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あの日君はいなくなった
桃音
じゃあね
その一言だけ残して飛び降りた
今君はもういない
でもたまに聞こえるんだ
桃音
元気？
周りには誰もいない
それでも君と何気ない会話が出来るだけで嬉しい
柚奈
うん、元気だよ！
私が返事した言葉に返事はない
当然みんなには聞こえない
だから、時々それを理由に気味悪がられたり虐められたりする
でも、そんなの慣れっ子だ
君がいればどうってことない
そんなある日
ポストに手紙が届いていた
封筒を見て見たけど
名前が無いから誰から送られてきたものか分からない
そう思いながら裏側も確認してみた
そこには初めて見る消印と見慣れた字で書かれた私の名前
柚奈
なん…で？呼び方も…字も…桃音ちゃん.....でも、桃音ちゃんは死んじゃったはず！なのにどうしてポストに手紙が？.......
柚奈
と、とりあえず中を見てみよう
手紙を開けた
そこにはこう書かれていた
元気？ 話す事が出来ないから寂しいな 天国はとても楽しくて皆いて温かいよ 私は死んだけどでも、ゆずちゃんの中で生きてるから ゆずちゃんの心の中で だから、辛くても無理せず楽しく長く生きてね また、来世で会おうね 来世でも仲良くしようね 一緒になろうって約束した将来の夢 約束守れなくてごめんね でも、ゆずちゃんならなれるって信じてるから 私の分まで頑張って！将来の夢叶えてね 桃音より
柚奈
う…そだ、桃音ちゃんから手紙が届くなんてそんなわけない！そんなことあるわけ……ない.......でも、字は確実に桃音ちゃんだ.......どうして？
柚奈
.......っ、桃音ちゃんがいない世界で楽しく生きれるわけない！長く生きられるわけない！来世で会えるわけない！心の中で生きてるわけない！そんなの、全部......全部嘘だ！
桃音
嘘じゃないよ
柚奈
っえ？
桃音
私はゆずちゃんの心の中で生きてるよ
桃音
ずっと見守ってるよ
桃音
居なくなってなんてないよ
柚奈
嘘だ！そんなの信じるもんか！
桃音
嘘じゃないんだって
桃音
私も初めはゆずちゃんの心の中にいるなんて嘘だって信じないって思った
桃音
けど、本当だったの
桃音
嘘じゃなかったの
桃音
ゆずちゃんの声がすぐ近くで聞こえて
桃音
ゆずちゃんが動くと私の視界も一緒に動いたの
桃音
だから、ゆずちゃんが虐められてるのもずっと自分が虐められてるのも自分の事と同じように感じてた
柚奈
私が…桃音ちゃんがいなくなったあと…虐められてたこと知ってたの？.......
桃音
うん、知ってた
柚奈
ならどうして言ってくれなかったの！
桃音
ゆずちゃんをこれ以上傷つけたくなかったから
桃音
ゆずちゃんを苦しめたくなかったから
桃音
だから、なんも言わなかったの
柚奈
…く.......ない.......ら.......い
桃音
え？
柚奈
苦しくないし、辛くない！
柚奈
無理なんて…して…な…｡｡｡(lll __ __)ﾊﾞﾀｯ
桃音
ゆずちゃん！
柚奈
はっ
柚奈
.......病院？
柚奈
そっか、あの時私倒れて
桃音
ゆずちゃん起きたんだね
柚奈
！桃音ちゃん…
柚奈
嘘だとか言ってごめんね。桃音ちゃんを苦しめるようなこと言ってごめんね
桃音
大丈夫だよ
桃音
もうこの世界でゆずちゃんの心の中以外で存在しない私は悲しくも苦しくも辛くもないの
桃音
でも、ゆずちゃんの心の中にいるからゆずちゃんが苦しんでると私も苦しくなるから
柚奈
じゃあ、桃音ちゃんのためにも転校した方がいいね
桃音
無理に転校しなくていいんだよ💦
柚奈
無理にじゃないよ
柚奈
私はもう大丈夫だから安心して天国へ行って？
桃音
でも、
柚奈
大丈夫だから
柚奈
ね？
桃音
わかった、じゃあねゆずちゃん
じゃあね、桃音ちゃん
いつか、またどこかで会おうね
今までありがとう
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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