愛
けほっ…けほっ…
いかなくちゃ。
いかなくちゃ。
愛
ごほっ、けほっ…
いかなくちゃ。
いかなくちゃ_!
バタンッ
私も、ついていかなくちゃ。
???
……夫?
???
大…夫
???
大…丈夫…?
愛
っ…?
???
あっ起きた!
???
よかったぁ〜…
愛
誰…?
愛
私……
???
っ…
???
あ……
???
ご、ごめんね!
初めまして!
初めまして!
哀
哀だよ!!
哀
よろしく…!
愛
よ、よろしく…?
愛
私も同じ…愛。
哀
同じだねっ!ニコッ
愛
哀って呼んでもいい…?
哀
うん、いいよ
私も愛って呼ぶね!
私も愛って呼ぶね!
愛
哀は…なんでここにいるの…?
哀
愛が倒れてるの見つけて…!
哀
大丈夫かなって思ってここまで連れてきたの
愛
そうなんだ…
愛
ありがとうっ…!
哀
うん、ニコッ
_その女の子、“哀”は
とても可愛らしい容姿をしていた。
私と反対の純白な白髪。
美しい白髪からは予想もできないような黒い目。
綺麗だった。
“リボンが似合うね”
“黒い服を着なさい”
“白なんかじゃなくて黒にしましょう。”
こう言われ続けてきた私と、始めは少し似ている様な気がした。
でも違った。
哀は好きでリボンをつけている
好きで黒い服を着ている
好きで白い物を身に付けている
私達は、似ている様で似ていなかった
純白の白髪に吸い込まれる様な黒い瞳。
艶やかな黒髪に虜になるような白い瞳。
ふんわりとした短い白髪と
長く真っ直ぐな黒髪。
今まで言われ続けて来た言葉。
何もかもが違った。
でも
なにかが同じな様な気がした
名前や容姿なんかじゃなく、根本的な何か。
あるいは、それ以上の何か。
私は、どうにもおかしな感覚になった。
何か…おかしな感覚に。







