『助けた命の代償』

❣️🌸 視点

あれからどれほど 時間が経っただろう。

俺は夢を見ていた。

5人で大きなステージに立って 大勢の人の前で歌を歌う夢を。

れるが呼んでる？

俺が言いかけていると かすれかかった声が聞こえた。

ただ記憶喪失という 可能性があります

...言いにくいですが、かなり高いです

嘘

やだ

涙ながらに大声で叫ぶように 力なく訴える。

しばらく沈黙が流れ その沈黙を切るようにノックされた。

混乱しているくにや俺らを置いていくほど素早く診察が行われた。

詳しい話は機会があれば...

こんなのやだよ

本当に思い出してくれるのかな

また深く頭を下げてから 病室を出ていく。

俺はまた現実から逃げるように 今度は病室を出た。

廊下

みんなが涙ながらに 声をかけ合う。

俺にはそんな考え方できないよ

俺の頭の中は 後悔で埋まっていた。

リーダーだから 冷静でいなくちゃいけなかったのに

いつもみたいにしてよっ！！

ねぇ、嘘だって言ってよ...

考えすぎてた

皆さんに頼みます

みんなで支え合うんだ

あの夢を実現させるために

今まで積み重なってきた不安を解除し 病院を後にした。