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いつき彡
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いつき彡
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ヨコハマ。 其れは林檎を買えるような程簡単に銃等の凶器が手に入ってしまう程の悪が蠢く危険な街。 だが、どれだけ悪い街でも悪い事ばかりでは無いのだ。
今日は青空が広がる澄んだ空と心地よい位暖かい日が差すとても良い天気。 その街の商店街は毎日のように老若男女、様々な人々が行き交い賑やかな雰囲気で、少しづつ立ち話をする人達が見られる。 そんな商店街に、太宰と敦は探偵社の備品、与謝野のカルテや乱歩の駄菓子等の買い出しに出ていた。 今はその帰りだ。
太宰
敦
敦が苦笑いして話す。 太宰が自殺や仕事をサボる、なんて事は何時もの事だった為、敦は慣れて普段の様に話しているが、この話を初対面の誰かが直接聞くときっと目を丸くして驚くだろう。
太宰
声とほぼ同時に太宰が遠くに見える木を指指し、やたらと楽しそうに敦に語る。 敦は太宰が指さした方向に目をやる。
太宰
敦
敦は呆れたように、自殺法を語る太宰を置いて店まで1人で歩く。 其れに気づいた太宰は小走りで待ち給え敦君〜と言いながら追いかけていく。 これが探偵社では日常茶飯事である。 そんな中、急に敦は立ち止まり、何かを見つけた様に木の下部の方を見つめてこう言う。
敦
太宰も敦が見つめている方向に目をやる。 すると太宰は呆れた様に言う。
太宰
敦
太宰
そう言うとほぼ同時に太宰は中也が寝ている方向に歩きだす。今すぐにでも悪事をしでかす人の表情をしている。 敦はこの後起こる事を少し察したのか、やれやれ、と言わんばかりの動作をしながらも太宰について行く。 中也の居る所までに着く。 日陰になっている為、日が照っている道に比べると少し暗く、天気が変わったかの様に涼しい。 そして、中也をなるべく起こさない為か、凄く怖い程にニヤニヤしている太宰に声を沈めて敦は尋ねた。
敦
太宰
そう言うと、太宰は中也の上に馬乗りになった。 その瞬間、敦は思った。最早此処は僕が見てはいけないプライベート空間では...?と 流石に中也も馬乗りされて起きたのか、寝ぼけながらも目をゆっくりと開けていっていたが、太宰はそれを無視した。 顔を静かに近づけ、其の儘接吻した。 中也は状況を理解出来ないのか、目をぱちくりさせていた。
中也
太宰
敦はもう見てはいけない物だと思い、遠くの自然を見ている。 優しく微笑む太宰の目を数秒見た後、中也はやっと理解したのか段々と顔を赤らめていった。
中也
太宰
中也
中也は1つ深呼吸をした後、諦めた様に力を抜いて目を瞑った。 其れを見た太宰が、更に接吻していく。 其れに留まらず、舌を入れて絡めあった。
中也
太宰
中也
太宰
中也
そう言われた中也は上体起こしするかのように身体を起こし、周りを見渡す。 確かにそこには敦が居た。凄く綺麗な三角座りで遠くを見つめて。 信じられない、とでも言うような表情で敦をしばらく眺めた後、凄く怒ったように太宰に思いっきり頭突きをした。
太宰
中也
敦は心底驚いたように少し飛び跳ねて中也の方を見る。
敦
中也
敦
両者顔を赤く染めて話す。敦は凄く焦っている、本当にあの時間はどうすればいいのか分からなかったのだ。 そこに突然痛そうに頭突きされた額を抑えながら太宰が立ち上がった。
太宰
中也
太宰
中也
中也は驚いた顔で立ち上がった。 敦は其れをただ苦笑いで見つめるしか無かった。 太宰は1人、探偵社へ帰る為の道に近寄る。
太宰
敦
中也
探偵社へ向かう太宰に敦は置いていかれてはいけないと小走りで着いて行く。 中也は諦めたように帽子を被り直し、逆方向へ歩いていく。 これも、このヨコハマでは珍しい光景じゃない...のかもしれない。