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おどみん巫女パロ

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おどみん巫女パロ

3 - 第3話 「凸」

♥

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2024年08月20日

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うたい

来たーーー!都会ーーーー!!!

うたい

(そう、僕はついにトウホウから出た!あそこはニグの結界内で、出るには許可がいるんだよね…都会なんて行ったことなかったから、僕今すごいテンション上がってる!!)

コマイヌ

うたい様、あまり騒ぎ過ぎないでください。

うたい

(ちなみにこいつはコマイヌ。僕の世話役兼お目付け役として僕に付いてきたニグの使い。)

コマイヌ

怖いので。

うたい

えー。やだよ、やっと来たんだよ、エド!!

コマイヌ

そんなこと言ってると、田舎者だってバレますよ。

うたい

え、事実だもん。

コマイヌ

無敵だなこいつ!

コマイヌ

…さ、そろそろ向かいますよ。凸もり様の元へ。

うたい

…凸もり?ああ、僕のこと預かってくれる人ね。

うたいが出発する前

うたい

凸もり?

ニグ

そうです。昔から「神様代行」を勤めてる人です。

うたい

大丈夫?変な人じゃない?

ニグ

…えっと、はい。大丈夫…です。

うたい

ほんとに?

ニグ

ええ…

うたい

え?ここが凸もりさんとの集合場所?ほんとに?

コマイヌ

はい、そのはずです。

うたい

ホントに?身代金の受け取り場所とかじゃない?

コマイヌ

違いま…

返答しようとしたコマイヌが、警戒体勢をとる。

うたい

どうしたの?

コマイヌ

気づかないのですか!この禍々しい気配に!

凸もり

どーも。

コマイヌが言っていた意味を理解した。他の生物を寄せ付けないような、圧倒的な存在感。

うたい

あんた、凸もり?
僕のこと預かってくれるっていう。

凸もり

正解。

うたい

…その割には殺気ダダ漏れなんだけど。

凸もり

ま、タダでは…ってこと。

うたい

何?あんたをぶっ倒せばいいってこと?

凸もり

ま、そこまで酷いことはしないよ。俺に1発でも入れられたらいいだけ。

うたい

舐められたもんだね。一瞬で終わらせてやるよ。

うたい

来い、狗祓棒!

「狗祓棒」 土狗神社の神器のひとつ。ニグがまだ人であった頃に集めた木を圧縮した木材によって作られた。

その最大の特徴は無限に両端が伸びること。

凸もり

じゃ、来なよ。

うたいは、狗祓棒を手に、一気に凸もりに詰め寄る。

うたい

喰らえ!

うたいが凸もりに狗祓棒を叩きつけようとするが、目に見えない力によって受け止められる。

うたい

へ?

うたいが困惑した瞬間、その体が吹き飛ばされる。

うたい

何?その力…あなたの神能力?

ニグ

あなたが使うような、特殊な力を神能力と呼びます。

うたい

へー。名前あったんだ。

ニグ

神の神能力は果てのない、人に恵みを与えたり、逆に罰を与えたりする力です。

うたい

おっそろしー。

ニグ

それに対して、人の使う神能力は何らかの制限があります。

うたい

何?弱いの?

ニグ

まあ、そういうのもありますが、特に多いのは媒介が必要なこと。

うたい

僕の歌とか?

ニグ

そう。ものを媒介にしたり、あと…

凸もり

俺の能力は、「文森写法」。

凸もり

文字を媒介とする神能力なんだよね。

うたい

媒介系か…

凸もり

そ。文字ってさ、甲骨文字とかで古くからまじないとかに使われてるだろ?だから神能力との相性もいい訳。

凸もり

で、俺はこの文字が得意なんだよ。

「凸」

凸もりが「凸」と書かれたヘアピンに手をかざすと、うたいは吹き飛ばされる。

凸もり

「凸」の字には押し出す力が込められている。

凸もり

だから、こうやって敵を吹き飛ばすとか、あと、その特性を応用してあらゆる攻撃が当たる前にその力を相殺する。

うたい

え?まさか…

凸もり

そ。俺に攻撃は当たらない。

うたい

嘘、だろ?

うたい

不意打ちとかは?

凸もり

相殺までならオートマで出来るようにしてる。

うたい

なんだよ…無理ゲーじゃないか。

凸もり

そ。どうする?諦める?

うたい

うわあああ!!

うたいはヤケになったように、がむしゃらに攻める。

凸もり

ふーん、来なよ。

うたい

喰らえ!

狗祓棒を伸ばして槍のように使い、凸もりを攻撃する。

凸もり

はい、駄目。

うたいが狗祓棒を突き出した瞬間、「凸」のヘアピンが光り、狗祓棒が動かなくなる。

うたい

くっ…!

凸もり

じゃ、行ってらっしゃい。

凸もりがまたヘアピンに手をかざし、うたいを吹き飛ばす。

うたい

うわあ!

吹き飛ばされたうたいは、壁に向けて狗祓棒を伸ばし、壁に衝突した反作用でまた凸もりに飛び込む。

凸もり

また?芸がないよ。

うたい

(この人に物理攻撃は恐らく通用しない。この手も、もしかしたら通用しないかもしれない。でも、一か八か、試してみる価値はある!)

「滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ」

冷静な判断力を失ったと思わせての切り札による奇襲。それは、凸もりにとって予想外の一撃だった。

凸もり

なっ…!声!

凸もりの「文森写法」による自動防御は、聞こえないことによる弊害を考えて、音に対しては反応しないことにしていた。

自動ではなく凸もりの意思でなら防御は可能だったが、うたいの攻撃方法を理解するには、その声を聞く必要がある。故に、うたいのこの攻撃は防御がほぼ不可能であった。

凸もりは、うたいの攻撃を受けた瞬間、後ろに大きく吹き飛ばされた。

凸もり

ぐはぁ…

うたい

どうだ…1発入れたよ。

凸もり

うわ…まじか…無理難題のつもりだったんだけどな…

うたい

え!?

凸もり

だってさ、攻撃が通らない相手なんか、相手にする意味ないじゃん。そんな相手に対してどれだけ戦おうとするかを見たかったんだけどね。

うたい

え、まじ?

凸もり

うん。まあほんとに1発入れてるから合格だけど。

うたい

良かった…

凸もり

ここが俺の家。ゆっくりしていってね!!!

うたい

あ、はーい。

凸もり

で、こっからの予定だが、お前はしばらくの間、俺の元で実戦経験を積んで貰う。

凸もり

具体的には雑魚から最上位まで幅広い相手と戦って、敵を知り、同時に自分の出来ることを知る。

凸もり

ま、お前結構強いし余裕だろうけど。

うたい

あのさ、お前って言うのやめてよ。

凸もり

…分かったよ、うたちゃん。

うたい

えー。なんかヤダ。

凸もり

なんでえ!?

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