれる?
結衣
なんで竜胆なの?
由美
竜胆には催眠が効かなかったみたいだしね
由美
全てを聞く権利がある
結衣
ごめん春千夜
結衣
竜胆を呼んできて
結衣
入れ替わりで
春千夜
分かった
由美
話は竜胆が来てからね
結衣
だからビルの屋上にしたの?
由美
そうこっちの方が呼んで来やすいでしょ
結衣
そうね
竜胆
由美俺をお呼びだってな
竜胆
なんだ
由美
竜胆も来たことだし話をさせてもらうわ
由美
あなた達は知ってる?
由美
全部自分の好きなように出来なくてずっと誰かに従って生きている人間の事
由美
ずっと同じ人生を歩む人
由美
そして自分は気づいてるのに周りは誰も気が付かない孤独な空間
由美
それを生きてきたのが私なの
結衣
どういうこと?
結衣
あなたは比較的自由だったでしょ
結衣
確かに子供の頃は自由じゃなかったかもしれない
結衣
でもずっとじゃない
由美
あなた達は知らないのよ
由美
気づくこともない
由美
私は気がついちゃったのよ
由美
気づきたくなかった私も記憶をリセットして一から人生を歩みたかった
由美
でもバグが直せなかったのよ
由美
だからこの小説に縛られたまま
結衣
ちょっと何言ってるの?
結衣
小説?
結衣
私たちは現実を生きてるのよ?、
由美
みんな気づかないのよ
由美
ここは小説の世界
由美
人々に読まれる度に人生を繰り返してる世界
由美
本当は1度閉じた時に記憶がリセットされるのだけど私は何故かリセットされなかったのよ
由美
初めはちゃんと小説通りに動いたわ
由美
でも毎回結末を迎える度に私もお姉ちゃんのようなハッピーエンドを望むようになったの
由美
何回か逆らおうとしたわでもダメだったのよ
由美
どの小説の世界にも存在するの、管理者が
由美
たまにいるらしいわ私みたいな記憶が消えない人
由美
そういう人を見つけてはちゃんとしたシナリオ通りに進めるように管理するのが管理者この世界の神よ
由美
どうにかストーリーを変えようとして逃げ出したりしたけどその度に連れ戻されて元のストーリに戻される
由美
どう足掻いて逃げられなかったのよ
由美
でも今回は違った
由美
佳奈が居たからね
結衣
佳奈が?
由美
佳奈は元々この世界には居なかったのよ
由美
今回のストーリで初めて会ったわ
由美
でも神はその子に触れることなんてなかった
由美
何故かこの縛られた世界で自由に動けるのよ
由美
羨ましかったな〜
由美
私と佳奈が出会ってからストーリーの方向性が変わっていったの
由美
佳奈と居る時だけ私は自由に動けたわ
由美
ストーリーを変えることもできた
由美
だから最後のボスひとじゃなかったでしょ
由美
あれは結末を知ってる私が先にお父様を殺してストーリーを変えたのよ
由美
今回こうやってストーリーと違う話し合いができるのも佳奈が居たから
由美
そうやって仕向けてもらったの
由美
1つの小説にも世界線がある
由美
同じ小説でも1冊1冊によって役を担当する人が違うの
由美
この世界線はストーリーを崩壊させることが出来る人がいる
由美
だからこの世界線小説が終わっても進んでいく
由美
普通は歳を取らない主人公も歳をとっていく
由美
そんな世界に変わるの
由美
登場人物が歳をとって死んだら新しい人が来てまた繰り返す小説が出来上がる
由美
そうやって小説は成り立っての
由美
でもこの世界はまだ小説が終わってない
由美
だから私はまだ縛られたままなの逃げられない
由美
こんな悪役はストーリー通り死なないとね
由美
次は生まれ変われるかな
結衣
ちょっ
結衣
由美!危ない!!
由美
じゃあねお姉ちゃん
ガッ
由美
ッ
由美
どうして
結衣
ッ!!
由美
どうして……
佳奈
ふふっ
由美
佳奈が居るのよぐすっ
佳奈
私はこの世界を自由に生きることが出来る
佳奈
私が関わったストーリーは変えることができる
佳奈
だからあなたが死ぬストーリーに関われば助けることができるの
佳奈
みんなでハッピーエンドにしようよ
由美
佳奈、
由美
ごめんそれは出来ない
佳奈
どうして?
由美
私はみんなに酷いことをした
由美
私がここにいる資格なんてないの!
佳奈
それはどうして?
由美
どうしててって、
佳奈
ここにいる資格がないって誰が決めたの?
佳奈
あなたが居たいなら居てたらいい
佳奈
許してもらいましょうよ
佳奈
私だってここにいる資格は無いのよ
佳奈
だって最初は敵側に居たんだから
佳奈
でもみんなはこうして私を受け入れてくれてる
由美
でも
佳奈
由美
佳奈
私そろそろ腕が限界だわ
スルッ
佳奈
やばっ
佳奈
落ちちゃう
ガッ
ガッ
翠(すい)
死ぬなんてアホなんじゃない?!
真理
どうしてストーリーに従ってるの?
凛
私たちはストーリーに逆らい続けてますよ!!
凛
まだ諦めてなんかない
真理
私だって
真理
裏切り者でそちら側にいた
真理
でも今はみんな私を受け入れてくれてる
真理
きっとあなたの事も受け入れてくれる!!
凛
元はそんな優しさなんてないただの犯罪組織だった
凛
でも佳奈が関わってから変わった
凛
あの人たちは優しさを持つようになったの!
グイッ
由美
どうして
佳奈
どうしてどうしてって
佳奈
理由を求めなくていいの
佳奈
私たちはやりたいと思ったからやってる
翠(すい)
逆らいたいと思ったから逆らってる
凛
神?そんなのもうとっくに壊れてるわよ
真理
だってもうこの世界ストーリー通りじゃないもの
佳奈
この世界が壊れ始めたのは私が関わったからじゃない
佳奈
あなたを助けたいと思った人が私に助けを求めに来たから
佳奈
その人のおかげなのよ
佳奈
そうでしょ
佳奈
春千夜!
春千夜
そうだな
春千夜
俺に感謝しろ
由美
うぅっ
由美
みんな
由美
ありがとう
結衣
由美
結衣
私は
結衣
あなたを許す!
結衣
だからあなたも私を許して欲しい
結衣
これからはストーリーに従う人生じゃなくて
結衣
みんな自分自身で生きていくの
結衣
私は由美と仲良くしたい!
結衣
由美は?
由美
私も
翠(すい)
じゃあ最後は
春千夜
竜胆
春千夜
言う事あるんじゃねぇの?
竜胆
結衣
竜胆
俺お前が好きだ
竜胆
ストーリーに従う気持ちじゃない
竜胆
俺自身の気持ちだ!!
結衣
お願いします、///
佳奈
あー
佳奈
結衣が照れてる〜
由美
佳奈
由美
私
由美
佳奈が好きよ
佳奈
え、
梵天のみんな
え〜!!
竜胆
うわお前ら居たのかよ
蘭
そりゃあ行くでしょ
蘭
竜胆が呼ばれたら気になるに決まってる
ココ
佳奈
ココ
答えはどうするんだ?
佳奈
その、付き合ってから考えてみてもいいですか?
由美
はい!
マイキー
お前ら幸せかよ
鶴蝶
リア充が増えるなんてな
蘭
竜胆俺と付き合お♡
竜胆
俺には可愛い彼女がいるので
蘭
むー
鶴蝶
結衣
鶴蝶
良かったな
結衣
うん!!
主
ここまで見てくださった皆様
主
本当にありがとうございます
主
最後の方混乱する方もいるかもしれませんが
主
とりあえずハッピーエンドだと思ってくれればそれでOKです
主
このストーリーはここで最終回となりますが
主
夢小説もしくは恋愛小説を新しく作るので良ければ今後ともよろしくお願いします!!
主
以上さよなら私でした!